ちょっと昔の算数ファンなら,たいてい知っている「小数点君」です。
教室の黒板には,丸いマグネットがありますね。プラスチックの裏に磁石のついているアレです。
これに,顔を描きます。
マジックで,簡単に。
「小数点君」と命名します。
もちろん,別の名前でもかまいません。「小数点さん」でも,「小数点カンフー」でも,「小数点忍者」でも,「AKB小数点」でも。お好きにつけてかまいません。
板書で小数を書くときに,「小数点君」に登場してもらいます。
右のように。
子ども達の目は,黒板に釘付けです。
こういう楽しい教具を使うだけでも,算数はグイッと楽しくなります。
昔,「教科書で教える」のか「教科書を教える」のか,という談義が雑誌を賑わしていたことがありますが,そこからあれこれ考えたら,「算数は教科書が教えようとしていることを,わかりやすくする」のが先生の仕事と思うようになりました。
その一つの方法が,「淡泊な算数に命を注ぐ」方法です。別名,「算数の擬人化」と言います。
教科書には「27.5」と,味気のない「.」が登場してきます。それを擬人化して小数点君にするのです。ちょっとしたアイデアであり,工夫です。それがクラスの子ども達を算数好きにしていきます。
私の作っている算数ソフトは,この延長線上に位置しています。だから,どの子も夢中になって手を挙げるのです。どんどん,ご活用ください。
18日(土)に開催する「チーム算数」に,山口から藤本先生が参加となりました。
これで満席になりました。
算数ソフトの成果のスピーチが必須ですので,とても密度が濃くなります。
藤本先生は,右の『新任教師 はじめの一歩』の著者の先生です。
本を出す力量に加えて,このフットワークです。すごい!と迫ってくるものを感じます。
藤本先生は企画力も高いものを持っています。その発想が豊かで面白いです。
この先,たくさんの作品を世に送り出す先生と思っています。
友人の神藤先生からメールが届いていました。今朝の読売新聞の「編集手帳」で『明治人の作法』が扱われているとのことでした。
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20110611-OYT1T00898.htm?from=navlc
『明治人の作法』は,何をどうするというハウツー(術)で書いた本ではなく,今の作法の源が明治時代の小学校から始まっていたことなど,作法の「理」なども記した本なので,目先だけでなく歴史の流れで物事を考える方に向いた内容になっています。
若い人はどうしても「術」を求めますが,その「術」には,「なぜ?」とか「根本」とか「そもそも」とか,そういう「理」がその中に同居しています。
「術」を知ることは「理」を知ることにつながり,「理」を知ることで「術」が生きます。
術を「体」と見れば,理は「心」です。
行儀作法は動作・所作を学びつつ,心のあり方を学ぶ勉強です。
算数ソフトの開発をしていますが,これも作法と考え方は同じです。やり方という「術」と,これはどういう事なのかという「理」を知ることで,なるほど!と思えてくるのです。
「チーム算数」が,今月も開催です。
いつものジョナサンです。
18日(土)午後2時から。
スピーチ:城ヶ崎滋雄先生,佐々木智光先生
内容 :算数の授業
その後,引き続き,談話です。
算数をテーマに集まるというのも,なかなか珍しい光景と思います。しかも,算数ソフトという新しい教材がモチーフになっています。未来に向けた集まりなので,毎度,暗中模索です。
それでも,「物事は先ずやってみること」が大切で,やっている内に,少しずつ算数の光が見えてきています。
もう少し,見えることが増えてきたら,いよいよ算数の本づくりへと向かいたいと思います。
今回は,本作りに一歩入り込むところまで進みそうな気がしています。
楽しみです。
算数ファンとして,日本書紀はとっても面白い本です。
「方」が出てきました。
方というのは,正方形,長方形の方です。四角という意味なのですが,この読み方に感動しました。勉強になりました。
「たたさよこさ」と読みます。
出てくるところは,お墓作りの所です。お墓といっても,今で言う古墳です。巨大なお墓です。
偉い人のお墓のサイズは,こんなもんにしましょう!と,天皇がみことのりを出します。その中にでてきました。
続く言葉が,「高さ」です。
つまり,「方」は,縦の長さ,横の長さという意味を表す漢字として使われていたのです。
私の関心所に,長方形の面積を求める公式が,なぜ「縦×横」なのかがあります。「横×縦」にすれば,「底辺×高さ」とも同じ形になり,また,座標のXYとも同じ形になります。算数・数学的にはフィットするのです。
「縦×横」は,異端とも思えるのです。
そんな思いがあるので,どうして「縦・横」の順になったのか,気になっていました。
その理由がこのルビで一歩前進です。元々の日本語の読み順だったのです。
「算数には古典が入っている」
これは,まさに正論です。