Monthly Archives: 7月 2011

You are browsing the site archives by month.

総務省のICT絆プロジェクトの授業で算数ソフトが!

  埼玉県の毛呂山町の川角小学校。総務省のICT絆プロジェクトを推進している小学校です。
  その授業の様子が,教育家庭新聞に紹介されていました。

  電子黒板に写し出されているソフト, 『子どもが夢中で手を挙げる算数の授業』です。
  3年のわり算の中の「0÷4」を学ぶソフトが映し出されています。
 
  画面は,「かき氷を4人の忍者で等しく分ける」題材になっています。
  かき氷8こを4人で分ける。
  かき氷4こを4人で分ける。
  ここまでは既習事項です。子ども達も答えをどんどん言ってくれます。それをアニメーションで確認して,いよいよ本番の所となります。
  かき氷0こを4人で分ける
  これは,どう考えたらよいのでしょうか。それをみんなで考えるわけです。(上の写真は,0このかき氷を分け終わった画面です)

  みんなで,「0÷( )」の考え方を問題解決したあと,ipadで一人一人が練習をします。
  右に写っているソフトも子どもが夢中で手を挙げる算数の授業』です。

  女の子が4問のわり算に挑戦しています。学習したばかりの「0÷( )」の問題が,既習のわり算の中に混じって登場しています。
  問題は何問でも出てくるので,「もう,大丈夫!」と納得いくまで繰り返し勉強できます。

  ipadは,ウィンドウズのマシンをリモートコントロールできるので,ipad上で算数ソフトを楽しく使うことが出来ます。

  こういう優れた環境を構築してくれたのが,キーウェアソリューションズです。
  7日からビッグサイトで開催されるICTソリューションにキーウェアソリューションズのブースが出ますので,関心のある先生は,ぜひ,お立ち寄りください。

  新しい時代の算数の一つの姿です。
  算数が,本格的に面白くなっていく時代です。嬉しいです。

  教室に地デジテレビとPCがそろったら,算数ソフトをぜひ活用してください。
  無線マウスを使うと,子ども達の席からクリックすることが出来ます。

  

  

『算法地方大成』の中に,分数がありました!

  江戸時代の本の復刻本です。
  ようやく読み終わりました。

  算数ファンの先生には,たまらない1冊です。
  江戸時代にはほとんど使われていなかったという通説のある分数ですが,どうしてどうして,この本にはやたらと出てきます。
  どんな場面で出てくるかというと,「税」を計算するところです。

  この本は,税のことが詳しく書いてある画期的な算術書だったので,農家の人にもかなり読まれたそうです。
  それが気に入らなかった数学者もいて,農民がこの本で税を知ると,取り立てのじゃまになるとの非難も出たほど,よく売れていたのです。
  ということは,農家の人たちも分数を知っていたことになります。これは,私にとって大発見です。江戸時代までの分数が,また一つ明らかになりました。
  
  それだけではなく,計算途中に「平均」も出てきているし,「四は捨て五つ切り上げて」と四捨五入も登場します。
  その文字を見て,「四捨五上」になぜしなかったのかと疑問になりました。また,「四捨五入」より,「四出五入」の方が漢字の釣り合いが良いようにも思います。でも,そうならなかったのはなぜなのか。慣用的な面と,中国の古典の面から,読み込みを進めたいなぁと思っています。

  ここまででも,驚きの発見だったのですが,さらに,ビッグな発見がありました。
  「三ツ五分」と書いてあったのです。
  「三割五分」の事です。「割」が「ツ」なのです。
  これで,また,気になることが生まれてきました。利率の「割」と「ツ」の関係。「ツ」は元々どんな漢字だったのか。
  あれこれ,頭の中を巡りますが,「割」さがしが大きな楽しみになりました。

  算数ファンとして,実に内容の濃い本なのですが,この本,作法の流れからも実にすごいことが書いてありました。役所勤めの方々の意識の高さが感じられるのです。『明治人の作法』(文春新書)にも少し書きましたが,公共放送の取り組みに通じる流れが,この本にあるのです。

  久々の大ヒットBOOKです。時々,読み返したいです。

分数の比のソフト,もうすぐアップします!

  分数の比を簡単にする学習用ソフトです。
  
  右上にコースが4つあります。

  1コース:分母同士をかけるタイプ
  2コース:片方の分母と同数にするタイプ
  3コース:分母がどうなるかよく考えるタイプ
  4コース:分数と整数の比のタイプ

  分数の通分の方法で考える形になっています。この考え方は,分数の足し算・引き算でも使っている考え方なので,その勉強にもなります。
  
  先生方が授業で使うソフトですので,このようなコース分けにこだわって作り込みました。

  しかし,ここは「比」の学習であり,「簡単な比」にする学習の場面です。
  そこで,整数の比になった段階で,もっと簡単にできるかどうかを問う事が出来るようにボタンをつけました。
  なかなか良い感じです。
 
  「全コース」もあります。これは,それぞれのコースで十分勉強した後,1~4がまぜこぜに出題されるコースです。
  万一,しっかり理解できていない子がいたら,そのタイプのコースでもう一度練習することも出来ます。

  今回のこのソフトも,なかなか良いソフトになりました。
  「もっと,算数」サイトに後日アップします。
  『子どもが夢中で手を挙げる算数の授業』(さくら社)をご活用の先生,このソフトも合わせてご活用ください。

  連日,猛暑が続いています。先生方も子ども達も,この暑さの中でも奮励していると思うと,私も頑張らねばと思います。汗をかきつつキーボードを打ち,マウスをくるくる動かしています。
  この先も,授業での使い勝手を考えて,良質の算数ソフトを開発していきます。どうぞ,ご期待ください。