Monthly Archives: 5月 2013

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校内研で算数ソフト

校内研の通年の講師を引き受けています。
その小学校へ行ってきました。
今回は,「算数ソフトの紹介」です。

『子どもが夢中で手を挙げる算数の授業』全30巻の中から,適時選び,どんなソフトがあるのか,紹介しました。
そうして,最後の10分ほどは各学年で自由にソフトを見ていただきました。

今回の校内研,たぶん,全国的にも珍しい形と思います。
授業で使いたいソフトがなかったら,私の方でできるだけ準備していくという形で進むからです。
指導をする先生と,教材を開発する人とが力を合わせる感じの校内研になります。

この形は,今,算数好きにするMLで藤本先生や奥田先生達と実際に行っています。
それを校内研でも体験できます。
私にとっても,ありがたい研究となります。

帰り際,6年の先生と6月に授業するところを話し合いました。
「倍と割合」の所になりそうです。
指導案検討の日が近いようなので,早めにソフト開発をしてみたいと思っています。

神田の古本屋さんで買った本

b8577_300神田の古本屋街をぶらっと歩くとき,のぞいてみたくなるのが明倫館さんです。理工系の専門的古書店です。
明倫館さんの棚には,算数など初等数学関係のコーナーがあります。そこに,今日はどんな新着本が並んでいるか楽しみに見に行きます。
右の『算数の文化史』を発見した時は,タイトルにオッ!と来ました。
パラパラっとめくって,調査研究書とわかったので,購入しました。
論説書も面白いのですが,調べて書いてある本も格別いいです。

興味深かったのは,インカの記数法です。
写真が載っていました。沖縄の記数法とそっくりなのです。
インカと沖縄が結びついてしまったので,頭の中は「へー」です。
しばし,その写真を見つつ,これはどういうことなのだろうと,あれこれ想像を巡らしました。

そうして,気がついたことは,「数の記録は身の回りにある物を使う過程を通る」ということです。
とりあえず,ここで充分OKです。
数年後には,これが少し前進するかもしれません。その時が楽しみです。

また,5×5までのかけ算ができれば,残りの九九は指で計算できることものっていました。それも,紀元前から行われていたそうです。フランスのオーベルニュ地方で行われていたことは,森毅先生の本で知っていたのですが,まさか,紀元前からあったとは思いも寄りませんでした。
これで,オーベルニュ地方の指計算は,「生きる化石的存在」となりました。
私の頭の中の算数史が変わりました。

ちょっと色物的なことも載っていました。
西洋で13をなぜ嫌うかです。
原因は算数にあったのです。
デップマン先生のおかげで,「13=不吉」は都市伝説となりました。

3Dのソフトも可能性あり!

ほるぷ出版の「3D 日本地図めいろ」が来月発売になります。
児童書をたくさん手がけてきましたが,3Dは今回が初めてです。
ですので,今,ちょっと3Dがマイブームになっています。

いままで気にもしていなかったのですが,ディレクター12のサイトを見て,ビックリしました。
「高度な3Dゲームの制作」とドーンと書かれているのです。
これまでも,何度かディレクターのサイトを見てはいたのですが,3Dへの興味がなかったので,ずっとスルーしていました。

ネットで調べたら,どうも,紙の赤青の3Dメガネでも立体視ができるようなのです。
見るための3Dメガネは簡単に手にはいるとして,作るのは難しいのだろうなと思います。

それも,アドビのサイトに出ていました。
どうも,「_movie.stereoscopyParallaxDiff=20」と命令を書き込む程度のことで,奥行きが設定されるようなのです。
もし,これだけでOKなら,これは簡単です。
この20をちょっと操れば,出てきたり引っ込んだりと自由自在です。
この出てきたときに,その飛びだし比率に合わせてズームアップするとなると,ちょっとやっかいですが,もし,そうだとしても1行か2行書き加えればいい程度ですみます。

もしかすると,「3D 学習ゲーム」「3D 学習パズル」が作れ,簡単に楽しめる日を迎えられそうです。
今はバタバタとしていて,そういうところのプログラムを勉強している余裕がないのですが,少し時間がとれたら,3Dのプログラムを組み立てて,試作第1号というのを発表してみたいです。

楽しみが増えて,嬉しい限りです。

『3D 日本地図めいろ』の表紙

b8578_3006月中旬頃,発売になる『3D 日本地図めいろ』の表紙が届きました。

普通に見ても,デザインの力で立体的に見えています。
今回の3Dは,そういう「立体的に見える」という3Dではありません。

本を買うと,3Dメガネがついてきます。
その3Dメガネをかけて,この本を見ると,めいろなどが「浮き出す」のです。
浮かんで見えるので,指で触ると,めいろがつまめるような気持ちにもなってきます。
こういうことは,いくら解説をしても,伝わりませんね。
実際に,3Dのメガネをかけていただいて,この本を見ていただくと,「なるほど!」と納得していただけます。
そうすると,フッと気になることが出てきます。どうして浮いて見えるのか,その仕掛けが気になってきます。
色かな?
そんな風に思うのですが,どうにも分かりません。

発売は来月です。その日が来ましたら,また,お知らせします。

6年生の分数のわり算のソフト

8660_4006年生の分数のわり算のソフトです。

1より小さい分数で割ると,商が元の数(わられる数)より大きくなります。
そんなことを楽しく学べるソフトです。

画面をご覧ください。
1/2で割ったら,商が大きくなっています。
数も大きいのですが,面積も大きくなっています。
「大きくなった!」と実感できます。

視覚的に大きくなったと実感させたら,わり算の「日本語的読み方」を,ちょっとしてみるといいです。

「1+3」のようなたし算は「1と3を合わせると」と,日本語的な読み方をします。式通りに言うと,「1 合わせるよ 3」と言うことになりますが,このように言うと,日本にやってきた外国の方のように感じられてきます。
式の持つ文法と,日本語の文法の順が違うので,こういう現象が起こります。

同じように,「50÷1/2」を日本語で言うとどうなるでしょうか。
子ども達に考えさせても良いと思います。
たし算の流れで,「50を1/2にわけると」と,思いついきますね。
でも,「1/2にわける」というのは,どうもピンと来ません。感覚がつかみにくいです。
そこで,もう少しつっこんで頭を働かせてみましょう。

「÷3人」と書いてあれば,求めるのは1人分です。
「÷5皿」と書いてあれば,求めるのは1皿分です。
わり算は,1当たりを求める計算なのです。
「9÷3=」は,「3の時9なので,1の時はどうなりますか」という意味です。
「20÷5=」は,「5の時20だったら,1の時は幾つかな」という意味なのです。

同様に,÷分数も考えます。

b8579「50÷1/2=」を
「1/2の時50だったら,1の時,どうなる?」と言い換えたら,どうでしょう。
確かに商は大きくなると感じますね。

こんな感じに,わり算を和的に読み替えてみるのも,なかなかいいものです。

※このソフト,DLマーケットでダウンロード購入できるようになりました。
便利になって,良かったです。

※ソフトにも右の画像を入れたかったのですが,ちょっと説明を要するので,載せるのを止めました。ですので,いつか,友達の先生にお話ししたいと思っています。

チーム算数

チーム算数の開催日でした。城ヶ崎先生,佐々木先生と私の3人です。

城ヶ崎先生からは,トラぶった子への指導。
佐々木先生からは社会の暖かい地方の暮らし。
わたしからは,来月,ほるぷ出版から出る『3D日本地図めいろ』の最終校でした。

3Dの日本地図めいろは本になる前の印刷物です。
それを開いて,城ヶ崎先生・佐々木先生に見ていただきました。
見るときには,特性の「3Dメガネ」をかけます。
それを見た途端,佐々木先生が「赤・青のメガネを使ったことがあるけど・・・」と話してくれましたが,メガネを掛けたら「オーッ!」でした。城ヶ崎先生も,「オッ,これすごい!」でした。

付録としてつく「3Dメガネ」は,レンズ部部が透明です。赤・青のタイプではありません。
大変特殊なメガネで,これをかけて本を見ると,めいろなどが浮き出るのです。
どうして浮き出るのか? それは企業ひみつということになっています。

佐々木先生は,きっとこういうのが好きだろうと思っていたら,案の定,「これが教室にあったら,みんなビックリするよ!」と興奮気味に言っていました。
本の完成が6月中旬です。
来月のチーム算数で,両先生にプレゼントしたいと思っています。
来月のチーム算数は22日(土)と決まりました。

城ヶ崎先生が『論語』を持ってきました。朝日選書の論語です。
これは,私が愛読している本なので,うれしさがこみ上げてきました。

せっかく論語を持ってきてくれたので,儒教の話しを少ししました。
そこから,儒教・仏教・神道の違いについて,ざっくりと話したら,「分かりやすい!」と城ヶ崎先生から感想を頂きました。
この違いを理解すると,生活指導の根本がかなり明確になってきます。気がつくと,道徳を日本的に指導できる先生になっていくと思っています。