Author Archives: 横山験也

日本中の子どもたちが,算数・数学好きになりますようと願って,日々,活動をしています。
・教育ソフト開発研究所 所長
・さくら社 代表取締役

城ヶ崎先生と一休み

  城ヶ崎先生とお茶しました。いつものように,ジョナサンで。話の内容は,主に授業のこと。話すのは城ヶ崎先生。それを聞いて,私はつたない感想を話します。その感想を聞いて,城ヶ崎先生は触発される物があるようで,あれこれノートのメモをしています。

  今回は,なぜ良いのかを説明するのは難しい。そんな話でした。「良い物は良い」というのは,もっともらしい言葉なのですが,何ら理由になっていません。これでは何も伝わらず,これで伝わっているとしたら,それは誘導,強引と変わりません。では,とばかりに,良さを説明し始めると,これがややこしくなり,わかりにくくなります。だから,ちょっと勉強をしないとならないのです。

  おしまいの頃は,私が今年推し進める「もっと算数」について話しました。たいへん面白い場が作れそうなので,オープン予定の3月楽しみです。

  また,来月か再来月,ジョナサンでお茶をする予定です。今から,楽しみです。

淮南子「愚者にも脩き所有り」

  淮南子(えなんじ)は,別名「淮南鴻烈(わいなんこうれつ)」。香港ドラマを見ていたとき,よくこの名前が出てきていました。
  
  「愚者にも脩(なが)き所有り,知者にも足らざる所有り」(第十一巻 斉俗訓)

  人のどこをどのように見るかで,人は愚者にも見え,人は知者にも見えます。同じ人であるのに,あるときは知者にも見え,ある時には愚者にも見えてくるのは,自分に都合よく見ているからであり,人が自分の都合に合うかどうかが大事な線となっている状態に自分があるからです。
  自分と人と未来をよく見つめると,人は次第に知者に見えてきます。

ストップウォッチのタイマー

  今朝から,少し,ソフト作り進めています。ストップウォッチでありながら,タイマーにもなるというソフトです。

  秒針の動作,ストップ,再始動,戻すなどは,それ程の困難もなく作れたのですが,周辺の画質がかなりお粗末になってしまい,ここは何とかしたいと思っています。ですので,ドーンと画像を出すこともできません。残念です。
  60秒までのストップウォッチで1本作り,その先は,その先にまた工夫をする予定です。60秒のストップウォッチを,タイマーとしても使うために,針を2本セットしました。1本は,タイマーの時に設定した秒数の位置に出る針です。23秒と設定すれば,23秒の所にまず1本目の針が現れ,スタートさせると,もう1本の針が23秒まで進んで,止まります。

  こういう基本の所を作り終えたら,その先,あれこれさらなる工夫をしたいと思っています。それは,作り込んでから,また書きます。

  年賀状で「もっと算数を楽しみにしてます」と書いて下さった先生がおられ,とても嬉しくなっています。ありがとうございます。お役に立つサイトを作っていくのだと,改めてやりがいを感じています。

「九九のグラフ」ソフト


  「もっと算数」に載せるソフトです。
  かけ算九九をグラフ化した物です。

  かけ算九九をグラフにすると,パッと見,「正比例」の雰囲気が漂います。
  当たり前ですね。正比例はかけ算を活用した考え方です。
  同じ数ずつ増えると,そこに「規則性」が生まれます。規則性は,美しさを醸し出します。
  算数の規則性・美しさ は,グラフ化すると視覚的にとらえられるようになります。こういう道を開いたのがデカルトです。
  その規則性が,マウス操作で動くようになると,全体的な把握が容易になります。
    ・ 1の段は傾きが緩やか。
    ・ 段の数が大きくなると,傾きが急になる。
  全体が見えてくると,思考が広がってきます。


    ・ 10の段を超えても,傾く。
    ・ 10の段を超えても,段数が増えると傾きはどんどん急になる。
    ・ どんなに段数を大きくしても,垂直には成らない。

  ある一定の量を見ると,そこに「俯瞰力」が生成されてきます。すると,見た範囲を超えて,思考が働くようになります。
  ソフトで,一気に九の段までの量を 見せることは,このような「俯瞰力」を容易に習得させることができます。こういうことは,これまで頭の良い子だけが見えていた世界です。クラスの子,全員が見ることができます。素晴らしいことです。ぜひ,見せてあげて下さい。

  この「九九のグラフ」ソフト,「もっと算数」サイトにアップしました。無料です。授業で使うことができます。どうぞ,ご活用ください。

朝日新聞の元旦トップに菊池先生,坪田先生!

  嬉しいことです。
  朝日新聞のトップ記事が教育です。それも,元旦。嬉しいではありませんか。
http://www.asahi.com/national/update/1231/TKY201012310282.html
  紹介されていたのは,人と人とが良いコミュニケーション(対話)をしつつ学力を向上させていく授業。菊池省三先生の授業です。
  続いて,坪田耕三先生です。考える算数の第一人者です。唯一の「正解」を求める時代は終わったとの主張にうなづきました。
     「対話」
  
これが重要なキーワードになっていました。 論争やディペートではない,互いの考えを認めて互いに進んでいく力の合わせ方です。
  福山先生のMLが,この「対話」を大切にしている MLと感じています。それも,活発でありながら,互いの良いところに学ぶMLです。参加される先生がどんどん増えています。
  「対話」には,豊かな成長を感じます。

2011年になりました

  ようようにして2011年になりました。
  今年は面白い年になります。

  まず,「もっと算数」サイトを立ち上げます。算数ソフトを作っては,どんどんアップしていきます。先生方の授業のお役に立てるそんな算数ソフトをアップしていきます。利用料は無料です。オープンは3月。今しばらくお待ちください。
  「もっと算数」のサイト作りは,これまで8年間進めてきたCD・DVDに続く,第2段階のスタートとなります。少しずつ積み重ねて,ステップアップしていきます。

  次に,「小学校6年生が微分積分を理解する日を迎える」ことを,新しい研究の大きな目標として設定しました。これまでの,「日本中の子ども達を算数好きに!」の研究とも関連しつつ,平行的に研究を進めていきます。
  とはいっても,今年はほんの基礎研究です。でも,この研究がうまく進むことを考えると,世界的にはデカルト以来の算数の進化を思い描いてしまいます。これは400年ぶりの大進化です。100年前,ゾーンダイクが比例は難しいんだよなとぼやいていましたが,彼がぼやかないですむ時代を迎えることができます。日本的には学制以来の大進化です。こちらは140年ぶりとなります。夢もこう考えると,やりがいが出てきます。「一丁やってやるか」そんな気持ちになります。歴史に挑戦!そんな気分です。
  温故知新ではありませんが,本を読んで昔の人の考えを学ぶと,志も大きくなります。歴史上の人物が,なんだか自分の同志のように思えてきます。面白いものです。