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久埜先生と会います

いよいよ,児童英語教育の大御所・久埜百合先生と再会できる運びになりました。NHKの『えいごリアン』以来ですから,とても嬉しいです。このような道をつくってくださったのは,東京のAさんです。ありがたいです。
12月にはいってすぐ,お打ち合わせです。どんな方向に進むかは,舵取りのAさんにお任せしますが,学習効果の高い作品作りを目指して進みたいと思っています。

福嶋先生から・・・

『子どもが夢中で手を挙げる算数の授業』を使ってくださっている,福嶋先生から嬉しいメールをいただきました。

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 本日、私の学校で「子どもが夢中で手を挙げる算数の授業」1~6年の全巻(30巻分)を買っていただけることが決定しました。来年度に向けての予算要望が通ったのです。
私のクラスの算数の授業では、私物の横山先生開発ソフトをたくさん活用していますが、これを全校のクラスに広めたかったのです。念願が叶って本当にうれしいです。
これで、子どもたちの笑顔が増えること間違いなしです。
私の学校はオープン教室なので、授業中の歓声も聞こえてくることでしょう。そのときを想像すると、わくわくします。
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福嶋先生のおかげで,算数好きの子がどーんと増えてくれます。とても嬉しいです。

福嶋先生は,算数の指導法で「次元解析」という方法を推進しています。この方法は,理にかなった方法です。福嶋先生の感触では,次元解析を用いると,文章問題の8割が解けるそうです。私もそれに近いものを感じています。答えの単位を知ることで,式の演算がかなり高いレベルで決定されるからです。
「次元解析」は,もしかするとデジタルと融合することで,飛躍的に発展するかもしれないと思っています。力を合わせて前進できたら,算数好きの子がいっそう増えると思っています。
福嶋先生の次元解析,応援しています。

『令義解』に分数が!

  どうも,「分数追跡人」の様になってきました。

  今回,分数を求めて購入した本は,『令義解』(吉川弘文館)です。神田の古本屋で購入しました。
  タイトルは,「りょうのぎげ」と読みます。「令」は,律令の「令」で,その義を解釈した本です。どの律令かというと,養老律令(編纂期間:718~757年)です。
  この本に分数表記があるというので,本当かどうか確かめたくて,読み始めました。しかし・・・・
  全文が漢文です。しかも,漢字がやけに難しいです。こういう難しい分野を研究されている方々のおかげで,私の分数の研究が進んでいます。ありがたいという気持ちになります。

  ざざっとページを追っていたら,発見しました。p68の最後の行に見つけました。もし,この本がお手元にあるという先生は,そっと開いてみてください。感動的に表記されています。これは,もしや・・・とあれこれ考えが進んでくる記述です。算数ファンとしては,見逃せない記述です。

  せっかく見つけた分数ですが,もう少し情報を収集したい気持ちになっていて,それまでは下手な解釈をしないようにと思っています。

三好先生から・・

  100人の会でもお力添えをいただいている三好先生からメールをいただきました。
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 仕事をしながら、最近、感じていることは、知識、技能、態度…の「態度」とは、礼儀作法が大部分を占めているのでは? ということです。子どもの態度が悪いという前に、礼儀作法を教えなければ!という気がするのです。
 どんなお話を伺うことができるのか楽しみにしております。
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  作法を知ると,自分が少し変わってきます。ある程度,できるようになってくると,そうしないとちょっと気持ち悪いなってかんじるようにもなってきます。これが,「しつけ→たしなみ」への変化です。
  こういったことを,お話しする予定ですが,その講座は11月27日(土)に岩手県の花巻市で開催される「第6回鍛える国語教室in花巻」です。  

  戦前は,しつけ・作法を学校が教えていました。細かく教えていました。その元になったのは,右の『作法教授要項』です。右は中学・師範学校向けですが,小学校用も中学用の前に発表になっていました。  
  この作法教授要項を元にして,教科書もでき,特別教室の作法室もでき,作法専科の先生も配当され,要項に準拠した指導がなされていったのです。
  花巻ので講演では,画像を映し出しながら,作法についてお話をします。
  三好先生とお会いできることが今から楽しみです。
  

分数の言い回し

『花鏡』(世阿弥)分数表記 分数の「1/3」は,「三分の一」と読みます。

 この読み方に慣れているので,これ以外の読み方など,全く頭の中にありませんでしたし,考えてみることすらしませんでした。

 ところが,ある日。
 仕事で,『花鏡』(世阿弥)を読んだとき,実に驚かされました。「三分一」と記されていて,そのルビが「サンブイチ」なのです。「の」が記されていません。
 これは,誤ってルビをつけたのかもしれないと思ったのですが,1ページめくるとそこでも「サンブイチ」「サンブニ」とルビがついています。
 分数の言い回しが,昔は違っていたのです。

   (※左の引用は『花鏡 謡秘伝鈔 演劇資料選書1』(早稲田大学演劇博物館編)

      

          


  『花鏡』は1400年頃から書き始めたものだそうで,これよりさかのぼること200年。1212年に鴨長明が記した『方丈記』にも,分数が出てきます。こちらでは,「三分カ一」と記され,「さんぶがいち」と読んでいました。
     (※左の引用は『新調 方丈記』市古貞次校注 岩波文庫
  
  不思議に思うことは,「三分の一」のように「の」と読ませる読み方が出てこないのです。

  日本に分数が伝わったのは,いつのことなのか,それはちょっと確認できていないのですが,養老令(奈良時代)には出ているそうで後日確認してみたいと思っています。確かなことは中国から伝わったということです。
  その中国では,分数を「三分之一」などと「之」を用いて表記していました。このような中国の表記は,中国古代の数学書「九章算術」(紀元前の書と言われている)に記されています。それが,日本に伝わったのが平安時代。数学的影響は少なかったそうですが,平安時代には分数が日本でも使われるようになったことは頷けます。
  
  日本で,今のような1/3といった,アラビア数字と横棒での分数表記が使われ始めたのは,明治になってからのことです。1,2,3・・といったアラビア数字は文明開化の波に乗って,日本で使われ始めた数字です。江戸時代までは,全部,漢数字でした。それがいきなりアラビア数字になったので,明治初期にはアラビア数字に小さく漢数字でルビが振ってあったこともあります(これは,『明治人の作法』(拙著 文春新書に載せてあります)。アラビア数字は,日本では案外新しい文化なのです。

   (続く。後日,少し書き足します)

全員が手を挙げ,大受けでした!

  やっぱり,算数は,今,大きく変わりつつあると感じます。
  教室に,次々と大きな地デジテレビが設置されています。これにパソコンがつながり,算数ソフトが教室に大きく映し出される時代になったからです。

  今日も,算数ソフトを使っている山本先生から嬉しいメールをいただきました。ご紹介します。

   「『子どもが夢中で手を挙げる算数の授業』,本校5年生で大活躍しています。先日,底辺がそのままで高さが変わる三角形の面積の変化の授業をT・Tで補助したのですが,ソフトを使った場面では本当に「全員挙手」でした。
  算数とは関係ないのですが,高さが高くなる時の音に対して,高さが低くなるときの頼りない音。これが大うけでした。」
  

 5年生のクラスで,「全員挙手」です。5年生ともなると,何人かの子は,あきらめムードになっていても致し方のない算数なのですが,全員が手を挙げていたのです。すばらしいことです。嬉しいことです。子ども達が算数の授業に夢中になっていたことが伝わってきます。  
  メールにあった「高さが変わる三角形」というのは,算数ソフトに収録されている1つのファイルのことです。図の赤い三角形のことです。矢印ボタンをクリックすると高さが1cmずつ増えたり,減ったりします。
  こういう変化をみて,それを表にして,式を考えることを通して,変わり方の規則を見いだしていきます。
  これが教科書だと,図が変化しないので,今ひとつわかりにくくなり,じっと我慢を続ける子も教室に生まれてしまいます。とても,悲しい事態です。

  ところで,この三角形の変化を表にして式にしていくのですが,これは6年生の正比例の学習につながり,中学で負の数を学びy=axにつながります。おろそかにできないところを,「全員挙手」で授業が進んだのですから,とても嬉しいです。

  上で紹介をした『子どもが夢中で手を挙げる算数の授業 小学5年生5巻』さくら社)には,5年生で習う「図形の面積」と「偶数と奇数」が収録されています。左はその目次画面です。「16B,底辺・高さと面積の関係/三角形」というファイルが上の三角形が変化するソフトです。
  お持ちの先生,ぜひ,ファイルを開いてソフトをごらんになってください。

  「日本中の子ども達を算数好きに!」
  山本先生のメールから,夢の実現に向かって,また,一歩前進しました。ありがとうございます!!