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「不便の至」

本を読んでいたら,下のように出てきました。

  ・一家滅亡不便々々
  ・流浪不便の至

どうも,しっくりきません。
一家が滅亡して,ふべんなのです。続いて, 流浪なのでふべんの至りとなるのです。
どこか,微妙に違和感を感じます。

元気のいい人なら,書き手の文章を疑うのでしょうが,
書いてあることは,できるだけ額面通りに読むようにしているので,
自らの読みの力を疑った方が良いと思い,
広辞苑で引きました。

なんと,「不便」とかいて「ふびん」と読むのです。

一家が滅亡して不憫だ,不憫だ
流浪の身となるのは不憫の至りだ

これなら,意味が通じます。

本を読むと力がつきます。
有り難いです。

「不便」がでていた本は,まだ読み始めたばかりの本です。
『赤穂義士史料 上巻』(雄山閣)です。
漢字出現率95%強ぐらいの漢文な上に,返り点があるので,案外読みやすいです。
漢字は有り難いです。

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