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明治時代の方言/静岡市

  明治22年に発行された雑誌を開いたら,なかなか面白い記事が載っていました。

  静岡市の方言です。
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  ゴセツポイ  清潔(さつぱり)となる事
  ツギニユク  裁縫に行く
  ヒドロシイ   太陽などに向ひ眩敷(まぼしき)事
  ゾンザイル  戯むるヽ事
  イカズニ    行くといふ事
  カコクサイ   布紙などの火中に入りたる臭気
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  徳川幕府が倒れ,明治政府の時代になったとき,たくさんの徳川士族が静岡市に移住しました。そこに,鉄道が敷かれ,東西の人の交流が頻繁になりました。そうして,静岡市の方言は,次第に東京風に傾いていったことが記されていました。その一端が画像の方言です。

  携帯端末などを使っている人なら,維新以降に,「言葉のシンクロ」とか,「言葉の同期」が始まったと言った方が伝わりが良いかもしれません。
  しかし,その伝わり方は,「A∪B」と,両方が生きる形にはなりません。
  また,「(A+B)÷2」と,平均化されるわけでもありません。
  「東京風」という言葉が示すように,力の大きい方が磁石であり,小さい方が砂鉄のような感じでシンクロされていきます。

  静岡市の方言で,おもしろいなぁと思ったのは,次の2つです。
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  マゴジイ   祖父
  マゴバア   祖母
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  マゴから見てジイ,バアということなんでしょうか。納得させられる言葉です。 
  しかしながら,これらの方言も,もうほとんど使われていないのではないでしょうか。静岡市近郊の方とお会いしたら,ちょっと聞いてみたいと思っています。

  交流により言葉が変わり,言葉が失われていくのは,致し方ないことなのかもしれません。だからといって,グローバル時代の今,日本語が英語風になり,日本語が無くなっていくとしたら,それは日本文化が姿を変えてしまうことにつながります。
  「A∪B」の形で,日本語も英語もともに言語として栄え発展しつつ,シンクロが進むことが大切です。
---静岡県の柴田克美先生から,facebookでお話をいただきました。----
柴田 克美 ブログを拝見しました。
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 ゴセツポイ  清潔(さつぱり)となる事
 今でも使いますよ。あのうるさいのがいなくなるとごぜっぽいだよ。(笑)なんて、使います。                               ツギニユク  裁縫に行く これはあまり使わないかな。
 ヒドロシイ   太陽などに向ひ眩敷(まぼしき)事 これも今でも使います。ヒズラシイともいいます。
  ゾンザイル  戯むるヽ事    これはあまり使いません。
  イカズニ    行くといふ事 使います。早くイカズニ。と言いますね。否定形だと思いますよね。
  カコクサイ   布紙などの火中に入りたる臭気     そのほか、ガライカとか、オマッチも使います。
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 徳川家康ゆかりの遺跡がたくさんありますので、ぜひ、静岡においで下さい。銀座というのも静岡が本拠地でそれが東京の銀座になったそうです。
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  マゴジイ   祖父
  マゴバア   祖母
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これはなるほどですね。     とても面白かったです。ありがとうございました。
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柴田先生,たくさんのご教授,ありがとうございました! 

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