チーム算数で,話しをし忘れたことがありました。
かけ算の筆算の話しです。
「85×37」を,右のように筆算したら,面白いでしょうね。
5×7
80×7
5×30
80×30
と,このように分解して計算するのですから,ちょっと面倒なやり方です。
でも,筆算の仕組みが実に良く示されています。
「2桁のかけ算はどうやるとできるのか」というような,問題解決の授業で,このような解答を出す子がいたら,グイッとうれしさが急上昇しますね。
多いにほめたくなります。
こういう筆算を説明するには,やっぱり図が必要です。
面積の図です。
面積図が理解できると,こういった計算の意味も分かり,(8X+5)(3X+7)の計算のやり方も,特に,難解には思わなくなるのではないかと思えています。
デカルトの『方法序説』に,複雑な物は細かく分けるという法則が載っていますが,こういうやり方も,その考え方に則していますね。
中学へつながる考え方なので,普通のやり方とは別に,こういうやり方もあることを示しておくのも有意義と思います。
こんなことを考えていたら,筆算の進化論みたいなことを感じてきました。
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似たような表現をしているソフトが5年生の算数ソフトにあります。
5年 小数のかけ算
「06A,小数のかけ算と面積」です。
こういう見方を何度か見て体験した子は,中学の因数分解の意味も伝わりやすくなりますよね。
クラウドを使っている先生,かけ算の筆算のおりに,学年を超えて,ちょっとこのソフトを見せてみるのは,いかがでしょう。
一瞬ですが,知的な算数が教室にやってきますね。