Monthly Archives: 2月 2016

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実感道徳研究会

b7778東京の品川で開催された「実感道徳研究会全国大会」に参加しました。

「道徳とは何か」という根本に迫っていっている研究会ですので,私には若い先生の発表も野口先生の提案も,とても勉強になりました。

写真は,道徳には2つの層があることをお話下さっているところです。
ちょうど,そういう勉強をしていたところだったので,実に良い勉強になりました。

b7777また,山中先生の「実感」ということはどういうことかを示した話。これも,大いに勉強になりました。
その時の語りも,熱くて良かったです。力のある先生は違いますね。
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懇親会で「良いなぁ」と思ったことがありました。
講師の松島広典先生が,私の所へダメ出しを受けにきたのです。

今の若い人は華奢な人が多いと思っていたのですが,骨のある人もいて,未来は明るいと感じました。

b7776松島先生へのダメ出しは,教材文の読み取りです。
教材文の字は読めています。しかしながら,文を通しての情景が見えていないのです。

私風に言えば,これは「教材文を字として読んでいる段階」です。
この段階の読みをしている内は,自分の実感での指導はなかなかできません。教材文の作成者の意図に寄り添うような,他者依存系の指導への道を歩むからです。

実際,松島先生の話からは,主人公の至らなさへの思いが感じられず,この主人公をよりよくさせようという強い意志がみられません。
実感を伴うように読んでいないからです。

「教材文を字として読む段階」の次に待っているのは,「教材文から現場を見る段階」です。
文に書いてある現場を見ようとして読むと,思わぬ事に気がつきます。
主人公の行動の浅ましさにも気づきます。
多くの場合は,主人公の知識不足,知恵不足によるものです。
要するに,主人公は頭が悪いのです。
そんな主人公を「そのままにしておかないぞ!」と親身になって考えれば,それが道徳となるのです。

b7877「教材文から現場を見る段階」までは,少しレッスンを積めば,誰でも到達できます。
難しいのは,その先の「導き」です。
これには,「道徳の軽重」への意識が必要です。
そこに通じるような提案が,山中先生のお話の中にもあり,この研究会は深いなと思った次第です。

ダメ出しが進むにつれ,松島先生は妙に喜んでいました。受容する心ができているからです。立派です。

余興として,この懇親会で丸岡先生が1号,松島先生は2号になりました。成長が期待できます。
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『教育評価との付き合い方』

b7782これから春に向けて,いろいろと楽しいことが続きます。

今週の土曜日は,「実感道徳研究会全国大会」です。
例年参加しているのですが,今年はちょっと視点を変えて拝聴しようと思っています。

3月2日(水),3日(木)には,『hyakkaクラウドフェスタ』が開催されます。水曜日に行ってみようと思っています。
hyakkaは企業向けのクラウドです。

3月10日は,『教育評価との付き合い方』が発売される予定です。
この本も楽しみです!

奈良の中嶋先生とも久しぶりにお会いできそうです。
楽しみがたくさんあって,実にありがたいです。
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『小さい駅の小さな旅案内』

b7784フェイスブックで知り合った夏目雄平教授の本です。『小さい駅の小さな旅案内』です。
夏目先生は理学博士です。物理や化学の本などを出されていますが,旅の本も出されています。この幅の広さ,勉強になります。

「はじめに」を読んでいたら,「大作をねらうな。質のよい小品の積み重ねが大作になる」とありました。
感動のあまり,「まさしく,その通り」とちょっと小声で言ってしまいました。
算数ソフトが今や大作のようになっていますが,実際には夏目先生が記されたとおり,小さい作品の積み重ねなのです。
小品の積み重ね。
これを心に,この先もがんばろうと思った次第です。

この本,写真もたくさん載っていますが,目を引くのはスケッチのような地図です。
この地図は勉強になります。
自分自身の発想に良い刺激を与えてくれそうなのです。
見ているだけで,「そうか」と感じるものがあります。

後書きには「小さな旅からの帰り道,JR総武線の車中にて」とありました。
JR総武線は私も利用しています。
もしかしたら,夏目先生と同じ車両に乗り合わせていたこともあったかもしれません。
そう思うと,良い気分になりました。

まだ,読み途中です。次に東京へ行く道中もこの本を楽しみたいと思います。
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SG会

b7789今日は,明石要一先生の主催するSG会に参加しました。
参加している理由は,ただ一つ。面白いからです。
なにしろ,学校の先生が半分,企業団体の方が半分。話の広がりと深みがほど良いのです。
もちろん,ベストは明石先生のコメントです。
学生の頃,明石先生に「アンテナを高くしなさい」と教わりました。
そのつもりで少しは勉強したと思っていた私ですが,まだまだダメですね。
毎回,勉強になっています。

今回は,御報告とお願いもあり,その話を個人的にさせていただきました。
そうしたら,間髪入れずに,「これはどうか」「こんなのはどうだ」と話して下さいます。
そのどれもこれもが驚きで,言葉になりませんでした。
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SG会のレポート。
毎回のように石井先生が算数ソフトのことを書いてくれています。
今回は,4年生のそろばんです。

「さくら社ソフトを使ったら,児童2人が,そろばんの数を読む学習を熱心に取り組むのだ。・・・(略)・・・1人が問題を出して(押すだけ),もう1人が答える形で行っている。表情がとても良い。」

楽しく学んでいる2人の光景。ほほえましかったのだと思います。
上の文章の後には,次のように続いています。

「あまりにも夢中だったので,験也先生およびこの会に報告したくて,思わず写真撮影してしまいました。」

感激です!
石井先生のお役に立つソフトを作れて,本当に良かったと思います。
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次回の課題図書は『日本人と漢字』です。
毎回,勉強になる本が続きます。明石先生の読書の幅,これも勉強になっています。
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ルワンダにお店が

ルワンダの友達から,「新しくお店ができた」とメールが届きました。
タイ料理屋さんがオープンしたことと,
イタリアンのお店がオープンしたことです。

タイ料理もイタリアンも,本の街・神保町にはたくさんあります。
ですので,観光目的でルワンダに行くのでしたら,どんなお店ができても,どうということもないように思えます。

b7792でも,今の私には,このお店オープンの話は,嬉しいニュースとして響いています。
通常,人が増え,衣食足りる様になったら,その次に人々が注目するのが「教育」だからです。

タイ料理やイタリアンのお店ができるのは,そういうところで食事をする人が見込まれているからです。
「衣食が大いに伸びている!」と感じます。

友達からのメールには,嬉しいことに,お店を案内してくれるとありました。
この目でお店を見て,賑わいを感じて,その先の教育の振興に,私もささやかながら協力をしたいと思っています。

友達との再会が楽しみです。
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今年の海外出張のメインはルワンダになりそうです。
他に,あの国,この国とプランが上がっていますが,実際にはどうなるか,まだはっきりしていません。
ささやかながらも,こういう状況になるところまで前進していることがとても嬉しいです。
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道徳の徳を子どもに話すとしたら

b7794道徳の徳って何かと問われたら,「天の声を聞くことができる聖人のような目で人々を見る心」などとなるのですが,これはなんだか,だらだらしています。
そうなのだと思いつつも,間延びを感じます。

図を見ればわかるように,道徳の徳とは,要するに「学校の先生の心」なのです。
でも,昔も今も,どうしようもない先生もいます。
いつも「自分に正しく」と天を仰いで我が身を省みている先生の心が,道徳の徳なのだと思っています。

ですので,簡単に言うと,「先生らしい先生」こそが道徳の徳の体現者なのです。

先生にはこういうことで,すっきりさ加減がでてきます。
しかし,これを子ども達に伝えるとなると,このままではどうにもなりません。
「先生らしい先生の心です。よく見て下さい」となってしまい,かなり滑稽です。

b7793子どもには子どもにふさわしいように,道徳の徳を語れたら,それがベターです。
子ども達には,「お父さんお母さんが見ていると思って行動する時の心」となります。

子ども達にとって,お父さんお母さんがこそが,天なのです。
成長して大人になると,父母とは別に,新たにお天道様も天になってきます。
こういう日本人っぽい道徳が私は好きです。
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