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飲み助さんの話

保護者会があろうかと思います。
終了3分前ぐらいになったら,「飲み助さん」の話をしてみませんか。
チーム算数で城ヶ崎先生と佐々木先生に聞かせたら,「いい話だ」と絶賛してくれた話です。
とても感動してくれたので,皆さんにも知っていただけたらと思います。

では,「飲み助さん」のお話を始めましょう。
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明治10年か20年頃の話です。
お酒が大好きな飲み助さんがいました。

飲み助さんはお酒が大好きなので,仕事に行く前に飲み,仕事の休憩時にも飲み,仕事が終わると飲んでいます。
なので,奥さんと3才の子がいるのですが,貧乏な生活をしています。

冬のある日,仕事に出ようと戸を開けると,雪が積もっていました。
すでに,朝酒で良い気分になっているところに雪です。
千鳥足がごとく,ふらふらと仕事に出かけました。

雪道ですので,足跡が残ります。
自宅からの足跡を見てみたいと思い,ふと振り返ると・・・・。

なんと,3つになる我が子が自分を追いかけるように歩いているではありませんか。
「おや,まあ。」
しばらく,我が子が歩いてくるのを楽しげに見ていました。

そうしている内に,飲み助さん,ギョッとして背筋が凍り付くような思いになりました。
我が子は雪道をまっすぐこちらに向かわず,自分の足跡の通りに歩いてきたからです。
飲んだくれの曲がりくねった足跡でも,親の跡なので,子どもは喜んでその跡を伝っています。

飲み助さんは,それっきりお酒をやめました。b8092
今の自分の姿が,我が子が大人になった時の姿と悟ったのです。
まっすぐに歩く人になろうと,その後を歩みました。
(出典『よき子よき母』,再話:横山験也)
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これでおしまいです。

懇談会で,もしこの話しをしたら,話した後は多くを語る必要はありません。
この話を聞いて,自分自身も生活を少し改めたことを伝えて,懇談会を閉会しましょう。
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