Monthly Archives: 1月 2016

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「姿勢の良い人になろう」「正しいの図」

b7860「姿勢の良い人になろう」という授業で,「自分に正しく,人に優しく」ということを「人と自分の図」を書いて話しました。
その延長の話を,懇親会で少ししました。

「正しい」についての話です。
「正」は,「一」と「止まる」に分解できます。
ですので,「一寸(ちょっと)止まって考えよう」と思っていれば,正しい判断ができるということになります。
カチンと来たときに,「ああ言えばこう言う」ですぐに返すと,けんかになりますが,ちょっと間をおけば,良い解決に向かえます。

どうしてこんな解釈をするのかというと,漢和辞典で漢字の意味を調べたからです。

「正」の一画目の「一」は,古くは「口」として書き城郭を表していました。
また,「正」から「征」が生まれています。
そうして,説文解字(せつもんかいじ)という中国最古の漢字字典には,正は「一以(もっ)て止まる」とあります。
映像が浮かびますね。
「軍隊が城郭に向かって進軍し,城郭の前で止まった」というようなイメージです。
進軍のまま攻めずに,いったん軍を止めて,どう攻めるか考えて軍を動かします。
そんなことを思っていると,自然と「ちょっと止まって考えると,正しい判断ができますね」となるわけです。

こういう話を知っていると,「正しさ」に関する授業をするとき,タイミングを見て話すことができます。
宇和島での授業では話しませんでしたが・・・。
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『道徳のチカラ』13号

b7861長崎の辻川先生から『道徳のチカラ』最新号が届きました。
今回のテーマは「批判的思考力」です。

この『道徳のチカラ』は本屋さんでは売っていません。
私家版ですので,辻川先生に申し込みます。

いつも思うのですが,こういう活動を継続的に行っていることが素晴らしいです。
学生の頃,「歌集」を作ることが一つの文化になっていて,その延長線上で「冊子」づくりをする仲間がいました。
その影響もあって,私もこういうことをするのが好きでした。
ただ,継続する力が弱く,長続きはしませんでした。

表紙の一番下,タイトルのすぐ下の枠の中に,↓のように書かれています。
道徳教育改革を志す教師の集い「道徳のチカラ」
継続力は,この「志す」かどうかなのだと思います。
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特集は「今こそ,批判的思考力」です。
もしかしたら昨年7月に出た,「小学校学習指導要領解説 特別の教科 道徳編」への批判的思考力なのかなと思いました。「今こそ」と書いてあったからです。
でも,そうではありませんでした。
次号がそうなのかもしれません。期待しています。
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「2/6 関大初等部 お昼食べるメンバー」というグループ

関大初等部式 思考力育成法 ガイドブック新年早々,「2/6 関大初等部 お昼食べるメンバー」というグループがフェイスブックにできました。

島原洋先生と会食を!
そんなところからスタートしたのですが,ありがたいことに島原先生は御同僚の先生と一緒です。
それなら,みんなで!となりました。
そこに三角えみ先生が加わり,これは楽しくなるなと思っていました。
そんなことをフェイスブックに書いたら,偶然にも読んでくれた先生がいて,あっという間に会食メンバーが増えました。
それを見て,三角先生が「2/6 関大初等部 お昼食べるメンバー」というグループをフェイスブック内に作ってくれたのです。

一緒に会食をする先生方をご紹介します。
島原洋先生(+同僚の先生方)
三角えみ先生
高本英樹先生
浅村芳枝先生
広山奈緒子先生
木村明憲先生
これに,篠原裕文先生が加わりそうです。
もちろん,私も一緒です。
合計8名(+α)です。
★持ち物:お弁当・飲み物
★場所:関大初等部の中のどこか

公開で勉強をして,会食交流で友だちを増やして。
午前中に見た授業の中で,一番グッと来たことを語り合ったら,楽しいですね。
こういうことができるのですから,SNSの発達は行動・交流に大きな影響を与えているとわかります。
当日が楽しみです。

公開当日,『ナマステ! 会いたい友だちと --友情は国境を越える』(著者:関西大学初等部6年生)が販売されます。これは外せないので,数冊購入してアクティブラーニングや世界貢献に関心のある方におわけしたいと思っています。
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「姿勢の良い人になろう」「分別があるの図」

b7864「姿勢の良い人になろう」という授業をして,その内容を少し記しています。
昨日は,「ニワトリの図」を書きました。
ニワトリさんやお猿さんたちと,人はちょっと違うんだという話です。
「良い・悪い」がわかるのが人なんだと言うことです。

「良い・悪い」があることの話をしたら,ついでに「分別がある」の話をすることができます。
「分別」は「ふんべつ」です。「ぶんべつ」と濁ると,ゴミの分別になってしまい,話が進みません。

「分別がある」というのは,まさに読んで字のごとしです。
「分けて」「別れる」のです。
何を分けるのでしょうか。
「良いと悪い」を分けるのです。
何と別れるのでしょう。
悪い方と別れるのです。
物事に良い悪いがあり,その「良いと悪いを分けて」「悪い方と別れる」のが分別があるということなのです。

食事の仕方にも良いと悪いがあります。
姿勢にも良いと悪いがあります。
挨拶の仕方にも良いと悪いがあります。
要するに,礼儀作法の世界には良いと悪いが必ずあるのです。

「悪い方と別れるぞ」と判断できる人が分別のある人です。
「悪くてもいいや」と判断する人は分別のない人であり,場合によっては聞き分けのない子なのです。

こういうことを知っていると,時間があれば,「良いと悪いを分けて,悪と別れる」とみんなで唱和したくなってきます。

漢字を訓じることで,道徳の指導に大いに役立つことがあります。
そんなとき,「日本語は素晴らしいな」「漢字はありがたいな」とつくづく思います。
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「姿勢の良い人になろう」「ニワトリの図」

b7863「姿勢の良い人になろう」ということで,「人の図」「人と自分の図(1)」「人と自分の図(2)」を記しました。

授業では触れなかったのですが,講話で先生方に少し話したのが「ニワトリの図」です。かなり,あっさり話しました。今回は少し詳しく記します。

今回の授業のテーマは「姿勢の良い人になろう」です。
道徳でなければ,「姿勢を良くしよう」でも,「良い姿勢をしよう」ということでも良かったのです。
ですが,道徳の授業ですので,ここは「人になる」ことを目指すようなタイトルにしました。

ここで使っている「人」は,単なる動物としての人ではなく,「徳のある人」「立派な人」ということです。ですので,少し詳しいタイトルにすると,「姿勢の良い徳のある立派な人になろう」となります。

大事なのは,「人になろう」という指向性です。
道徳は時として,その瞬間瞬間を道徳的判断で・・・となることがあります。
そういうこともありますが,道徳は人生を通じて目指していくものです。
基本は指向性にあります。

また,何かを目指すと言うことは,何かから遠ざかることを意味します。
何から遠ざかるのでしょうか。
そこが明確になると,「目指す方向はこっちだ!」と一層わかりやすくなります。

『論語』『礼記』などを読んでいると,時々,「禽獣」という言葉が出てきます。
トリやケダモノです。
人の目指す方向の真逆にいる存在として用いられています。

女性が襲われたり,理不尽なことをされたとき,「ケダモノ!」と叫びます。
徳のある人の真逆の存在。それが「ケダモノ」とされているからです。
2500年もの昔から伝わっている最悪な比喩です。
その「ケダモノ」から遠ざかること,「ケダモノ」と決別すること,それが徳のある人の歩む道です。

では,その禽獣と人は何が違うのでしょう。
もちろん,道徳として何が違うかということです。
それは,「良い・悪いという区別の有無」です。
猫や鳥や猿にも,それなりの姿勢があります。
ですが,そこには「良い姿勢」「悪い姿勢」はありません。
猫や鳥や猿も,食事をします。
しかしながら,良い食べ方・悪い食べ方はありません。

当たり前の話ですが,親猫が子猫に,「姿勢が悪いよ」とか「散らかさないように食べましょう」と指導を入れているところ,見たことがありませんね。
猿も同様です。「良い○○○」「悪い○○○」という概念が無いのです。

「良い」「悪い」の区別ができる頭を持っている人間なのに,心がダメになると悪い方を選んでしまいます。
そんな心になって欲しくないので,「人になろう」とタイトルにつけたのです。

さて,この後,「分別があるの図」をご紹介するのですが,それは今度にします。
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おめでとうございます

b7866
昨年は楽しい一年でした。
今年は,どんな年になるのでしょうね。

未来のことは神のみぞ知る。

そう言うことですから,人並みに神社へ初詣に行きました。
今年は,「神様,人々のために頑張って下さいね。」と応援の一言を申し上げました。
申し上げた後,「神様は頑張るという存在ではないな」と気づき,ちょっとマズッタかなと思いました。
さらに,「神様に申し上げること自体が不遜」とも思えてきて,ダブルでマズッタなと思いました。
でも,「そういうことを神様は気にしないので,何のこともない」と思うに至りました。
神様は大らかなのです。
神様は明るいのです。
そういう心に近づけたら良いなぁと思います。
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皆様にとりまして,今年も良い一年になりますよう,お祈り申し上げます。
本年も,よろしくお願い申し上げます。
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