Monthly Archives: 5月 2012

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4年の平面座標のソフト

4年生で学ぶ,平面座標の位置を読み取るソフトです。

「●」の位置を(4,8)と,横・縦の順に数で答えます。
その仕組みに,子ども達が自分から気づいて欲しいと思い,「ヒント」ボタンを付けました。

「ヒント」ボタンをクリックすると,座標に矢印が登場します。

これだけでも,かなりわかりやすいです。
「分かる」とか「理解する」という頭の働きは,1回で成り立つ概念ではありません。最低,3回見る必要があります。
そこで,何度も見ることができるように,座標中の「●」と「矢印」が,マウスを追いかけるようにプログラムしました。
ですので,矢印が出ているまま,座標上でマウスを動かすと,矢印がどんどんかわります。これを見ているのも楽しいです。

その赤矢印と青矢印は,あるきまりに従って出てきます。
そのきまりに子ども達はすぐに気がつきます。
「まず,横に行って,それから上に行く」「上じゃなくて,縦だよ!」
「まあ,そうとも言うね」
答えも見ながら,矢印を見ることもできるので,とってもわかりやすくなります。
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不思議に思うことは,座標の場合は「横,縦」の順になります。
それなら,長方形の面積の公式も「横×縦」と,まず,横から始まるようにすれば,あれこれ整合性が良くなると思うのですが,この2つは逆の流れになっています。
このあたりは面白いところで,材料を集めると,ちょっとした論文が書けますね。

 

『日本人に一番合った英語学習法』

『日本人に一番合った英語学習法』
この本も,竹村先生とのやりとりで購入を決めた本です。

読んでいるうちに,「根性あるな!」と感じた良い本です。
片言英語でなく,本格的な英語を習得するには,「素読」「暗唱」「多読」「文法」が基礎訓練と記されています。
ダメな方法はコミュニケーション重視の今の英語教育と示されています。

読んでいて,プログラム言語を習得したときの自分の学び方にかなり通じていたので,納得度は高かったです。
本格的に学ばない限り,絶対に習得できないのがプログラムです。日常会話ができればいいでしょう,と言う程度の片言プログラムでは,決められた範囲の作品しか作れません。ここはこうして,あそこはこう動かして・・と,目的に合わせた納得できる作り込みができないのです。
このあたりが,この本の論理とよく似ていて,驚きました。

私が学んだプログラム言語の場合は,とにかく「文法」と「単語」の習得がカギとなっていました。
「文法」も「単語」も,ちょっとでも間違えると,ソフトは意図したように動きません。たいていはエラーとなり,全く動かなくなります。
「文法」「単語」を覚え,それを実際に使って何度も何度もソフトづくりを体験することです。その数多くの体験が,この本の言う「多読」であり,「暗唱」なのだろうと,感じていました。

この本で,英語と日本語は非常に距離の遠い言語だと分かりましたが,プログラム言語も日本語とはかなり距離があります。
代数の数式のような「代入」が文法の中心になっているので,目の前に書いてある1行が,実は別の所に書いてある数十行の意味となっていることが,ざらにあります。
思考回路が言葉を使っているというより,謎解きをしているという感覚に近くなります。
どうにもならないほど頭を使うので,「脳の筋トレをしている」と言っていたこともありました。

そんな大変な状態に何度も陥ってしまうのですが,それでもプログラムを打ち続ける自分がいます。算数をもっともっと面白い勉強にしたいという思いが私にはあるからです。
この本は,そういう強い意志に関わることも記されています。
問題は,こういう強い意志を人はどうやって獲得するのか,ということです。
いろいろと興味の枠を広めてくれた,実によい本です。

竹村和浩先生から紹介してもらった『英語達人列伝』

英語の先生をしている友達がいます。
竹村和浩先生です。
メーリングリストで情報交換をしていたら,竹村先生の英語の指導法が,私の漢文の読み方に似ていることに気がつきました。それで英語の勉強関係の本を少し紹介してもらいました。
右の本は,その中の1冊です。

「列伝」ですので伝記です。新渡戸稲造,岡倉天心,鈴木大拙など,著名人の英語学習記が記されています。
読んでいる最中から,妙に力が湧いてきます。自分も,今やっていることをもっとしっかりやろう!という気持ちになってきた本です。
それで,張りきって,プログラムを書きまくっています。
エンジン全開の方向へ気持ちを高揚させたい方にお薦めの本です。

竹村先生とは, facebookでも交流をしています。
朝の東京の風景写真がアップされています。これが良い感じで,癒されています。
facebookは簡単につながることができて,なかなか面白いです。
facebookをされていましたら,お気軽に友達リクエストをお送り下さい。お待ちしています。

4年の「直方体と立方体」のソフト/平行な辺

4年生の「直方体と立方体」のソフト開発が順調に進んでいます!

「辺の平行」を学ぶとき,もっとも重視されるのは,直観です。
パッと見て,平行と感じる辺が平行なのです。
ですので,平行がなんなのか,よく分かっていないと,かなり辛くなります。
そんな子でも,平行が感覚的に分かるようにと,作り込みました。
ご覧の通り,辺に色が付くようにしてあります。

そうして,立体での平行を感覚的にとらえられるようになったら,そこに論理をくっつけていきます。

「ところで,なんで平行といえるの?」などと,問うてみましょう。
「それはこの2つの辺は長方形の向かい合った辺になっているからです!」と答えてくれば,合格です!

でも,辺BCのように,反対側にある辺は,すんなりとは説明できません。
そこも直観的に理解できるように面にも色が付くように作り込みました。
右端にあるバラバラの面が,面への着色ボタンです。[?]ボタンをクリックすると,ナナメの面が登場します。

水色をたどると,
辺EH∥辺FG  辺FG∥辺BC  となります。
そこから,
辺EH∥辺BC   と導かれます。

黄緑を見ると,ストレートに
辺EH∥辺BC   となります。

時間がとれる教室では,ちょっと論理を楽しんでみるのも良い授業になりますね。
すると,黄緑の辺EBと辺HCも平行であることに気付く子も出てきますね。
さすが!の世界になります。
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開発は順調に進んでいます。4年生の先生,ご期待下さい。
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関大初等部の三宅先生が,朝日新聞に!

昨日の朝日新聞の朝刊「花まる先生」に,関大初等部の三宅貴久子先生が載っていました。
『 関大初等部式 思考力育成法』に記されている,思考スキルの一つ「ピラミッドチャート」の使い方指導の場面でした。

もうすでに,本をお読みの先生には,「あっ!あれね」 とすぐにおわかりと思います。
三角形の中を3層にわけた図を使って,考えを3つの異なるレベルに分類して書いていきます。こういう作業を通してかなりの思考力が鍛えられるというわけです。

朝日新聞の記事を読みましたが,もっと詳しく知りたいと思ったのは私だけではないと思います。
紙幅に限りがあるので,他のチャートがあることや,チャートは目的によって選ぶことなど,示されていませんでしたが,それについては本が出ているので,そちらで補うのが一番と思います。

この『関大初等部式 思考力育成法』ですが,お受験の学舎でも保護者の方々に紹介されています。大阪・関西方面でかなり広まっているようです。意識の高い方に,お勧めの一冊です!

4年の「直方体と立方体」のソフト,順調です!

「直方体と立方体」の単元で,面と面の関係も学びます。
垂直の関係」と「平行の関係」です。

良い感じで作り進んでいるのが,垂直の関係にある面を学ぶソフトです。

問題コーナーの[桜]スライダーで,基準となる面を決めます。
「あ~か」まで,サクサクと選ぶことができます。

今は「か」と垂直な面を出題しています。
その出題された「面か」がどれだかわかりにくい子がいたら,立体のすぐ下にあるボタン「か」をクリックします。すると,ご覧のように「面か」が紫色になります
この面に垂直な面を考えるのが学習です。垂直ですから,90度の関係です。
もしかしたら「面え」かな? と思ったら,ボタン「え」をクリックして確かめることができます。
そうして,自信が付いたら,色を付けないで問題コーナーの面のボタンをクリックしていきます。

ここでも,直方体の大きさを変えられるように,頂点に3カ所ボタンが付いています。
立体が細長くなっても,立方体になっても,垂直の関係には関係がないことが分かれば,それは一つの学びとなります。
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ソフトで学習をすると,「中身が楽しい」「短時間でできる」などの特徴があるので,「面あ」を学習したら,続いて「面い」もやりたくなります。すると,つられて「面う」も「面え」もやりたくなり,ついには,「面お」「面か」には「先生,まだやってません!」と「出題おねだり」が始まります。
こういうグッと来る良い雰囲気。たまらない一時ですよね。

そうして,6面分を順次やっている内に,ある決まりに気付きます。
・1つの面について,4つの垂直の面がある!

「きまりを見つけるのが算数! さすがです!!」と,うんとほめることができますね。
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このソフトの開発も,順調に進んでいます。4年生の先生,ご期待下さい。