立志舎の勉強会が小石川大神宮で開催されました。
そのオープニングは,開校奉告祭。
神社の本殿で厳かに行われました。
つくづく思うは,現代作法の根っこの部分がここに存在しているということです。
その厳かな気持ちのまま,勉強会の会場へ移動。
神主さんのお話の後に,「お行儀」の話をさせていただきました。
この勉強会は,保護者の見守る中,子ども達が勉強をします。
ですので,私の話は,「行儀の良い人,悪い人。どちらになりたいか」という選択から始めました。
なりたい方を紙に書かせ,それを保護者の方に見てもらいます。
子ども達は,ちょっと恥ずかしそうに,またちょっと嬉しそうに「良い人」と書き,それを読んだ保護者の方は,その選択を目頭が熱くなる思いで受け止めてくれました。
親が喜ぶことをすること。それを「親孝行」と言うことを伝えました。
その後は,「姿勢の実技と一言講話」「返事の実技と一言講話」「くつの脱ぎ方実技と一言講話」・・と進めました。
一つ一つは,高が知れた作法です。
ですが,そこに横たう意義を伝えると,伝統的な作法の大切さがよくわかります。
立志舎の勉強会。とても充実した会でした。
閉校後は,関係者で会食。
その中に,神主さんもいらっしゃり,いろいろとお話を伺うことが出来ました。
私にとっても,とても充実した会になりました。
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明日は小石川大神宮で「お行儀」の話をしてきます。
その準備が終わったので,算数について,あれこれ考えていました。
今回は,「漢数字」について,考えました。
小学校3年生になると,漢数字も勉強します。
「二百四十六」を見て,算用数字に直す勉強もあれば,その逆も勉強します。
「二百四十六」も「246」も,どちらも,「ニヒャク ヨンジュウ ロク」と読むのですが,漢数字には,「百」「十」と,特別な数字が用いられています。
ところが,算用数字は,そのような特別な数字を用いずに,表しています。
このちょっとした差を,簡単に通過できる子もいますが,気になる子には,気になります。
そういう時には,「算用数字は重なっている」(数の重層構造)と考えて,その重なりをずらして見せるようにします。ちょうど,下の画面のように。
これを見ると,漢数字と算用数字の構造(しくみ)が同じなんだと,すぐにわかります。
見てすぐにわかる状態を作れたら,算数はかなり着実に進みます。
ここが出来ないと,何人かに躓きを体験させることになります。
ところで,漢数字ですが,皆さんもご存じの通り,中国生まれです。
2500年ほど昔の書物にも,漢数字が出てきているので,かなりの歴史があります。
この漢数字に,「二四六」という表し方もあることを皆さん,ご存じですよね。
小学校の算数では,この書き方を教えないのですが,これって,教えなくていいのでしょうか。
その「二四六」という書き方ですが,案外歴史は浅く,三百年ほど前に出来たとされています。
梅文鼎という人が『筆算』を著し,そこで使われたのが初めだそうです。
2500年以上も昔に,「二百四十六」という表記が使われ,その改良型が出たのが1693年です。
長い間,「二百四十六」をもっと簡略して書こうという気持ちになった数学者がいなかったのですね。
「二百四十六」を「二四六」と著すことが,単なる簡略ととらえていいかというと,そうもいきそうにありません。
なぜなら,「二四六」には,「位取り」の意識があるからです。
「二百四十六」は,ちょっと間違えて,「四十 二百 六」と書いたとしても,それなりに246だとわかります。
しかし,「二四六」は,そうはいきません。順番通りに書かないと,意味が通じません。
「数字を配置した位置に意味を持たせる」という約束の上で成り立っている形式なのです。
インドの位取りが輸入され,そこからヒントを得たのだとは思いますが,それでも,漢字表記の数表現に位取りを導入したのは,画期的なことです。
こんな風に考えると,「二百四十六」を「246」と書く勉強は,質の違う表し方で表記する学習なのだとわかります。
「算用数字は重なっている」と考える思考は,この質の違いを結びつける働きをしてます。
1年生の時計のソフトです。
このソフト,針をドラッグすると,スイスイといい感じで動きます。
それに合わせて,時刻もきちんと変わります。
また,右の青い4つのボタンは,何分なのかを学ぶときに便利に使えます。
10分刻み,5分刻み,1分刻みで補助の数字を出すことが出来ます。
これだけでも,十分に時計の学習が出来ます。
さらに,もう一つ,授業で使える機能がついています。
左にある「桜スライダー」です。
これを下にドラッグすると,針が消えてしまいます。
短針・長針,それぞれを消すことが出来ます。
ですので,2つ目の画面のように,長身を消した状態で,短針をスイスイ動かすと,「長針はどこを指しているでしょう」という学習が出来ます。
16分ですから,3の数字の1つ下の目盛りを指しています。
確認するときには,桜スライダーを上にあげます。
すると,長針がでてきます。
合っていた子は,大喜びとなります。
ハイレベルの問題を出すこともできます。
答えの時刻も見えないようにして出題します。
子どもたちは,短針の様子を頼りに,何時何分かを答えることになります。
当たるも八卦,外れるも八卦的になりますが,短針の様子をよく見ると,だいたいの分刻を言い当てられます。
ドンピシャで正答できる子は少ないですが,「+5分」「-5分」を正解とすれば,かなり当てる子が出てきますね。
これは,お遊びに近い勉強ですが,短針の様子から考えるときに,「割合」の思考を使うので,算数的なゲームとなります。
9月6日(土)は「第5回 教育の原点セミナー」です。
野口先生のご都合で,午後の順番が変わりました。
午後は,最初に野口先生がお話下さいます。
それから,平井先生,山中先生,神部先生,五十嵐先生と続きます。
申し込みは,コクチーズでできます。
私も参加します。司会を少し,お手伝いする予定です。
お時間のある先生,ぜひ,ご参加下さい。
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第5回 教育の原点セミナー
==国語科教育 原点から実践まで==
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教育の根本・本質・原点を考え,ともに前進していく原点セミナー。
その第5回を開催します。
今回は,「国語科教育 原点から実践まで」がテーマです。
歴代の国語名人の全集からの学びに始まり,素材研究,実技研究,教え方まで,一挙公開します。
この機会に,ぜひ,学びに来てください。
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【日 程】9月6日(土)
10:00~ 受け付け開始
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10:30~11:00 基調提案 野口芳宏先生/教育の原点とは何か
11:00~11:45【国語】教育全集、著作集等から学ぶ 早川広幸
お昼
12:45~1:45【国語】伝統的言語文化の考え方・教え方/徒然草 野口芳宏
休憩10分
1:55~2:40【毛筆】上手に書ける運筆4ポイント 平井美穂
休憩5分
2:45~3:30【国語】的確な素材研究 山中伸之
休憩10分
3:40~4:25【音読】「音読教室」実際の指導現場 神部秀一・五十嵐直也
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【会 場】
東京未来大学 http://www.tokyomirai.ac.jp/(B棟 225教室)
〒120-0023 東京都足立区千住曙町34-12
【参加費】
5000円(当日,受付でお支払いください)
★昼食は各自ご持参ください。(近くにコンビニがありません)
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懇親会は,北千住駅西口にある「はなの舞」です。
フェイスブックに「さくら社・ケニヤプロジェクト」のグループができました。
ケニヤと日本の関係会社の方が参加する,非公開のグループです。
フェイスブックのグループだと,投稿がとても簡単なので,情報交換が円滑になりそうです。
このグループに,ケニヤの写真や情報がどんどん入ってくるそうです。
私は,わくわくしながら,それを見ることになります。
写真は,ゾウさんです。
胴体部分をよく見ると,そこは「KENYA」です。
こういうお土産もあるので,ますますケニヤはいい国だと思います。
このお土産も,Iさんが選んでくれました。
Iさんも「さくら社・ケニヤプロジェクト」グループに参加しています。
国境を越えてグループが作れるのですから,インターネットの進化には驚くばかりです。
「さくら社・ケニヤプロジェクト」のグループは,神保町の焼鳥屋さんで誕生しました。
ケニヤの話題で盛り上がり,その途中,なんと事前学習法でも盛り上がりました。
とても楽しい一時でした。
ケニヤから届いたおみやげです。
まるで,私の名前が印刷されているようです。
こういうおみやげを見ると,ケニヤに行ってみたくなります。
それも,おみやげコーナーへ。
「KENYA」と目立つように,目立たぬように,書いてある各種おみやげを,どんどん見て,そのいくつかを買い・・・。ショッピングだけで満足してしまいそうです。
これ,ケニヤで教育の仕事をされているIさんが選んでくださったおみやげで,それをNさんが届けてくれました。
日本の神保町まで。
何ともありがたいことです。
感謝感激です。
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11月23日に有田和正先生の追悼セミナーが企画されています。
こういう企画,嬉しいですね。
お世話になった有田先生への御恩返しにもなります。
メイン講師は古川先生,俵原先生です。
力のある両先生のお話で十分満足行けるセミナーになります。
そんな中,私も少しお話しします。
詳細が決まったら,また,お知らせします。
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今週の土曜は,小石川神社です。
神社のお社内で小学生向けの勉強会が開催されます。
神主さんの神話のお話。
楽しい手品。
その間に,私の「お行儀」の話が入ります。
夏も終わりの土曜日ですが,神社で神主さんのお話を拝聴できます。
楽しみでなりませんね。