左巻健男先生と「さぼうる」で話しをしました。
株式会社SAMA企画という会社を半年ほど前に設立され,本の編集・製本までしっかり仕事をされているとのことでした。
大学の先生をしつつ,会社の経営・運営もしているのですから,たいしたものです。
自分の先輩に,左巻先生のような方がいることを有り難いと思います。
▼心に残った話しを少し。
「退職をしたら本を書こうと思う」という人がいるそうです。でも,退職後にいっぱしの本を出した人はいないそうです。
「ヒマになったら・・をする」という考え方が,そもそもダメなのです。忙しいときは刺激が多いときです。その刺激があるから書けるのであり,ヒマとなり刺激が弱くなったら書こうにも書くものが浮かんでこないのだそうです。
「夏休みになったら・・する」というのも同類だそうです。左巻先生は夏休みをしっかり休むために,平素の時に本をどんどん書き,講演をされているそうです。『面白くて眠れなくなる物理』も3週間ほどで書き上げたそうです。
半分ほど読みましたが,これがなかなか面白いです。透明人間の考え方が2種類あるなど,納得度も高いです。
今,『古事類苑』の礼式部を読んでいますが,実に面白いです。
歴史的な資料をもっとたくさん読み込んでいくと,もしかしたら,左巻先生をまねて『面白くて眠れなくなる作法』を書くことができるかもしれません。そんな楽しみを感じつつ,ゴールデンウィークは読書です。
画用紙で作れる算数の教材です。
「8235×0.1」を教えるような場面で使えます。
ポイントは元の数のカードに切れ込みを入れることです。
切れ込みがあるので,カードを重ねたときに,答えである「823.5」を示すことができます。
画用紙などの紙類をつかうことで,算数の教具はいろいろと開発することができます。
1つ作ってみて,授業をして,良い感じでしたら,色々と考えてみて下さい。
まだ,誰も考えついてないような,素晴らしい教具を開発できるかもしれません。
例えば,左の事例は,「×0.1」となっています。
これを「×0.01」のカードにしたら,どうなるでしょう。
こんな風に適用範囲を拡張して考えるだけでも,あれこれ「なるほど!」ということに気がつきます。
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紙を工夫するだけで,かなり面白いわかりやすい教材が作れます。
同じように,コンピュータで教材を作ったら,どうなるでしょう。そんなことを最初に思ったのは,もう15年以上も昔のことです。当時の一太郎や花子,表計算ソフトのロータス123などを使って,それなりに面白い教材を作っていました。
紙と違い,コンピュータでつくる教材の可能性は無限です。ソフト開発専門のソフトがあるからです。表現したいアイデアがあれば,だれでもグイッと来るソフト教材を開発できます。良い時代になりました。
直方体を開くソフトがかなり仕上がってきました。
[桜]スライダーを上にドラッグすると,元の形が登場してきます。しかも,スライダーの途中で止めると,透明となります。
元の形を登場させるだけでも,かなり理解が高まります。
その上に,透明になります。
わかりやすさが,グイッと高まりますね。
元の形を登場させる方法は,工作用紙で展開図を作るときにも使えます。
同じ形の展開図を2つ作り,1つは立体にし,1つは展開図のままにします。
そうして,展開図の真ん中あたりの1つの面に糊を付け,立体を貼り付けます。
それから展開図を閉じたり,開いたりします。
まるでミカンの皮をむくような感じで,展開図の学習を行うことができます。
★ 「もっと!算数」サイトにアップしました!4年生の先生,御活用ください。
4年の3学期に,「直方体と立方体」の学習をします。
立体の単元は,実物を見た方が確実だと思っていたので,ソフトは作らない方向でいました。
ところが,算数ソフトをご愛用下さっている先生方から,「展開図のソフトも・・・」とお声を頂きました。
もしかすると,実物も使い,さらにソフトでも・・・と思って下さっているのかもしれません。
算数ソフトへの期待が高いのだ思えています。
「それならば!」と,ちょっと気合いを入れて作り進めてみました。
作り進めて,なかなか面白いと自分で感心しています。
ボタンを押す順番によって,上のような不安定な状態がでてきます。
何とはなく,楽しいです。
こういう面白さは,余談の世界です。
大事な工夫もしています。
各面を半透明にしています。
奥にある面が開くとき,透けていると開く様子がよく分かるからです。
これをドラッグすると,元の直方体が出てきます。
これにより,「立体の形」と「開いた形」の両方を同時に見ることができるようにしました。
少し理解が深まります。
完成までは,まだ道のりのがありますが,完成したら,4年生の先生,3学期に使って下さいね。
宮内主斗先生の新刊,『授業づくりの教科書 理科実験の教科書』シリーズ(3年~6年)です。
読むと分かりますが,個々の内容が実に濃いです。
実験や観察などこうやると一層良くなることがびっちり示されています。
それに加えて,「やってはいけない」ことも,ページをめくる度に示されています。
単元に入る前に,該当箇所を読んでおきたいシリーズです。
内容の濃さをアップしているのが,全ページ「オールカラー」です。
写真がカラーなので,とてもリアルに伝わってきます。
リトマス試験紙の色もよく分かります!
宮内先生と言えば,理科授業の最先端を歩まれている実績のある先生です。
その宮内先生が,理科好きの先生方とともに作り上げたのが,この本です。
教室に置いておきたい本ですね。
『授業づくりの教科書 理科実験の教科書3年』
『授業づくりの教科書 理科実験の教科書4年』
『授業づくりの教科書 理科実験の教科書5年』
『授業づくりの教科書 理科実験の教科書6年』
意外なのですが,この『日本の仏教』は学級経営の根本的なところに役立つことが書かれています。
「形を重視する」ことの大切さです。
とまあ,このような結論めいた内容を示されても,そんなことでは人の頭は納得しません。
学級経営には「形」といわれるものが存在しています。
例えば,「起立」と言われれば,立ち上がり気をつけの姿勢をします。
これも一つの形です。
このような形を取らないと集団の挨拶ができないのかというと,そんなことはありません。
座ったままの会釈でも,挨拶をしたことになります。
なぜ起立をしたくなるのでしょう。
なぜ起立をさせたくなるのでしょう。
こういう具体的なことが書いてあるわけではありません。
たとえば,起立のようなことがなぜ生じるのか,そこに日本人の気質がでて来ているのです。
そのことが仏教というフィルターを通して,実に良く示してくれているのがこの本です。
直接的に役立つ事ではなく,腹にズシリと来る,そういう本です。
武道や茶道など「道」と名の付く修行を体験されたことのある先生は,良い感じで腑に落ちると思います。