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福山憲市先生の新刊『学級づくりの“仕掛け”の極意』,今,読んで欲しいです!

b8413現役の先生で「腕利きの先生と言えば?」と問われたら,私は福山憲市先生の名前をあげますね。
講座を聴くと,御自身の指導の流れを時系列にポイントを明確に把握しつつ語ってくれます。これは,実に良く腑に落ちます。おいそれとできることではありません。
『スペシャリスト直伝! 学級づくり“仕掛け”の極意』は,その流れのライブ感を良い感じで記録している本です。

今日は,4月の10日。
学級づくりがはじまったところです。
そこにドンピシャな内容になっています。
この本に書いてあることを,そのままそっくりやってみるも良いですし,ガツンと来た幾つかを自分の流れに組み込んでもいいです。
これまでにない,ピリッとした,前向きの子ども達が次第に目の前に現れるようになります。
多いに得るところがあるいい本です。
ぜひ,お読みください。
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この本を読んでいると,この先,福山先生の得意とする国語・算数・社会など,教科学習での本が出てきそうに感じます。
楽しみの多い先生です。

4年見取図のソフト。若い頃の私はがさつでした

85124年生の立体の見取図のソフトです。
まだ,β版です。

見取図は,展開図より簡単に思えるのですが,書けない子は不思議と書けません。
書けないところが,大きく2つあります。
その1つは,奥行きです。
もう一つは,見えないところを見えていると考えて書くことです。

若い頃の私はがさつで,これをかくでしょ,それからこれをかくでしょう,と順々に示すだけで,頭の働かせ方を教えていませんでした。
こういうのは,やっぱりちょっとダメだったなと思います。

β版ですが,ICT算数研究会のMLに流しました。
ソフトをダウンロードして見た先生から,感想をいただきました。
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このソフトをだまって、3回、ピンとこない子にも5回ほど見せるだけで、見取り図の描き方が身に付きます。
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こう書いてくれたのは,工藤先生です。
見るだけで,どうして描き方が分かるのでしょうか。
それは,見ている内に,コツをつかんでしまうからです。
コツがちょっと強調されるように,作られているからです。

クラウドには,近々アップする予定です。

クラウドを使っていない先生も,このソフトをちょっと見てもらえるように,もしかしたら,明日か明後日,さくら社ストアでダウンロードできるようにと考えています。
さくら社ストアの「新着情報」にご注目ください!

 

85×37を,こんな風にやってみてもいいですね。

b8416チーム算数で,話しをし忘れたことがありました。
かけ算の筆算の話しです。

「85×37」を,右のように筆算したら,面白いでしょうね。

5×7
80×7
5×30
80×30
と,このように分解して計算するのですから,ちょっと面倒なやり方です。
でも,筆算の仕組みが実に良く示されています。

「2桁のかけ算はどうやるとできるのか」というような,問題解決の授業で,このような解答を出す子がいたら,グイッとうれしさが急上昇しますね。
多いにほめたくなります。

こういう筆算を説明するには,やっぱり図が必要です。
面積の図です。
b8414面積図が理解できると,こういった計算の意味も分かり,(8X+5)(3X+7)の計算のやり方も,特に,難解には思わなくなるのではないかと思えています。

デカルトの『方法序説』に,複雑な物は細かく分けるという法則が載っていますが,こういうやり方も,その考え方に則していますね。
中学へつながる考え方なので,普通のやり方とは別に,こういうやり方もあることを示しておくのも有意義と思います。

こんなことを考えていたら,筆算の進化論みたいなことを感じてきました。
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8513似たような表現をしているソフトが5年生の算数ソフトにあります。
5年 小数のかけ算
「06A,小数のかけ算と面積」です。
こういう見方を何度か見て体験した子は,中学の因数分解の意味も伝わりやすくなりますよね。
クラウドを使っている先生,かけ算の筆算のおりに,学年を超えて,ちょっとこのソフトを見せてみるのは,いかがでしょう。
一瞬ですが,知的な算数が教室にやってきますね。

中嶋郁雄先生の新刊『高学年児童,うまい教師はこう叱る!』

b8418親友の中嶋郁雄先生の新刊『高学年児童,うまい教師はこう叱る!』です。

いいですね。
本の中身もいいですが,中嶋先生の学び方がいいですね。
「叱り方」を,御自身の研究テーマにして幾星霜。
教育書,ほめることは話題になっても,叱ることはあまり話題になりません。
一方,現実は,ほめる方が簡単で,叱る方はなかなか難しいのです。
目立たない上に,難しい叱る世界を,中嶋先生は黙々と研究しています。
多種多様な指導が混在する小学校現場で,こうした御自身のテーマを形作って進んでいく姿,多くの後輩の良い手本となりますね。

この本は,叱り方を通して,こんな場面でどう対応したら良いかが細かく記されています。
・服装が乱れていたり,わざと乱したりしている子がいる
・時間にルーズで,授業開始時刻を守れない子がいる
・机やロッカーの整理ができない子がいる
・・・・・・・・
叱り方を研究してきた中嶋先生の対応です。
高学年を久しぶりに持った先生は,初めの高学年の先生には,お勧めです。
ぜひ,お読みになってください。

2年生の1000までのソフトはいい学習になります

b8419新学年がいよいよスタートしましたね。
希望に胸ふくらませる子供たち,元気に育ってほしいです。

新年度に合わせるように,さくら社ネットストアもちょっと様子が変わりました。HPの上の方に,たくさんのソフト画像が出るようになったのです。
これを見ているだけでも,「多種多彩なソフトが,ここにはある!」と,伝わってきます。実際に,1400本を超えるソフトが収録されているので,本当にたくさんのソフトがあります。

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2年生の「1000までの数」には,右のようなソフトが入っています。
金太郎をクリックすると,紙の束が飛び出してきます。
その束は,
・100の束
・10の束
・1のバラ
の3種類です。

1年生で120ぐらいまでの数を勉強しているので,その先の200,300,400・・・など,「何百何十何」を具体画像を伴って学ぶことができます。

このソフトを使うと,非常に手軽に,
100が3つで300
100が7つで700
といった100を単位とした数の集まりの学習ができます。
十進法を構成している各位の単位である,1,10,100をしっかり勉強できますね。

新学期の,算数の初日に,こういったソフトがどーんと登場したら,子供たちも大いに盛り上がることでしょうね。
「先生,明日もやる?!」とかなんとか,子供たちから言われたら,もう子供たちのハートキャッチはOKですね。

『しごこちのいい学校』には,学校長の模範的姿が

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「人間の大きさは,一大事が起きたときに見える」と言いますが,鎌田校長先生の器の大きさに私が強く感じ入った話が,この『しごこちのいい学校』に載っています。
その中でも,とりわけ大きく感動したのは,突然降って湧いてた事件の話です。

「池田小学校の職員の不祥事(未成年者への買春・わいせつ行為)」が新聞沙汰 になりました。寝耳に水の大騒ぎだったと思います。
そんな中,鎌田校長先生が先生方に話したこと,2週間後に控えている公開研究 会を予定通りに行ったことなどの顛末がこの本に記されています。
そうして,事件後の保護者からの手紙。
学校長の模範的なあるべき姿がここからうかがい知ることが出来ます。

不祥事を本の中に赤裸々に公開する姿勢からも,鎌田校長先生の平素からの心構 えが伝わってきます。

私が高校生の時のことです。
同級生同士の大事件が起こりました。
学校には,連日,新聞や週刊誌の記者がたくさんやってくるほどの事件です。
登下校中の私たちにもマイクを向けてきます。
時代の違い,事件の違いもあったと思いますが,私たち生徒は何が起こったのか,しばらくは分からずにいたのです。それが憶測をどんどん広げてしまい,不安・不信がつのり,沈んだいやな雰囲気になったことを覚えています。

6月に大阪へ行きます。
その時には,鎌田校長先生を訪ねて,その人間性に触れさせていただきたいと思っています。
この本は,学校づくりをする管理職の先生方のみならず,日々子ども達に接する先生など,人づくりに関わる全ての方に読んでいただきたい一冊です。