Monthly Archives: 10月 2012

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三省堂本店で野口芳宏先生のフェア

東京の神保町にある,三省堂の本店4階です。

このコーナー全部,野口芳宏先生の本です。 感動のあまり,店員さんのお許しを得て撮影させていただきました。

正面平積みの最前列にあるのが,野口先生の最新刊『国語科授業の教科書』です。
この本が10月に発売になるというので,三省堂さんが野口先生のフェアを企画してくださいました。
2列目,3列目に左半分には,学陽書房さんの作法シリーズが並んでいます。大評判のシリーズです。右側には,明治図書さんの鍛える国語シリーズです。そうして,奥の棚に面陳されているのは,『子どもを動かす国語科授業の技術20+α』(明治図書)です。大きな「20」が目印です。
その右側。面陳されている黒い本がありますね。これがあの有名な『利他の教育実践哲学 ―魂の教師塾―』です。小学館さんがここ一番で力を入れてくださった上製本です。

非常に豪華なコーナーです。
本もこうして生き生きと展示されると,書展に足を運ばれた先生方が,手にとって下さいます。そうして,「良いなぁ」と思ってくだされば,本がレジに運ばれます。
勉強された先生が,その英知を子ども達の成長へとつなげてくれます。
素晴らしい循環です。

野口芳宏先生のコーナーは,10月中開催されています。
東京へお越しの際は,ぜひ,神保町の三省堂本店へ足を運ばれてください。
※三省堂の皆様,撮影させていただき,ありがとうございました。

5年の「分数と小数・整数の関係」のソフト。1本アップ!

5年生の「分数と小数・整数」のソフトが1本,「もっと!算数」サイトにアップされました!
5年生の先生,単元がやって参りましたら,ぜひ,御活用くださいね!

2リットルのジュースを3人で等しく分ける場面です。
「等分」ですから,式は「2÷3」です。

授業では,既習の通りにわり算をするのですが,すると,0.666・・・となり,循環小数となってしまい,どこかで四捨五入と相成ります。

でも,今回は四捨五入で一件落着をさせる分けにはいきません。
永遠に6666666・・・・となってしまうね,というところから,他の方法は無いものだろうか・・と分数へ持っていくのですが,そこが何とも歯がゆいです。

そこで,実際に分けてみると,これが分数で表すのに,ちょうど良い感じとなります。
ソフトですから,等分するのは,至って簡単です。「分ける」ボタンをクリックするだけです。
すると,オレンジジュースが飛び出して,忍者の入れ物に等分に別れて入ります。
なかなか面白いです。

このジュースの移動を見ることで,3等分の意味もつかめますし,答えが2/3リットルになっていることも,見た目で分かります。
すると,そこから,どうやら,「2÷3」は「2/3」になるんだな,と結びついてきます。

こういう「わり算の式」と「分数」とを結びつける学習で,このソフトはお役に立ちます。

ちょっと気になるのは, 式の右端にある2つの「?」ボタンです。
上の「?」をクリックすると,式の「2」が飛びだし,「分子」の位置に移動します。
下の「?」をクリックすると,式の「3」が飛びだし,「分母」の位置に移動します。

視覚的に,式と分数の関係を頭に印象づける効果があります。

シンプルな作りですが,なかなか面白いです。
ぜひ,お使い下さい。

『国語科授業の教科書』早川先生の「一押し!」は?

愛知県の早川広幸先生からも,『国語科授業の教科書』の「一押し!」を教えていただきました。

57ページです。
私は、今という私の人生で最も新しい時間とセンスを活用して改めて教
材と向き合いたいと思う。

教えていただいたところを読み返してみると,そこは一読したときより,強く光を放ってくれます。
この4行後に,次のようにあります。

全く同じ手法や発問を私は『原則的に』は用いない。
今回の勉強会のために私は何かしらの新しい発見と夢をその会場に持っていきたいと思うからだ。

気が引き締まります。
早川先生のおかげで,また,良い一時を過ごせました。
私には授業をする場がないので,このエネルギーを算数ソフトに向けて行きたいと思います。

目下,5年生の「分数と小数・整数の関係」のソフト開発をしています。
この単元の肝は,「分数を上から読むと『分子÷分母』と読むのだ」ということを学ぶ事です。
下から読むが「分数読み」ならば,上から読むのは「わり算読み」とでも話しておくと良いです。
これで,分数とわり算の関係がしっかりしてきます。
ただ,これは単なる暗記となってしまいます。それを補う理解に役立つソフトを開発しています。
そのことについては,昨日,ちょっと書きました。

野口先生のお言葉である「新しい時間とセンス」「新しい発見」などは,黒板とチョークでは理解が難しい所を,ソフト開発で新しい算数の姿を示したいという私の思いを強くしてくれています。有り難いお言葉です。

5年_分数と小数・整数の関係のソフト

5年生の「分数と小数・整数の関係」のソフトです。
といっても,これは2本目です。
ちょっと,良い感じにできました。

「答え」ボタンを押すと,式の数字が飛び出します。
「4」は「分子」の位置へ。
「3」は「分母」の位置へ。
この動きを見ていれば,わり算と分数の表記の関係はつかめます。

急ぎで授業をすると,こういう表記の関係に力が入る授業になりがちですが,このソフトは急いでも,図をしっかり見る事ができます。
「式」と「1人分」の図を見ていると,次第にどうして,「4/3」と表示できるのかの意味が見えてきます。
なぜなら,桜スライダーを動かすと,それに応じて,図も変わるからです。
図を見ながら,ピンクの桜を動かす。
図を見ながら,青の桜を動かす。
一つ一つの変化を見ていくと,「はは~ん」となってきます。

「1Lを3人で等分する。それが4Lあったら?」という意味が,簡略されて「4Lを3人で分けたら」となっているのだと理解が進みます。
単位量当たりの考え方が,そのまま生きてきます。

こういう高い図解力を示せるのが,算数ソフトです。
ソフトを愛用する先生が増えるのもうなづけます。
もう少ししたら,もっと算数サイトにアップする予定です。
アップされましたら,ソフトファンの先生,じゃんじゃん使ってください。

 

5年 台形の面積を考えるソフト

平行四辺形の面積のソフトのように見えますね。
でも,このソフトは,台形の学習で使うソフトです。

基本機能が2つあります。
◆機能(1)
上底を左右に移動できる!
(操作:ピンクの桜スライダー)

◆機能(2)
上底の長さを変更できる!
(操作:青の桜スライダー)

ということで,2番目の写真のように表現する事ができます。

桜スライダーを動かしているだけでも,子ども達には質の高い「算数科見学」になりますね。
社会科見学のようにバスに乗ったりはしませんが,PC画面上に動くソフトを見ると,それだけでワクワクしてきます。
そのワクワク感が,ある種の気づきを生みます。何度か操作する事で,何らかの規則性を感じてくるからです。

もっとも嬉しい気づきは,「薄い元の形と動いた実線の形は同じ面積なんだ」と気付く事です。
これに気付くと,「延長思考」が生まれます。
図形が画面から飛び出して,「永遠に伸びても面積は同じなんだ」と考えつきやすいことです。
画面という限られた世界での動きを見ているのですが,その狭い範囲の動きを見るからこそ,もっと広い範囲を考えやすくなります。
そうして,「どこまで伸びても,面積は同じなんだ」と気付いたら,「さすがです!延長思考です!」と気張ってほめたいところです。

算数の大きな思考は,「延長思考」と「圧縮思考」です。
この算数ソフトは,「延長思考」を非常になめらかに導けます。

また,このソフトは,上底を「0」にすることができます。
すると,「三角形は台形の特殊な形」と見なす事ができます。
上底が「3」の場合は,平行四辺形です。
これは,包含関係の理解になります。ベン図を教えたくなりますね。

ところで,このソフトですが,何が言えるのかを考えるタイプの授業ができます。
幾つかの子ども達の考えが出るのですが,,「きまり」を算数の柱に立てているクラスでしたら,その考えにはどれにも何らかの「きまり」が内包される事になります。
先生の日頃の指導がグッと光るところとなりますね。

※このソフトは,夏休みにお約束をした群馬の先生とのコラボソフトです。研究授業で使ってくださいます。もっと算数サイトにも近々アップを予定しています。

『国語科授業の教科書』合田先生の「一押し!」は?

『伝わる伝わる 見える指導』の山本正実先生から,石川県の大型書店ビーンズさんで,野口先生の『国語科授業の教科書』が面陳されている事を,知らせていただきました。
「面陳」というのは,本の表紙がお客様の方を向いて,棚に並べてある状態です。お客様の目線と会いやすいので,書店さんが「この本は!」と思った本が,面陳になります。

山本先生のお知らせに,嬉しい気分になっていたら,北海道の宇野先生からも面陳になっていることを知らされました。

このように棚に並んでいると,手にとって中を見たくなります。見れば,どのページも野口先生の国語論です。グッと来ます。

そうこうしているうちに, 読売新聞の家庭教育欄にコメントが載ったばかりの城ヶ崎滋雄先生から千葉県船橋市の丸善では平積みになっていると知らされました。

『国語科授業の教科書』で勉強をする先生がどんどん増えて欲しいです。

さて,友達の合田淳郎先生から「一押し!」を教えていただきました。

p32「授業はその意味で教師中心であるべきなのだ」

p41「 すべからく授業は『期待と緊張』の連続であるべき」

教えていただいて,私も該当箇所を読み返しました。
「合田先生,一押し!」の所も,実に良いですね。
特に,32ページの所は,「授業の成否の全責任は教師にある」と続きます。私でなくても,ズシリと響くと思います。
合田先生のおかげで,また,良い勉強ができました。ありがとうございます!