3日の日曜日,大阪で笑いのセミナーに参加してきました。
会場に着くや,「さくら社のこの本,いいでですね。同僚に広めています」と言われ,良い本を出せて,本当に良かったと思いました。
この日のテーマは「笑いのバロメーターを吹っ飛ばせ!1年中大爆笑するクラスの作り方セミナー」でした。
最初は,算数の授業事例。
いつもなら,事例を示して,すぐに次の事例を話すのですが,今回は「笑い」だったので,何が笑いを誘っているのか,ほんの少し考えてもらいました。
そうしている内に,せっかくだから,「算数の思想」について話しました。
これが,思いの外,好評でした。
「算数に思想がある」なんて,誰も思っていません。
算数は淡々とした内容なので,基本は無機質のように思えます。
そう思うのは,学校での指導内容が算数の結果を対象としているからです。算数の生まれ育ってきた過程までは踏み込んでいないので,先生方の教材研究の目には,算数の思想までは映し出されないのです。
しかしながら,算数も人類の長い歴史の中で生まれ育ってきた一つのジャンルです。
突発的に生まれることはなく,それなりに人類の生活のあれこれがあって,算数も生まれ,育ってきたのです。
そんな観点で算数を見ると,算数の思想が見えてきます。
それは,「平等」や「公平」の思想であり,その目指す方向は「平和」なのです。
今回は,3年生の円の導入の演じました。
直線が否定され,四角が否定され,楕円が否定され,みんなが納得したのは円だったという流れです。
その後,「平等の思想」と話したので,参加された先生方はとてもよく納得いました。
--
大阪の会場に,栃木県から参加してきた先生がいました。
「なんで大阪までわざわざ・・・」と聞いたら,近い将来,後進国の小学校で教鞭を執りたいのだというのです。それでその道を歩んでいる私の話を聞きたいと思ったのだそうです。
「徳は孤ならず,かならず隣あり」(論語)
まさに,そんなことを感じた一瞬でした。
偶然ですが,会場には海外理数科教育の会社の社長さんも参加していました。
小野口先生との交流も深まりました。
日本の教師が海外で教育支援をすることは,そのこと事態が「平和な国家作り」の基となります。大いに交流を深めたいと思います。
野口先生からお電話をいただき,6月に開催される「第3回 教育と笑いの会」で私も少し出番をいただきました。
学校から笑い声が聞こえてくる時は,良い学びが進んでいるときです。
怒鳴り声が聞こえてくるときは,学びが逆進しているときです。
明後日,大阪で「笑いのバロメーターを吹っ飛ばせ!1年中大爆笑するクラスに」でお話しします。
教育の笑いが好きな先生。
今度のクラスは,もう少し笑わせたいなと思っている先生。
ぜひ,ご参加下さい。
--
右の写真は,バングラデシュのたばこ屋さんです。
板の上に布を敷き,その上にタバコの箱を並べています。
箱で売っているのだろうと思っていたら,同行の人が2本だけ購入していました。
1本売りもしてくれるのです。
これも,バングラデシュの首都ダッカの道路脇の光景です。
--
関連記事:
城ヶ崎滋雄先生の新刊『教師の腕前診断–困ったに答える』です。
城ヶ崎先生の講座を受けたことがある先生でしたら,すでにおわかりと思いますが,とにかく「懐の深い先生」です。
先日も,某出版社の方と歓談したのですが,その方も「話を受け入れてくれる先生」と話されていました。
もう30年ほども前になりますが,千葉県の船橋市に先生達が集うサークルがありました。城ヶ崎先生と私はそのメンバーで,今は千葉市で「チーム算数」で一緒に教育研究を続けています。
なんというか,城ヶ崎先生と私は30年来の研究メンバーなのです。
城ヶ崎先生の指導力が格段に上昇したのは,不登校の子への専任教師になってからです。
子ども達との対応力が認められ,全国の先駆けのようにして,城ヶ崎先生は不登校対応の専門の先生になりました。
でも,実際に子ども達や親御さんに接してみると,これまで学んできた教育の技術が通じません。
かなり思い悩んだこともあったようですが,そこを救ってくれたのが古武術の精神です。
埼玉県にある古武術の稽古場へ,遠く離れた千葉県から通っていました。
そこで学んでいた体裁(たいさば)きなどから,「相手の流れに逆らわず,流れに合わせて対応する」事の大切さに城ヶ崎先生は気がつきました。
その姿勢で不登校の子に臨んだら,予想を超えて,みるみる子どもや親御さんは笑顔になり,距離感も縮まり・・・・。
そうして,再び学級担任の道を歩み始めたら,どんな子にも動じない先生となっていたのです。
相撲にたとえれば,受け入れて相手に力を出させて,それから裁く。そんな横綱相撲がとれる先生に大変容していたのです。
城ヶ崎先生は教室とは離れたテレビの教育特番にも出演しています。
私も視聴しましたが,城ヶ崎先生のコメントは一つ一つが優れた内容でした。
その城ヶ崎先生が,学級で起こりえそうな各種の困り事をテーマに,どう対応するのがよりよいかと答えてくれているのが,この本『教師の腕前診断–困ったに答える』です。
担任をしつつ,困り事を感じたことのある先生には,ぜひ,ご一読いただきたい一冊です。
お勧めします!
--
城ヶ崎先生と進めている「チーム算数」の4月例会は23日(土)です。
場所はいつものジョナサンです。午後2時からのスタートです。
--
関連記事:
今週末の日曜日(4月3日)は,大阪でお話をしてきます。
「笑いのバロメーターを吹っ飛ばせ!1年中大爆笑するクラスに」です。
笑いの話もしますが,私の海外動向に関心のある先生もぜひお越し下さい。
たぶん,バングラデシュの写真もお見せするかと思います。
--
バングラデシュの庶民の足,オートリキシャ。
三輪車で,左右の側面はガラスでは無く,鉄格子になっています。
風が入ってくるので,暑さは吹き飛びます。
でも,同時に砂塵も入ってくるので,マスク着用で乗りました。
中から見ると,↓となります。
車に乗っているのですが,檻に入っている感じです。
このオートリキシャはそこそこ距離があるときに乗ります。
近場は自転車で牽引するリキシャです。
自転車で牽引するリキシャは,時々,乗車拒否に会います。
なんというか,渋滞している方向には行きたがらないようなのです。
道路の混み方が半端じゃないので,自転車をこぐ人の気持ちも,わかります。
「リキシャ」という言葉の語源は,日本の「人力車」だそうです。
ちょっと嬉しい気分になりますね。
タクシーの運転手さんなどに,何人なのか尋ねられました。
そのたびに,同行の人が「ジャパニーズ」と応えます。
すると,聞いた人の顔が笑顔になり,「日本人,好きです」というような言葉が返ってきます。
親日の国とは聞いていましたが,直に言われると,グッと来ます。
家に帰り,あれこれ調べたら,
1,バングラデシュが独立したとき,先進国で一番最初に承認したのが日本だった。
2,JICAを中心に経済支援を続けている。
と,このような事情で「親日」「敬日」のお国柄なのだそうです。
バングラデシュの初等教育の発展をお手伝いできる日がやってくるように,私もちょっと頑張ってみようと思います。
--
関連記事:
バングラデシュに三日間,行ってきました。
今回も,「ミーティング&懇親」の連続で,非常に面白く,また充実しました。
写真は打ち合わせをした場の踊り場から写した,首都ダッカの風景です。
ひしめくビルに発展を感じます。
撮影したビルで初日のミーティングをしました。
翌日は場所を変え,大学でのミーティング。
最終日も大学でミーティングです。
当初,初日に1回,部長級の方とのミーティングをすれば,それで十分だろうという事だったのですが,お互いが良い感じになり,2回目もミーティングを持ち,さらに,翌日へと延長され,3日間,毎日ミーティングしました。
そうして,最後は,お互いとても良い気持ちで握手を交わし,「また,お会いしましょう」となりました。
何より嬉しかったのは,その設立精神,その活動精神です。
ビデオを拝見し,大いに感銘を受け,自分も算数でそのような道を歩み続けたいと思った次第です。
--
関連記事:
前田康裕先生の『まんがで知る教師の学び』が今月の25日に発売になります。
アマゾンではすでに予約可能となっています。
この本の内容が,前田先生のフェイスブックにその1,その2,その3と記されています。
その1:全体の内容紹介
その2:ストーリー
その3:吉良良介(←主人公の人物紹介です。込められた意味が深いです)
まだまだ続くようで,楽しみです!
その1を転載します。
--↓前田康裕先生のFBより↓--
拡散希望【まんがで知る教師の学び】その1
http://www.amazon.co.jp/まんがで知る教師の学び-これからの学校教育…/…/ref=sr_1_1…
久しぶりに私の単著が出版されることになりました。まんがも私自身が描きました。(というか、ほとんどまんがの本ですが・・・。)
書店に並ぶのは3月25日くらいになりそうです。
今日から少しずつ本の内容の紹介をいたします。
まずは今回は目次だけ。
【各章タイトル】
第1章「そもそも思考」で考えよう
――そもそも、学ぶとは何か?
第2章 技術的合理主義の限界
――省察(リフレクション)を繰り返しながら成長する
第3章 リフレクションと自己改善
――成長するためには授業観を磨くこと
第4章 タイムマネジメント
――多忙感に負けない仕事術
第5章 学び合いと社会的構成主義
――授業形態の真似で終わらせないために
第6章 発達の最近接領域の理論と実践知・学問知
――専門家集団がビジョンを共有すれば…
第7章 教師に必要な21世紀型能力
――自身の強みを生かした未来設計
第8章 レジリエンスと学習する組織
――学び続ける教師とは
-----------------
大筋が漫画になっているので,読みやすくわかりやすいです。
さらに,そのストーリーから,教師教育についてしっかり学ぶことが出来ます。
内容が非常に濃いです。
やる気のある先生,ちょっと壁にぶつかっている先生,悩んでいる先生。
ぜひ,お読みになって下さい。
----
いよいよ明日の早朝,バングラデシュに向かって出立です。
算数ソフトIMの話をしに海外へ行くのですから,時代が進んできたと感じます。
現地の言葉は全くわかりませんが,同行の方が通訳をしてくれます。
ですので,安心して行くことが出来ます。
算数を中心に初等教育について熱く語らってきます。
--
関連記事: