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論語の日めくり

  これは,実に良いです。
  この日めくりを自宅の仕事デスクに置きました。今日は16日ですので,16日を開いて・・・。
  なんと,私の大好きな「過ぎたるは・・・」です。

  論語の日めくりの何が嬉しいかというと,論語の言葉に自然と触れてしまうことです。

  論語は好きなので,時折,本を開きます。朝日選書の『論語』(吉川孝次郎)が私にはとてもフィットしています。でも,本を開かないと,心にしみてくる言葉とふれあうことが出来ません。何気ない生活の中にいて,自然に論語の言葉と出会えたら,これはすばらしいと思います。
  この日めくりは,それをかなえてくれます。とても,嬉しいです。
  
  もし,今も現役だったら,教卓や後ろの棚に置いて,子ども達の目に触れるようにして使いたいです。

  正式書名は,心に刻む日めくり言葉 子どものための教室論語』(さくら社)です。

式は帰化した外国語

  式の話です。

  4+3=7

  この式の読み方は2種類あります。

  A : 4たす3は7
  B : 4と3を合わせると,7になる。(7と等しくなる)

  
ABに若干の違いがあります。
  Aの読み方は誰もが同じです。しかし,Bは人によって多少言い回しが変わります。

  こういうABの読み方を持つ文は他にもあります。身近なのは英語です。
  I love you.
  A : アイラブユー
  B : 私(おいら)はあなたが好き。(愛している)
  
  Aの読み方は誰もが同じですが,Bは状況によって多彩です。

  どうして,「式」と「英文」が同じ構図になっているのでしょうか。もともと,式は西洋から入ってきた書き方なのです。西洋の言葉の文法に則って記されている,一種の文なのです。
  英語で「4 and 3 are 7」とか「4 plus 3 equals 7」という言い回しが,そのまま「4+3=7」になったのです。
  
  つまり,Bは西洋文法の式を,日本語に翻訳して言い直しているのです。

  と,このように書いても,今ひとつわかりにくいですね。
  私たちは,英語と文法の似た漢文を勉強してきています。漢文はそのままでは読みづらいので,返り点をつけて読みやすくしてきたことを,高校で学んできました。
  漢文の返り点を使って式を書いてみます。AとBの関係が見えてきます。

  式に出てくる文字の順番を入れ替えて読んでいるのが,Bなのです。

  「式は日本語に帰化した西洋の文」なのです。「3」や「4」などの算用数字も明治になって広まった外来の文字です。外来の文字を使った式は,さらに西洋文法の形を保ったまま,日本に吸収され,今や完全に帰化しました。
  ですから,式を見てもその文字の配列に違和感を感じる人はいません。私も違和感を感じません。すっかり帰化した状態で学んできたからです。

  大人に違和感が無くても,学びはじめの子ども達の中には,違和感を感じる子がいます。式の文字配列は,子どもにとって普通の文の書き方と違いすぎ,面食らうからです。これは,分数を下から上に書くのと似ています。3年生ですら,分数の習い始めに,分母を上に書いてしまう子もいます。分数より複雑な文字配列の式です。1年生の式の学習には,ちょっと工夫が必要となります。

日本赤十字

  日赤が動き出しています。義援金の受付を開始してくれました。

http://www.jrc.or.jp/contribution/l3/Vcms3_00002069.html

  ありがたいです。学校などのようにみんなでいっせいに協力できる場にいない私には,日赤の送金ルートの存在はとてもうれしいです。
  大変な思いをしている方々の力になるように,使っていただきたいと思います。
  一刻も早い復興を願っています。  

計画停電

  計画停電があるとのことで,その時間帯はPCの電源を落とし,おとなしく本を読んでいました。
  不思議な物で,本を読んでいるのに,頭の中にはメラメラと「津波に負けてなるか」という気持ちがわいてきます。
  どう考えても,50年後,100年後,もっと先に,また巨大津波がやってきます。そのときに,津波に勝てる家が出来ていたらたくさんの人が救われます。映像で見ていてもコンクリートの建物は流されていません。ということは,流されない家屋技術を作り上げられる可能性があります。
  非常に多くの方々が波に飲み込まれました。津波に耐える卵形非常カプセルがあれば,それも5秒もあればサッと入れる魔法のようなカプセルがあれば。流されても位置確認がすぐに出来,救出されます。

  とりとめがないといえば,その通りなのですが,今の時代の頭で考えたら,あり得ないと思えることでも,科学技術の進歩はそれを可能にする道をもっています。だからこそ,もっともっと勉強することが大切なのです。この震災を経験した子が,勉強することが安全・平和を守ることへの王道なのだと感じ取ってくれたら,日本はこれまでにないすばらしい国になります。

  こう思ったら,自分自身ももっと勉強せねばと思えてきて,本をしっかり読みました。
  
  私の地域の計画停電は中止となりました。PCの電源を入れつつ,80年代にファミコンが登場したときのことを思い出しました。スーパーマリオです。もう,四半世紀も前のことです。コインを取るたびに100,200とポイントがたまります。マリオの画面を見て,びっくりしました。これは算数です。1単位が100で加算されていきます。クラスの子ども達はマリオで遊ぶだけで,自然と100単位の大きな数を覚えていっていました。私には衝撃的なゲームでした。
  こういうのが教育現場に登場して算数を面白くする時代が必ずやってくると,当時,思っていましたが,すぐにはそんなことは起こりません。私はファミコンに負けない学習ゲーム開発に熱を入れていました。
  そうして今,私は算数ソフトを開発する身になっています。スーパーマリオのように,夢中になって勉強をしてしまう,そんな算数ソフトです。
  衝撃を受けたら,将来を夢見ることです。そこから人類の一員として歴史的に生きる道が新たに生まれてくるのだと私は思っています。  
  

算数ソフト/4年の変わり方

  三角形を「棒」で作り直しました。
  設問が,「三角形の数」と「周りの長さ」の関係の把握ですので,辺を強調して数えやすくすることが,理解を助けることにつながると考えたからです。

  さらに,色も変えられるように配慮しました。

  ボタンクリックで,このように色が変われば,「周り」がどこなのか,一目でわかります。
  それでも,「変化の関係」を把握できるかどうかは,疑問です。そこで,さらに,色が変わり,これならわかるだろうという色つけをしました。
  2つめの「?」ボタンをクリックするとそのようになります。

  このソフトも,「もっと!算数」サイトにアップします。
  どのように色がつくか,是非ごらんになっていただけたらと思います。

無事です

  未曾有の大地震。皆さんがご無事であることを祈っています。
  
  大地震後,たくさんの方からお見舞いのメールをいただきました。ありがとうございます。
  私の方は無事に過ごしています。さくら社も研究所もみんな無事です。

  余震がまだ続いています。今も揺れ始めました。どうぞ,お気をつけてお過ごしください。
  被災された方々に,心よりお見舞い申し上げます。
  皆さんが無事であり,一刻も早い復旧を祈っています。