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『出会いでつむぐ私の半生』/佐々木正美先生の本

  本は山のように出ているので,何を読むかは選ばなければなりません。

  基本的に,「今必要な本」と,「10年後に自分のためになる本」という視点で選んで読んでいます。

   そんな中,『出会いでつむぐ私の半生』を読みました。感動的に読み終えました。「10年後」という私の視点に,よい影響を与えてくれたからです。

  著者の佐々木正美先生は私より20歳年上です。年上の人が書いた本だったこと。これが良かったのです。
  20歳年上と言うことは,20年後には自分も今の佐々木先生の年齢になります。そのときには,佐々木先生のように人生を振り返ることが当然のように予測されます。
  どんな境地で振り返りたいか。今の自分の年齢なら,その振り返る像を作り上げることが出来ます。いい境地に立てるようにできるのです。なんだか,心の底から良い人生になるよう,日々,前進しよう!という気持ちになります。

  そういえば,貝原益軒の『養生訓』も,宮本武蔵の『五輪書』も,本居宣長の『玉勝間』も,心にグイグイ来る本でした。個々の専門的な話の面白さとは別に,「人生を長く生きた人の境地」を感じていたのだと思いました。
  佐々木先生の本を読んで,専門家で長生きの方の本をもっと読みたいと思いました。こういう自分の歩みに刺激を与えてくれる本は,なかなかありません。良い本です。

  佐々木正美先生は,精神科医の先生です。特別支援教育では大変に高名な先生です。志ある若い先生には,是非読んでほしい一冊です。