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私も,こんな算数を受けてみたかった!


今月末は,佐賀県へ2回行く予定になっています。
鳥栖市と吉野ヶ里町です。
時間のある限り,呼ばれた先へ足を運び,お話しをするようにしています。

算数でくじけている子を救えたら。
「算数って面白いね!」と思う子が増えてくれたら。
そう願いつつ,出かけています。

主に,小学校の先生方にお話しをするのですが,時として,保護者の方がいらっしゃることがあります。
すると,たいてい感動的に声をかけてくれます。

「私も,こんな算数の授業を受けてみたかった!」

各地で良くお見せするソフトの一つに,6年生の速さのソフトがあります。
パトカーを左右に動かして,道のりを100km~500kmの範囲で決めます。
赤丸を動かして,時間を1時間~10時間の範囲で決めます。

自分で「道のり」と「時間」を決めて,スタートボタン(三角印)をクリックすると,その設定通りの速度で車窓風景(ムービー)が動きます。
設定によって,車窓風景のスピードが変わります。
その変わりようが面白いので,あれこれ設定を変えてやってみたくなります。
そうして,ムービーを動かしている内に,「速さのきまり」が見えてきます。

私が子どもの頃は,マイカーのある家はほとんどありませんでした。
ですので,車窓からのスピード体験は電車に乗る時か,バスに乗るときぐらいです。
およそ日常とはかけ離れた状態でした。
日常的なスピード体験といえば,メーターの着いていない自転車ぐらいでした。
「速い」「遅い」という「速さの程度」を体験し続けるだけの環境でした。

今の子の「速さ」体験は,大変恵まれています。
マイカーに毎週のように乗る機会があり,車のメーターを見て,「時速40km」 を直に感じ取ることができています。
家族旅行で高速に乗れば,「時速80km」も「時速100km」も,広がる車窓風景と共にたっぷりと感じることができます。

こういう状況を考えると,今の子は,だれでも「速さ」の学習をサラリと通過して当たり前のように思えます。
ところが,未だに,「速さ」の学習は子ども達にとって鬼門なのです。
昔も今も,変わらずに「速さ」は困難な学習に位置付いています。

環境が良くなっているのに,なぜ,子ども達の学ぶ力が伸びないのでしょう。
理由は,簡単です。
必要な数値を見ないで体験しているので,算数的には何ら高まっていないからです。

必要な数値は2つあります。「道のりの数値」と「時間の数値」です。
この2種の数値で,「速さ」が決定されているからです。
ですので,この2種の数値を見て「速さ体験」できれば,速さの理解はとても楽になります。
逆に,この2種の数値を見ない速さ体験は,「速い」「遅い」という「程度の理解」はできても,「速さ」が成立する仕組みの理解にはつながりません。
ですので,マイカー時代になっていても,「速さ」は,未だに困難な勉強として続いているのです。

「道のり」と「時間」で「速さ」が決まる,という速さの仕組みの上に立って,ソフトを開発すると,どうなるでしょう。
「私も,こんな算数の授業を受けてみたかった!」と思うほど,わかりやすくなります。

算数は,「数」と「現象」を同時に見たとき,あっと言う間に理解が進みます
中学で学ぶ負の数。この理解が急速に簡単になったのは,デカルトが座標を示したからです。
算数で,デカルト座標に相応するが算数ソフトです。
多いに奮励して,わかりやすいソフトを開発していこうと思います。

佐賀県は,ICT日本一を目指しています。志の高さに感動しています。
佐賀県から,算数の落ちこぼれがいなくなって欲しいです。

村岡さんのブログ「むらちゃんのブックブログ」に,この速さのソフトが紹介されています。詳しく分析されています。

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