先日,某小学校の校長先生と話すことがありました。
どうも,引き算の筆算で右のようにやってしまう子がいるそうです。
こういうのは,算数ソフトを見て楽しく「理解体験」をすれば,しっかり頭に入ります。
ソフトでは,2が5の所へ行って,跳ね返されてしまします。見かねた4が3と1にわかれ,1が繰り下がり10になり・・・と動きで示してくれます。
こういう理解のアニメーションは定着も良いです。
定着は理解を見た回数に比例します!
ところで誤答です。
誤答は所かまわず出るので,ある程度の対応レパートリーを持っていた方が良いです。
算数では,「算数の持ち味」を生かした対応をすることができます。
「これ,良いところあるね」と言ってみてください。
間違えているけど,良いところがあるから,それを見つけるように促すのです。
すると,「十の位の4-3は1になる」とか,「5から2を引けば3になる」とか,部分的な正しさを見つけ出してくれます。もちろん,「3の数字が正しい」とか,「文字が見やすい」とか,「数字の大きさがちょうど良い」とかと,基礎的なところへも注目が進む場合があります。さらに進むと「字が読みやすい」とか,「途中で止めないで最後まで書いてある」とか,道徳的な方向での良さも出てきます。
そうして,気がつきます。
ほとんど全部がよくて,たった一つ,「上から引かなかった」という点だけが足りなかったのだということに。誤答した子は,実は傷1か所の軽傷だったのです。
これは,算数の持つ「積み重ね」という特徴を活かした対応です。
6年生の割合を使う文章問題が完成しました。
良い時代になりました。
作ってすぐに,DLマーケットでダウンロード購入できます!
目次もついているので,使いやすいです。
内容は2本です。
01,仕事算/全体・部分の図で考える
02,仕事算/1当たりの量の図で考える
昨日も紹介した,右の小さい画面のソフト。これが「02」の仕事算です。入試問題などの基本問題になります。
右の大きい方は,「01」の仕事算で,「02」とは性格が違います。
「01」の方は,途中で交代するとどうなるか,という問題なので,「部分」を割合で考えます。
「02」の方は,2人が同時に仕事をするので,単位量(1当たり量)で考えます。
こういう違いの理解も,このソフトなら伝わりやすいと思っています。
なにしろ,線分図の中のテープがアニメーションされるので,とても分かりやすくなっています。
気になるのは,分数の計算です。
せっかく,ソフトで理解したけど,分数の計算が・・・・
ということは,ありえることです。
そこで,分数の計算を思い出しやすいように,式に工夫をしました。
先生がここを問いたいなと思うところには,「メクリ」をつけています。
それを単なる計算として見るのではなく,図と対応させて見ることができるので,かなり良い感じの作りと思っています。
ダウンロード購入できるソフトが増えています。
こちらもぜひご覧になってください。
6年生の割合を使う文章問題のソフトです。
問題文を読めば,すぐにお分かりと思いますが,いわゆる「仕事算」です。
このソフト,1回作ったのですが,どうも気に入らなくなり作り直しました。
図をよりシンプルにしました。
それだけのことですが,プログラムは大幅変更です。
頭が痛くなりましたが,休み休み取り組み,なんとかお見せできる直前ぐらいまで来ました。
問題数を4問にしました。
4問目は3人が仕事をする問題です。でも,この時に気が付くと思います。何人なっても考え方は同じであることに。
作りこみは,1問目では,20日,30日の仕事は1/20,1/30になることを理解するところに重点が置かれています。ここが,一番の肝だからです。
3問目,4問目は,問題を見ただけで,さっと単位分数に置き換えられる頭になっているので,それを考慮したつくりにしています。
これを見て,「仕事算」って,簡単だなぁと思ってくれる子がいてくれたら,うれしいです。
新しい単元に入ると,何かしらの新しい概念を学びます。
例えば,4年生の角の単元なら,「角度」という新しい概念を学びます。
2年生のかけ算なら「九九」という新概念を学びます。
こういう新しい概念を学ぶどこかで,「書く体験」をさせてみてください。
子ども達が,「勉強して良かった」と感想を持つようになります。
どんな体験かというと,次の2つを書く体験です。
1,新しい概念を使わずに書く。
2,新しい概念を使って書く。
例えば,角度でしたら,最初に角度を使わずにノートに書かせます。
「じゃんけんのチョキぐらい」
「滑り台の坂ぐらい」
「今曲げている先生の腕ぐらい」
こんな風に角度を書いたら,これは時間がかかりますし,不正確です。
続けて,角度を使ってノートに書かせます。
「20°」
「30°」
「100°」
あっという間にかけます。しかも,正確です。
こういう体験をさせてから,「角度を使わずに100も200も書くとなったら,どうですか」と聞いてみれば,たいていは「大変」と答えてきます。
「でも,数字なら?」と問えば,「簡単」と答えます。
基本的に,算数・数学は簡単・便利な方向へ進む勉強です。
それを利用して,ちょこっと「ビフォー・アフターを書く」ことで,「学んで良かった」と感じさせることができます。
これも,算数の大きな特色です。
これを学習する頃の子ども達。
学力格差も非常に大きくなっています。
入試の勉強をしている子にとっては基本問題であり,割合がイマイチだった子にはかなり高いハードルとなります。
そういう学力格差があっても,しっかり指導をしていくのが先生なので,先生という仕事は本当に大変な仕事なのです。
分かる子には一層の理解を深め,イマイチの子には一つず納得できるように。
そういうことが教材には求められてきます。
そんなことを思いつつ,このソフトを作っています。
画面の左側にボタンが幾つもあります。
1つクリックすると,図がちょこっと出てきます。
関連する問題文も赤文字になるので,「問題と図の対応」が分かりやすいです。
一番大事なところは,20分かかる場合は,1当たりでは「全体の1/20」になることです。
30分は1/30になります。
それを感覚的に把握できるように,アニメーションも使って印象づけるようにしています。
3問チャレンジして,「文章問題は面白ね」となってくれれば,ありがたいなと思っています。
友達の千葉先生のブログを時々読みに行っています。
授業の様子が中心になっている,真面目なブログです。
そのブログに,算数ソフトの事が記事になっていました。
千葉先生の奥様が5年生の担任で,奥様にダウンロードしたソフトを見せたら,大絶賛だったそうです。
これだけで,充分に嬉しいニュースです。
その上,千葉先生は次のように書かれています。
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直感的に分かる
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これからの算数授業のキーワードではないか
さすがだなと感じます。
「直感的に分かる」という状態がつくれるということは,「見ている内に,数理的きまり(原理)に自ら気づく」ということです。
自分で気がつくのですから,これは面白いです。
ハッとひらめくのです。
この瞬間は,たまらない面白さがあります。
スカッと爽やか! という感じです。
これが,毎時間のように出てきたら・・・・
算数そのものが好きなっていきますよね。
そうあって欲しいです。