Monthly Archives: 3月 2013

You are browsing the site archives by month.

「低位の子に効果てきめん!」関野先生からのお言葉に感動。

横浜で開催された野口塾に参加してきました。
休憩時間にロビーで関野先生とお話ししました。

関野先生,曰く。
「4年生で算数ソフトを使っていますが,低位の子に効果てきめんです!」

嬉しいお言葉を頂き,心が舞い上がりました。
すぐに思い出したのは,先日の算数夕食会で佐藤先生から聞いた話です。
この1年間を振り返って・・・
「5年生で最高点が20点だった子が,算数ソフトを使うようになってからは,その後,最低点が80点になった!」という奇跡の話しです。

学習の確認として単元末にテストをするのですが,これが60点以下の子は,基本的なところに取りこぼしの可能性が高くなります。
でも,80点前後をとれるようになると,その単元の肝はしっかり身についていると言えます。
基本がしっかり把握出てきれば,算数の力は安定します。

算数ソフトが低位の子に効果てきめんとなるなのですから,おまけとして,クラスの平均点も高くなります。「結果の出る算数」となりので,親御さんにも喜んでいただける嬉しい世界が広がりますね。

関野先生のおかげで,充実した野口塾になりました。

「次世代の教育を考える研究会」に参加

新宿で開かれた「次世代の教育を考える研究会」に参加しました。
門脇厚司氏と貝ノ瀬滋氏がお話しされる会です。
研究会の内容はオフレコということですので何も書くことができませんが,とても勉強になりました。

小学校の先生がお一人参加されていましたので,会終了後,御挨拶をしました。岩瀬直樹先生です。少しですが,お話しができて良かったです。話題に出たのは石川晋先生でした。

懇親会には,記者さんや編集者さんがたくさん参加していました。
時事通信,ベネッセ,日本教育新聞,NHK,金子書房,成美堂,図書文化,千葉大院生の方々です。

私にとっては,専門外の話しだったので,どれもこれも面白く伺うことができました。
この先,2ヶ月後にまた開催されるそうですので,楽しみに勉強しようと思います。

「奥田式,時間制限法」が良い結果を!

一緒に学んでいる奥田先生から,嬉しいお知らせを戴きました。
算数ソフトを2学期からどんどん使うようにしたら・・・

90点以上の子が増えたそうです!
1学期のテスト全体で,90点以上だった率は88%でした。
それが,ソフトをどんどん使い出した2学期3学期全体では,「94%」にアップしたのです!限界に近い状態まで上昇しています。
点数ばかりではなく,算数ソフトを使うことで,話し合いも活発になりました。

これらのよい結果が出たのは,奥田先生の考え出した方法に支えられています。
その方法とは,「ソフトを使う時間を決める」方法です。

複式学級ですから,6年生を見ているときは,5年生は自分たちで学びます。
目が行き届かなくなりますが,そこを時間で区切ることで授業の組み立てが円滑になったそうです。

奥田先生からのお知らせには,奥田先生のお師匠様のことも書いてありました。
お師匠様に研究のあれこれをお話ししたついでに,算数ソフトをお見せしたそうです。
すると,お師匠様は算数ソフトを大絶賛されました。
そうして,なんとお孫さんに見せたいと語られたそうです。

これらから考えると,家庭で算数ソフトを使うときには,「奥田式,時間制限法」がバツグンの効果を生み出すように思えます。
学校からも,家からも,算数好きが増えてくれたら,とても嬉しいです。
新学期直前,良い気分です。

サンプルCDを見た子が,「数学を早くやりたい!」と

8706_400

無料でお分けしているサンプルCD
これを使って,4年生・5年生のクラスで佐藤先生が授業をしました。

習った所の復習をして終わろうとしたら,子ども達から,上の学年のソフトも勉強したいとリクエストがかかったそうです。やる気をそぐのはどうかと思い,順次,上の学年のソフトで授業を続けたら,なんと,休み時間になっても意欲満々で勉強です。
ついには,中学1年生のソフトも学んでしまいました。

そうして,子ども達が言った感想が,実に驚きでした。
「早く中学の数学を勉強したい!」

サンプルCDで,この感想です。
もし,中学の製品版のソフトで授業をしたら,どうなってしまうのでしょう。
教科書を兄さん・姉さんから借りてでも勉強をする子が出てきそうです。

まあ,そういう事態まで進むと,別の問題があれこれ発生しますので,あまりお勧めできませんが,算数ソフトが引き出す子ども達の能力は,驚くほど高いことがわかります。

子ども達の能力を文章題でもグイグイ引き出せるよう,もっか,「算数・数学好きを増やす会」でソフト研究が進んでいます。
もうすぐ,新年度です。私も燃えて頑張ります。

3年生の文章問題「何倍の何倍」のソフト。2本目。

8707_4003年生の文章問題「何倍の何倍」の2本目のソフトも,もっと算数サイトにアップしました。

2本目は,「倍」という言葉が使われない問題です。
かけ算で何度も使ってきた「幾つ分」という言い回しや,右のような棚に2箱置いたといった言い回しがでてきます。
どの言い方も,「倍」の意味であることを理解し,そこから,「つながり図」を描いて答えを求めていこうとする考え方を学びます。

ですので,「つながり図」では,「何倍」に当たるところを問うようにしています。
--
図をかいて問題を解いていくのですが,大事な心得は,「今回はこんな形で図をかくんだな」と,定型化してとらえることです。
形が定型化して頭に入ると,問題を見たとき,「この問題はあの時の図で解けるはず!」と頭が働きやすくなります。

この思考法は,プログラミングも同じです。
こんな動きを出したいと言うときには,そのプログラムの定型を思い出し,まずはその定型に落とし込みます。しかる後に,その時の特殊な部分を工夫して完成させます。
文章問題を解くというのは,元の文章のどこをどう図にしていくかという,「思考の動き」なのです。プログラムと同じように考えていけば,応用自在の世界がその先に待っていることもつかめてきます。

とは言っても,プログラムを知らない方には,この比喩は役に立ちませんね。
定型の典型は「式」です。
問題の意味をつかんで,式を立てるのですが,この時の形がたし算の時は+,引き算の時は-と,形がしっかり定まっています。ですので,問題を見たときに,誰しもが何算になるかと,定型の式に当てはめようとします。
もし,式が自由なスタイルだったら,問題を読んでも思うように答えまで進めることができません。文章でダラダラ書いていくのと似たような思考になり,一気に簡単に答えを出すことができないのです。

定型化は迷いを無くし,自信を持って答えていけるための優良な思考法です。
藤本先生が,図をしっかりかける子に育てようと指導されているのは,思考ツールとして図を使う子に育て,しっかりとした力を付けさせたいと願っているからです。
図を定型化して把握させるには,図が生成される様子を数回見せることです。一つ一つ丁寧に見せることができるソフトがうってつけの教材となります。

本をいただいたら・・

春は,新しい教育書が数多く書店に並びます。

まれに,私の所に新刊が届くことがあります。滅多にないことですので,ありがたく頂戴しています。
届いた本の封を開くと,中に「献本」と書かれた手紙類が入っています。
戴いたら,できるだけお返事を送るようにしていますが,「献本」とあると,ついつられて,「御献本,ありがとうございました」と書いてしまいます。
私の大好きな算数では,「何円ですか」と問われたら,「30円です」と,同じ語で答えるのが筋となっているからです。
しかし,人間関係のやりとりは,「同じ語」では無く,「対応した語」を使って応じることが習わしとなっています。ですので,文字をよく見て,状況を考える必要があります。

「献本」というのは,相手の方が,あえてへりくだって,献上という位置関係を作っている言葉ですから,受け取った私も,相手同様にへりくだり,つつしんで受け取った意を伝えなければなりません。
「御高書,拝受いたしました」というような書き出しになってきます。

同期程度の先生からいただいた場合は,これで充分OKなので,気を楽にしてお返事を書いています。

緊張するのは,大先輩から本が届いたときです。
しかも,その封の中に「謹呈」とあったら,ちょっとまいります。
大先輩が,謹んで贈呈いたしますと言っているのですから,「御謹呈,ありがとうございます」と書いたら,とんでもない無礼者となってしまいます。「大先輩が謹んで,私に本をくださり,ありがとうございます」という意味になり,大先輩を見下げてしまうからです。世が世なら,お手討ちものです。

『風土記』(岩波文庫)の中に「常陸国風土記」が収録されています。
ここに,天皇から詔(みことのり)を戴いた家臣が,「謹みて,~~承りぬ」と返事する様子が2回でてきます。思うに,当時の定型なのでしょう。
こういう古来の,自分をへりくだらせる言い回しの前例を知ると,返事も書きやすくなります。古典に習う訳ですから,しっかりとした気持ちで書くことができます。
「謹んで勉強させていただきます」と,真面目な面持ちで筆が運ばれます。

b8596_300
この本は,友達の中嶋郁雄先生からいただいた新刊『困った場面,ズバリ解決! うまい教師の対応術』(学陽書房)です。
中嶋先生にとって,学陽書房から9冊目となります。書き方も滑らかで,読みやすく,情報量も多い良い本です。

その中嶋先生と,昨夜,夕食会を開きました。
3時間ほど話したのですが,「確固たる立ち位置」の話しになり,中嶋先生は多いに燃えていました。この先,2年間ぐらいは,かなりハードに勉強をすることになります。多いに学んで,大前進して欲しいです。