Monthly Archives: 7月 2012

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『5年体積』ソフトを山口で!

5年の体積ソフトをCDに収録しました。
合計9本のソフトが入っています。
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01 ,直方体,立方体の体積/理解
02 ,直方体,立方体の体積/公式を考える
03 ,直方体,立方体の体積を求める/公式を使う
04 ,L字型の体積を求める/工夫して求める
05 ,1m3は,1cm3何個分?
06 ,高さ・横の長さと,体積の関係/比例
07 ,1Lと容積
08 ,方眼用紙と容積
09 ,展開図と体積
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この体積のCD,山口の講座に持っていきます。
講座特別価格でおわけする予定です。

持っていくのは,たぶん10枚ほどです。
これで,ダウンロードはどうも・・・と思われている先生方にも,教室で楽しく使っていただけます。
CDなので,使い方はとても簡単です。
教室のPCにCDを入れれば,自動で起動します。目次画面が出てきたら,使いたいソフト名をクリックします。すると,ソフトが動き出します。

※ 「もっと!算数」にアップされている体積は,近々,終了となります。

中学1年 回転体のソフト/三角形

三角形の回転体も追加しました。

回転すると,何でも円形になるので,三角形は円錐になります。
それを桜スライダーのドラッグで簡単に見ることができます。

長方形を円柱にした後,続けて,三角形を円柱にできるので,あっと言う間に,勉強がはかどりますね。

画面の中に,[?]ボタンがあります。
?は,妙に気になります。
ソフトを見て,スライダーを操作し,「おおっー!!」と驚いて,それで十分満足しても,やっぱり[?]ボタンは気になります。
「先生,そのボタンを押すとどうなるのですか」と声を上げたくなります。

この時,「これはね,・・・・・」と教えてしまっても,問題ありません。
でも,ちょっと活動を入れて,数学として少し整理を付けるなら,教科書を開かせるように促します
「教科書を開いて,どうなるのか予想してみましょう」と,逆に問うのも良いでしょう。
回転体の所を読んで,もしかしたらこれかなと思うことが出てきます。
こうして,数学的予想をしてから,[?]ボタンをクリックします。

ソフトを使いつつも,教科書にフィードバック。
これがソフトを使ったときの一つの形です。

中学1年の平面図形の回転ソフト,その2

昨日の続きです。

桜スライダーを2つ追加し,長方形の変形も可能にしました。

これで,いろいろな長方形を作って,それを回転させられるようになりました。
「どんな長方形でも,回転させると円柱になるね」と,簡単に納得できる状態が作れます。

授業でこのソフトを使ったら,生徒から,お願いがでるでしょうね。
「先生,縦長の細い長方形にしてください」
「先生,正方形も見てみたいです」
「先生,横長の薄っぺらいのを見せてください」
・・・・・・・
生徒がお願いをするという雰囲気になります。
こんな時,教師の血が騒ぎ,敬語を使わせたくなります。
「敬語で言いなさい」
リアリティを高めるなら,「コンビニの店員さんになったつもりで言いましょう」などと場面を作ります。
過剰すぎるほどの敬語が飛びだしてくるように思います。仕草も付けてくる生徒もいるかもしれません。

何度も見る。
しかも,「見たい!」という強い気持ちで見る。
平面図形の回転の様子が,頭にグイグイと入っていきます。有り難いことです。

ソフトを動かしただけなのですが,なんだかとても楽しい気分になっています。
良い気分なので,後ほど,もう少し機能を追加したいと思います。楽しみです。

中学1年の平面図形の回転ソフト

平面(長方形)を回転させたら,どんな形ができるでしょうか。

そんな学習を,中学に進んだら勉強します。
丸い棒に厚紙を貼り付けて,クルクル回せばそれで立体が見えてきます。
手作り教具で楽しく授業が進む所ですね。

そうと分かっているのですが,それでもやっぱり,ちょっとソフトを作ってみたくなり,プログラムをしました。試しに動かしてみたら,これが実に良い感じです。
ご覧のように,綺麗なんです!
算数・数学の動きは,基本が規則的なので,図形は非常に美しくなります。

こういう美しさを感じ取れるのも,算数・数学の一つの世界です。

コンピュータを使う算数・数学の授業はこれから先,どんどん増えていきます。
そうして,各地の教室でこのような美しい算数・数学を見せるようになると,文科省も「そうか」と思い立ち,指導要領に「算数の美しさに触れ,その仕組みの理解を・・・」などと文言を入れると思います。

さて,このソフト。まだまだ作り込みが必要です。スライダーもあと2つ作り込んだ方が,良い感じになります。楽しく作れそうです。

 

山中伸之先生のブログで紹介!

友達の先生方のブログをよく読みにいっています。
その中で,毎号毎号,「よく考えているなぁ」と感心させられるのが,山中伸之先生のブログ,『山中伸之 実感教育ブログ』です。質の高いブログなので,気に入っています。

その最新号は「 職員研修で算数ソフトの紹介」となっていました。もしかしたらと思って読み進めたら,算数ソフトを先生方に御紹介下さったときの様子などが記載されていました。とても,嬉しい記事です。

山中先生はブログで,算数ソフトを5つの場面で御紹介下さっていました。
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動かして見せられるところ
数値と連動して半具体物を見せられるところ
何度でも繰り返して見せられるところ
楽しく見せられるところ
次々と問題を出せるところ
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この場面分けが嬉しいです。
さらに,一つ一つの場面をご覧になっていた先生方からは,時として「感嘆の声」が上がったそうです。
算数の教材を紹介して,あるいは,算数の指導法を紹介して,感嘆の声が上がることは滅多にありません。理科の実験法を教わっているときには,「オオッー!」とか,「すごーい!」とか,声に出たり,身を乗り出したりします。一瞬で色が変わったり,光がついたりと,感動的場面があるからです。
算数ソフトには,理科実験に近い感動があるのだと思います。

先日,チーム算数の集まりがありました。
そこで,ちょっと話題になったのが,算数ソフトも「使い込んでる先生は,ソフトの活用の仕方がどんどん上手くなる」ということです。
初めて使っても効果的ですが,使いこなすと,いっそう感じが良いようです。
使う先生が増えてきているので,算数ソフトの話題も豊富になってきて,とても嬉しいです。

春秋左氏伝の分数

仕事が一段落したので,教育論の本を読み始めたのだが,これがあまり面白くありません。
顔を上げたら,そこに『五経・論語』があったので,それを取り出し,ぱらぱら読みました。

礼記のところで,孔子が仇討ちについて弟子に話しています。親の敵がいるような所へは仕官しないのです。 孔子がこういうのですから,普通の人は敵がいても仕官できるのなら,敵に気付かなかったことにして,まずは飯の心配を無くすことを選んでいたように思えます。面目より飯と考えるのは自然な成り行きです。
そう思うと,孔子は日本の武士道に近い感覚を持っていたようにも思えます。

さらに,パラパラとめくったら,『春秋左氏伝』の初っぱなのページが偶然開きました。
『春秋左氏伝』というのは,今から3000年ほども前のことを記した中国の古典です。その初っぱなから,分数の概念が出てきます。
国の中に邑があるのですが,大きい邑でも,国の三分の一を超えず,中の邑なら五分の一,小は九分の一と昔から決まっていると述べられています。

読んでいる本は日本語訳ですので, 本当に分数が使われていたのかどうか,ちょっと疑問が走ったので,インターネットで調べてみました。中国のサイトです。
運良く,左氏伝を紹介しているサイトと出合いました。

「大都不過參國之一,中五之一,小九之一。」と載っていました。
ただの三分の一ではありませんでした。「三国の一」でした。中国語に詳しくありませんが,分母に単位「国」が付いていると受け止められます。面白い表現です。

一度単位が付いたら,即座に続く所では,「五の一」「九の一」と単位を省いています。これも勉強になります。
省略しても意味が通じるなら,それで良いと考えているのだろうと思えてきます。読み手の補う力を活かした記述とも思えます。

ここに来て,急に日本の古い本が気になりました。
『豊後国風土記』を開きました。700年頃の記録ですので,今から1300年ほど前の作品です。
分数と思える記述は「分両国」とあるぐらいで,国が二つに分かれるという話しです。分数以前の段階です。
左氏伝の「五之一」は,昔からこの広さを超えないのがしきたりで,これを超えると,国が危なくなるとされています。ということは,3000年よりずっとずっと昔から,中国では分数が問題なく使われていたことになります。
昔の中国は算数数学大国だったことが,こんな所からも伝わってきます。

教育論の本は面白くないのですが,また,続きを読みます。つまんないと感じる本を読むことも,面白い本への興味を強める妙な効果があるからです。