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工藤先生の「算数三大アイテム」

b8326青森の工藤先生が,野口塾で算数ソフトをご紹介下さいました。
その詳細がわかりました。
紹介したタイトルは,「算数三大アイテム」です。

1,4年 わり算 「スイートポテト」
2,4年 がい数 「四捨五入ヘビ君」
3,5年 小数のかけ算 「小数点イカ」

どれも,傑作のソフトです。
その中の「スイートポテト」について,少しお話ししましょう。

まず,「42.9÷3=」を計算するとします。
普通に計算したのでは,計算ミスをしてしまいます。
手堅く計算する方法として,「筆算」が行われていますので,まずは,筆算のやり方を学習します。

b8325「筆算」をするとき,計算としてすぐに使わない部分に,紙を乗せて,今計算するところに注目しやすくします。
この目隠しは,教育界から生まれた画期的なアイデアです。
その目隠しの紙に,算数「通」の先生方は,「スイートポテト」と書きます。なぜ,書くのでしょうか。

目隠しの紙をかぶせたら,この先は,「たてる → かける → ひく → おろす」のアルゴリズムを繰り返します。
このアルゴリズムは,私が小学校の教員になった頃には,既に言われていて,水道方式の研究をされていた先生方から普及したような印象を持っています。

「スイートポテト」は,このアルゴリズムをさらに取っつきやすくした工夫です。

b8324「4÷3」の計算が終わると,隠し紙をずらします。
この「ずらす」時に,音がします。
その音が,「すいーっと」なのなです。

続いて,「2」をおろします。
この「おろす」時にも,音がします。
その音が,「ぽてっと」なのです。

「すいーっと」ずらして,「ぽてっと」落ちる。
だから,「スイートポテト」なのです。

アルゴリズムは,「たてる」「かける」など,機能を連続的に示した方法です。
この方法,とっても大事なのは誰も疑う余地はありません。
ただ,難点として,取っつきにくさがありました。
このアルゴリズムを暗記するのに難儀をする子がいるのです。

その難儀をする子も,「スイートポテト」だと,おもしろがります。
「おもしろがっているときは,頭の吸収力が高まっている」ときです。
そのときに,アルゴリズムも教えておくと,「ははーあん,そういことか」と納得しやすくなります。

「スイートポテト」は大笑いしてしまうので,単なる面白いアイデアととらえられやすいですが,筆算のアルゴリズムを一歩前進させた歴史的な方法でもあるのです。
「スイートポテト」を子ども達に教えたら,筆算が全員満点だったという報告も,昔聞いたことがあります。

このスイートポテトのソフトは,算数のクラウドの中に入っています。

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