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わくわくプリントが10枚も!

明日・明後日の大阪・京都の大垣書店でのイベント、台風も通過した後となりそうで、ホッとしています。
両会場とも、参加した子供達には、28日発売の『わくわくプリント』の中から厳選10枚の英語プリントがプレゼントされるそうです。
これは、うれしいですね。
会場で楽しんで、その後、家でも楽しめますね。

プリントの中には定規で直線を引く問題が出てきます。
右のようなプリントです。
アルファベットのoからuまで、順に点を直線でつなぎます。
きちんとプリントに向かってほしいので、家から定規を何枚か持って行く事にしました。
引き出しの中を探したら、案外とあるものですね。小さい定規と、小さい三角定規があったので、それを袋に入れました。

ところで、「定規」と「物差し」の違いをご存じですか。
どっちでも良いと言えば、その通りなのですが、意味がそれぞれ違っています。

定規は線を引く道具です。
物差しは長さを測る道具です。昔は「差し」とも言っていました。

定規に目盛りが付いているので、兼用となっていますが、国語好きの先生は使い分けをしていると思います。

ついでに、定規を使って線を引く時のポイントをご存じですか。
子供達の直線の引き方を見ていると、なかなか面白いです。
定規を押さえる指が、全部、定規に乗っている子もいます。
これは、定規がズルッとしやすい押さえ方です。
かなりかわいそうな世界で直線を引くことになります。

指が次の3点に位置するようにします。
1,定規の上
2,定規の縁(定規と紙を同時の押さえる)
3,紙の上
これでずれにくくなります。
三角定規なら、穴のところに指を1本当てます。
この穴は定規と紙を同時に押さえるためにわざわざ空けているのです。

大阪と京都で、ちょっと悲しい使い方をしている子がいたら、そっと教えてあげようと思います。

それにしても、『わくわくプリント』は楽しいですね。
28日の発売が待たれます!
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素麺塾での瀧澤先生、松島先生

野口塾の流し素麺。
とにかく一日がゆったりと流れます。
その間に、いろいろな先生方との話でにぎわいます。

瀧澤先生とは、道徳読みの話をしました。
瀧澤先生は、ここ数年、バンバン教育書を出している売り出し中の先生です。
先月出たのが、右の『国語の授業がもっとうまくなる50の技』です。
その中味は、野口先生を彷彿させる内容です。良い本です。

その瀧澤先生から、「道徳読み」で2学期から授業を進める先生が増えてきたと知らされました。
その中の1名は、校内研が道徳なのだそうです。
校内研が道徳になっていても、道徳読みで授業をしてみたいとのことです。
うれしいことですね。

「道徳読み」は校内研のテーマにそぐわすことも容易にできます。
柔軟に頭を使えばいいのです。
2学期にも瀧澤先生とは何度もお会いするので、その後の「道徳読み」が楽しみになりました。

松島先生が算数の発表をした後、司会者から「何か質問は?」と促されました。
国語や道徳のメッカである野口塾です。
そこに算数が出てきても、あまり関心が向かないだろうなと思っていました。
打ち切られるかなと思ったところへ、「文章題ができない子へ、どう取り組んだらいいのか」というような質問が出ました。

配られていた資料に1年生の文章題が事例として出ていたので、そこから誘発されて出た疑問と思います。

この質問にズバリと答えられる先生はそうそういません。
非常に内容が複雑だからです。
相手や場を考えて、どこを話すべきか決めないとうまいこと伝わりません。
そういう伝え方の良い練習になると思って、手を挙げて、ちょっとお話をしました。

話し終えると、良い感じの拍手をいただきました。
上手く話せたようです。
松島先生には特に響いたようで、その夜の算数談義につながりました。
良かったと思います。

8月26日のセミナー。残席が5となりました。
いよいよ満席が間近です。気になっている先生、お早めにお申し込みを。
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松島宏典先生の算数は良いです!

日曜日は、今年2回目の流し素麺野口塾でした。

今回は珍しく算数の発表がありました。
発表者は、私がかなり強めに注目をしている栃木の松島宏典先生です。
なにしろ、高学年を担任しても算数の平均点は特に問題が発生しない限りほぼ100点なのです。

今回は高学年の算数パズルが紹介されていました。
面白い問題でした。
松島先生が紹介してくれた算数パズルは事例が3つほど示されているタイプでした。
この形、良いですね。
算数の授業原理のもっとも重要なところだったので、私には「んっ!」と来ました。

今回の算数パズル。
その大きな特色は、「きまり」が分かった瞬間、類例があっという間に解けるようになっているところにあります。
質が高いです。

この出題の仕方は、実はそのまま授業にも当てはまります。
幾つかの例題を示し、そこからきまりに気づかせます。
そして、パズルの時のように、「あっ、そうか!」となれば、練習問題もどんどん解けるようになってしまいます。
この良さに松島先生が気づいていること。それが実に素晴らしいことです。

ところが、普通の算数の授業では「きまりに気づく」というところが、なぜか、えっちらおっちらしています。
一つの問題を30分ぐらいかけて考えさせるので、わざときまりに気づきにくいようにしているるようにも思えます。
多分に、頭の良い子だけがついている授業となっていきます。
できの悪い子は、後から学ぶ練習問題で「こうやるの」と教わるのです。
だったら、先にやり方が見えやすい授業をしてあげればいいのにと思います。
何というか、「底辺の子も本領を発揮できる授業」
そう言う授業が展開される時代を迎えたいですね。

松島先生は言っています。
「算数の分からない子はいない。」
「授業展開の転換が必要」
楽しみな青年です。

松島先生とは、この先もちょくちょく会うので、そのたびに算数の話をしましょうということになりました。
良いですね。

松島先生は、算数ソフトを使っています。
時には、10倍速で理解が進むことがあるそうです。
すごい先生ですね。
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遠山啓「量と質の転化」の量の構造

『遠山啓』は面白いですよ。
今日も一つ、グッと来たところを引用しましょう。

エンゲルスは弁証法の主法則として、“量と質との転化” “対立物の相互浸透” “否定の否定”という三つの法則を上げている。(p177)

頭の良い子はなぜすぐに分かり、そうでない子はなかなか分からないのか。
若い頃から、この極めて自然に現れてくる現象の原理がどうなっているのか、どう理屈づければ、この問いへの解答となるのか、と考えることがありました。

この疑問は、引用した「量と質の転化」の問題となって私の課題となっていました。
量をこなすことで、質的に変化していく。
その構造はいかなる様相をしているのか。

その答えとなりそうなことが、前回も引用したところに記されています。

それは質の差ではなく量の差に過ぎない(p241)

優れた見識です。
子どもの頭に質的な差があるのではなく、こなした量に差があるのだと言うことです。
量をこなせば、誰でも分かる!
遠山のこの言葉は、そういう命題を示しています。

これは、教師をやっていればそう願わずには居られません。
たくさん練習してできるようになる子。
少ない練習でできるようになる子。
そこにあるのは、量的な差だけと考えたいのが教師なのです。

と思っても、その差が大きくなってしまうと、心がくじけます。
どうにも質に差があるように思えてきます。
恐いのは、この瞬間です。
質に差があると見なしてしまうと、それはもうお手上げという感覚に襲われ、教育の無力さが頭を覆い始めます。

こういう落とし穴的思考にフタをして、「量の差とは何なのか」という問題意識を持っていると、出会うべき本に出会うようになります。
私の場合はデカルトの『精神指導の規則』でした。

尚それらすべを記憶して居らねばならないのである。この故に私は、一々を直感すると同時に他に移り行く一種の連続的な想像の運動によって、幾度もそれらを通覧するであろう。(p31、岩波文庫)

一つの事例を見ることで、その事例で何が起こったかが頭の中に入り、それを忘れない内に次の事例、さらに3つ目の事例をみること。
これができるのが頭のよい子で、2つ目、3つ目の事例に接する頃には1つ目の記憶が消えかけてしまうのが、そうでない子の頭の働きなのです。
よく、1時間で1問の問題を考えるタイプの授業があります。
これは、翌日まで、記憶の持続を求める学習になるので、そうでない子がアウトになるようにしむけている授業とも言えます。

大事なポイントは、忘れない内に次の事例を示ていく活動をすることです。
「短時間」がキーワードになります。

こういう思いがあって、算数ソフトをつくりました。
ですので、私の作った算数ソフトは、その大方が理解の伴う類題を連続的に出題できる仕組みにしています。

短時間の内に類題を数問体験することこそが、遠山啓の言う「量の差」を克服する方法なのです。

このあたりのことを、御存命だったらお話ししてみたかったですね。
算数ソフトも見てもらいたかったですね。
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分数のかけ算

小学校で習う分数のかけ算です。
この計算に取り組んだのですが、この取り組みを見て、「ムムッ!」と感じるものがある人は、きっと小学校の先生ですね。

このやり方をすると、バツになる可能性もあります。
それは、途中で約分をするのが一つのきまりのようになっているからです。

所変わって、ルワンダ。
こちらでは、図のように計算をしています。
かけ算ですから、まずはかけ算をキチッと実行。
しかる後に、必要があれば約分をする、と行っています。
日本のように要領よく計算すると言うよりは、キチッと順序通りに進める感じがします。

この方法の良さは、赤いところまでにややこしい約分がないことです。
赤の所は既約分数にこそなっていませんが、正解の範囲です。

何というか、ここにちょっとした人生訓を感じます。
「まずは正解の射程範囲に入ろう!」
そういう正解エリアにいち早くインすることこそが、最も大事なことなのです。
より分かりやすい既約分数にするかどうかは、あとからゆっくり調整すればいいのです。
言うなれば、約分は誤差の範囲となります。

ところで、こういう分数の計算をプログラムする時、一番難しいところはどこだか、わかりますか。
最大公約数をプログラムで抽出する所です。

「3と9」の段階で見つけるにしろ、「6と45」の段階で見つけるにしろ、頭の中には「3だ!」と最大公約数がすぐに出てきますが、その「3」をどうやって浮かび上がらせたかのか。それを論理的に書き表す作業がプログラムなのです。
しかも、2つの数が「25と15」と変わっても、変わることのない計算式を考え出します。
へこたれそうなほど、頭を使います。

でも、一度、うまいこと計算式を見出すと、不思議と次の時は悩みが少なくなり、上達を感じます。
プログラムは論理的思考を鍛えられるのですが、どう考えたら良いかという「発想」が先に立ちます。
その「発想」の下、論理的に一つ一つ組み立てていきます。

プログラミングは論理能力も鍛えられますが、それ以上に発想力が鍛えられるありがたい世界でもあります。

算数ソフトは面白いですね。授業でドンドン使って下さい。
新しい時代の学習は使っている先生の教室から生まれてきます。
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遠山啓は偉大です

今週の土曜、島根で野口塾in出雲大社が開催されます。
お近くの野口先生のファンの先生、ぜひ、足を運ばれてみて下さい!!

この日の私は「チーム算数」と、「SG会」です。
チーム算数は、いつものジョナサンで2時からです。

SG会は5時半から、明石先生のオフィスです。
今回の課題図書は『本物の思考力』です。
私がレポーターですが、どうにも、つたない内容になりそうです。

算数教育について、粗っぽく、捉え直しをしてみたくなっています。
手始めは、やっぱり、水道方式の遠山啓ですね。
学生時代から、遠山啓の考え方はすごいと思っていて、学友とミニチュアサークルを作って勉強していたことを思い出します。

『新版 水道方式入門』の勘所を読み返しました。
数え主義主流の時代に、量を主張していたのです。
実践者もいろいろと主張はしますが、遠山啓は時代を変えていく主張をした人物です。
研究がしっかりしているからこそ、時代への影響を与えられたのです。
本物の研究者は、研究力が勇気を発揮するのだと本を読みつつ、思います。
勇気ある主張ができるような研究を私もしていきたいです。
遠山啓は、算数教育の時代を動かした人物です。
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