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習字の姿勢

  習字の姿勢です。
  この画像も,戦前の教師用指導書に載っている画像です。

  小学校の1年生の教室には,立ったときの姿勢と,座ったときの姿勢が掲げられています。これと同様に,戦前は習字の姿勢も教室に掲げられていました。また,学校によっては「習字室」があり,そこには掲げるよう指導が入っていました。

  そうして,習字の指導で先ずやるべきこととして,「先づ姿勢を整へて心を落着け」とあります。「静の教育」です。

  私が小学生の頃は,机とお腹の間に「ゲンコツが一つはいるように」と先生がお話くださっていました。足の裏は床につけることも教えられていました。背中には,背中と服の間に定規が入っているつもりで・・・とお話を受けたことも多々ありました。
  落ち着いていると,こういった子細の指導も浸透しやすくなります。

  さて,戦前は姿勢をどのようにしましょうと,指導していたのでしょうか。
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  両脚を稍(やや)開いて
    脚を平に床に着け,
       足先に心持力を入れるようにする。
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  腰はあまり深くかけない
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  上体は腰の上にしっかりと落ち着けて真直ぐにし,
  書く場合は
     体の重みを稍前方に掛ける
  この時下腹に心持力を入れ,
     左手の拇指(親指)は机の前縁
        他の四指は机の上で紙を押さえる
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  読んだだけでも,勉強になります。
  具体的な姿勢の指導が無いままに書かせると,子供たちは勝手気ままな雰囲気を出してきます。
  左手はこうですよ。足先に少し力を入れますよ。と,何をどうしていたらいいのかが毎度毎度話してあげることが大切です。駅や車内で,「構内は全面禁煙です」と毎度毎度放送してくれています。おかげで,次第にマナーを守る雰囲気が生まれ,身勝手が減っていきます。
  
  姿勢のあり方は,もう少し続きます。
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  腹部は机から少し離し,
    眼は紙面から約30糎(センチ)に保つ
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  私ももう少し姿勢をよくしたいと思います。

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