Monthly Archives: 9月 2011

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『明治大正見聞史』は面白いです!

  涼しくて,とても快調な一日でした。
  
  夜,一段落ついたので,途中まで読み進めていた本を読みました。
  『明治大正見聞史』(生方俊郎,中公文庫)です。
  小説のような脚色が少ないので,私には,こういう本はありがたいです。
 
  オールバックの髪型が大正8年に,若者から流行し始めたことを知り,今,その髪型をしている山中先生と自分が,妙に滑稽に感じられました。

  「二十世紀」という言葉が,老人を凹ませ,若者を扇動する言葉になっていたそうです。
  21世紀になった今も,老人を凹ませ,若者を活気づける新しい言葉が次々と誕生しています。私もきっと凹まされているのだと思いますが,そういう自覚がありません。これこそが,きっと老化なのでしょう。

  軍人がやたらと持てていたこと。
  学校で発火演習が行われていたこと。
  旧式とはいえ,鉄砲を持ったので,嬉しくて重さも苦にならなかったこと。
  こういう所は,とても良い勉強になりました。

  また,軍人上がりの体操教師の教え方がちょこっと載っていました。
  「今教官が師範を示す」と言って体操の型を教え,
  「要領よくやれ」と付け加えた。
  これは,グッドです。
  まずは,「やってみせる」からのスタート。基本中の基本ですね。
  その先を,細々としないで,「要領よくやれ」というのも,面白いです。どんな体操だったのかは,当時の本が教えてくれていますが,見よう見まねでできるところまでは,こういう指導も良いですね。細かい指導は,大筋ができてからなんでしょうね。

  この本は,随所に面白いことが載っています。実際の出来事が,しっかり詳しく書かれているので,世代が後の私にも大きな感動を与えてくれました。

  こういう体験的な本を読むと,蔵満先生の『奄美食紀行』が頭をよぎります。
  蔵満先生のこの本も,きっと,奄美を調べようとする数十年後の人に,今以上にさらに価値のある本になると思っています。
  
  
 

日本標準のHPに,算数ソフトが出ています!

算数の授業DVD  テストやドリルを作っている日本標準を皆さんもご存じと思います。昨年度から,『教師のチカラ』(季刊誌)を発売している,大手の教材会社です。
  その日本標準からも,算数ソフトが販売されています。そのことをお知らせするサイトが,日本標準サイトの中にできました。http://www.nipponhyojun.co.jp/teacher/index.html

  算数ソフトの内容は,書籍版の『子どもが夢中で手を挙げる算数の授業』(DVDブック/さくら社)と同じですが,日本標準からは,「学年セット」で販売されています。1学年分の算数ソフトDVD5枚が,1つのケースに入っています。
  日本標準のテストやドリルを扱っている教材販売店さんから購入できます。

  教育現場にもデジタルの波が押し寄せてきています。避けることはできない状態です。
  ハードがそろったら,その後は,ぜひ算数ソフトをご活用ください。さらに,「もっと算数」もご活用ください。
  

「教育の原点セミナー」が楽しみです!

   10月22日(土)の「教育の原点セミナー」がとても楽しみです。
  内容がすごいです。
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10:00~10:25 基調提案 野口芳宏/いまこそ!教育の原点を
10:25~10:55 全体会 山中伸之/学級形成の原点
11:05~11:35 全体会 井関和代/担任人生を愉しむヒント
11:35~12:05全体会 城ヶ崎滋雄/動きの本質からみた体育
<お 昼>
01:00~01:30全体会 中嶋郁雄/子どもを伸ばす叱り方
01:40~02:10分科会
              A:関田聖和/『楽習』ゲームを使った言語活動例
              B:竹村和浩/小学校英語学習指導の原点
02:20~02:50 分科会
              A:千葉 真/思考を促す社会科授業
              B:駒井康弘/素読は教育方法の原点
03:00~03:30 全体会 山本正実/指導のキーワードは「見える」
03:30~      全体会 野口芳宏/今後の教育のあるべき姿
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  野口先生のお話は,心にズシン・ズシンとくる素晴らしい内容の連続です。
  今回も,植草学園大学でのお話ですので,期待が高まります。
  個人的には,「立腰(りつよう)」の神髄を伺いたいと思っています。ここに「育てる」ことの原点が有るからです。

  同様に,期待をしているのが,次の4講座です。
      山中伸之/学級形成の原点
      城ヶ崎滋雄/動きの本質からみた体育
      竹村和浩/小学校英語学習指導の原点
      駒井康弘/素読は教育方法の原点
  「原点」に迫ろうとするその姿勢,そこから生み出してきた内容。それを一気に学ぶことができます。こういう講座は嬉しいです。

  それと,もう1講座。
      千葉 真/思考を促す社会科授業
  教科教育に真剣に立ち向かう講座です。これこそ,基本中の基本と思っているので,どんな内容なのか,期待値が高いです。また,千葉先生はパワーポイントの達人です。演出の効いた資料提示を見るだけでも,勉強になります。

  会場の植草学園大学の周辺には飲食店がありません。参加される皆さんは,お昼持参となります。ですので,講師の先生を囲んでディープに話すことができます。
  懇親会もあります。千葉駅周辺まで移動です。これも楽しみです。
  皆さんのご参加,お待ちしています。

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「教育の原点セミナー」
    【申し込み方法】電子メールのみの受付となります
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メールの宛先:藤原明日香  asuka◆kennya.jp
※メールアドレス中の◆を,半角の@に変更して御送信ください。
件名:「教育の原点セミナー」参加希望
内容:以下の内容をお知らせください。
  お名前:
  ご勤務先:
  自宅の都道府県:
  懇親会参加希望:
      (千葉駅周辺で5000円前後)

九九 ボンバー!

  タイトルに,「九九ボンバー!」と書いてあるので,なんだか楽しそうな雰囲気を感じます。
でも,これは,あまり楽しい資料ではありません。
九九の点検表なのです。

九九は,一斉に唱和して,何度も唱和して,さらに唱和して,歌も歌って,ノートにも書いて・・・と,何度も何度もみんなで反復練習をします。
それで,全員大丈夫だろうと思うと,チラリホラリと不正確な子が出てきます。
そこで,昔から一人一人の九九を聞いてあげる,「点検」が大切な指導とされています。

九九ボンバー!は,その点検表です。1人の子で1枚使います。
1つの段が全部あっていたら,先生は「ボンバー!」と喜びの声を上げます。先生が喜ぶのです。すると,子どもはなんだか嬉しい気分になってきます。人に喜んでもらうことは,自分にとっても嬉しいことなので,次の時も先生を喜ばせたいと思ってくれます。これが良い関係づくりにもなります。

時々,このシートをほしがる子が出てきます。そんなときは,1枚あげます。
また,表の中の数字がどういう意味か知りたがる子も出てきます。でも,これは教えません。じっと見ていると,九九の「きまり」が見えてくるからです。「きまり」に気づくことが算数の本質的な面白さです。自分で気がつくようにするために,教えないのです。

こういうチェックシートでは,ミスの多い子のシートにはたくさんの印がついていきます。それを見るとがっかりするのはその子です。ミスの印が増えたなと思ったら,「新しいのと交換しよう」と言って,シートを交換してあげます。

点検シート,皆さんも工夫して作ってみてください。
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『子どもが夢中で手を挙げる算数の授業』(さくら社)の2年1巻には,「かけ算九九」と「かけ算のきまりと九九表」が収録されています。これは,すごいですよ! ぜひ,授業で使ってみてください!!

かけ算九九の講演

  川崎市でボランティアのお母様方にかけ算九九のお話をしてきました。
  お話しした内容は,
    1,算数の基本
    2,九九の理解と定着の基本
    3,九九の点検表
  ここまでが,ちょっと堅い話でした。

    4,指を使った九九3種
    5,九九の学習ゲーム
        ① 宝を探せゲーム
        ② 九九レース
    6,九九の問題作り
        ① ナンバークイズ
        ② とんち九九
    7,算数ソフト『子どもが夢中で手を挙げる算数』
  楽しい内容でしたので,大いに盛り上がりました。

  随所で二人組で体験をしてもらいました。
  お互いに自己紹介をしつつ,算数のあれこれを体験していただきました。

  今回のお話の中に,「ギューっ!」や「拡張」,「数は並べる」など,かなり重要なことも交えました。
  そういうところも,納得してお話を聞いていただけました。なんというか,とても話しやすい良い会でした。

  チラシ  

  

原稿執筆

  原稿を書いていました。
  『教師のチカラ』(日本標準)8号と,教材開発のメルマガの原稿です。

  メルマガの締め切りは今週半ばなので,お送りしました。
  『教師のチカラ』の締め切りはたぶん11月10日ごろなので,もう少し寝かせてから,お送りします。

  雑誌原稿など,今は締め切り前にお送りするようにしています。
  でも,若い頃は締め切りに1週間遅れることがザラにありました。有名な先生方が締め切りに遅れることを,なんだか楽しそうに話してくれるので,つい錯覚してしまったのです。「遅れることは格好良いこと!」と錯覚したのです。

  ところがある日を境に,締め切りより前に提出するようにしました。すると,今度はこれまでにない感覚が自分の中に湧いて来たのです。
      
   締め切りに遅れていた頃    : 「仕事に追われる自分」(焦りが出てくる)  
           ↓                   ↓
   締め切り前に出すようになって : 「仕事を追う自分」(晴れ晴れとしてくる)

  この変化は実に大きく,急速に忙しさが軽くなりました。
  そうして,それからは遅れることがほとんど無くなり,快調に仕事が進んでいます。

  さて,「ある日」に思ったことです。
  それは,「締め切りは約束事」と思ったのです。
  小学校の先生をしていたので,約束を破るのはちょっと格好悪いです。ましてや,日頃から一方的な約束事「宿題」を出しています。そうして,宿題を忘れた子を叱る立場です。
  お互いに「この日で!」という約束の上で成り立っている締め切り日。それを守れないようでは,宿題忘れの子以下!と情け無く思ったのです。

  それでも,人のやることです。わかっていても,遅れることはあります。その時に,自分をどうするかで,その後が少し変わってくるのだと思っています。