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崩れようのない学級

教師の作法 指導野口塾ビギナーズの懇親会。
同じテーブルは,佐々木先生,山中先生,神部先生と重鎮がそろいました。
ひとしきり,本の話題で盛り上がりました。
講師だった松島先生が返事の話をしたら,山中先生の返事の本が飛ぶように売れたとのことです。返事について,しっかり書かれている本は,実に重要です。

古典の本を開くと,実に良いことが書いてあります。
上流階級の家庭では,言葉を覚え始めたら,まず返事を教えていました。
今の日本で言えば,「はい」です。
「はい」と言う言葉には,そのすぐ後に言葉がつながります。
何かをお願いされた時には,「わかりました」という意味がつながっています。
「はい」と返事することは,「はい,わかりました」という心になっているのです。
ですので,「はい」と返事することは,それだけで,言われたことを「受け入れる心づくり」をしていることになります。
野口先生が一番大切と話して下さる「受容力」が育っていきます。
ですので,学校の始まり,学年の始まりにおける指導の基本として,「はい」の指導があるわけです。

こんな話をして,さらに,子供達の落ち着きが無くなってきたら,何をしたらいいのかの話になりました。
これも古い本に載っています。
落ち着かせるためにすることは,音読です。
逆に,やってはいけないことは,作文です。

落ち着きがないという状態は,子供達の才気が高まって外に出ている状態です。
自分の才能,気持ちを平静の状態を鑑みずに外に出している状態なのです。
音読は書かれていることをひたすら読むので,才気が外に出ません。自然,気が静まります。
作文は自分で考えるので,才気を働かせます。外に出やすいところに,才気を働かせたら落ち着きにくくなります。落ち着かせたい時には,作文にはあまり力を入れない方がいいのです。

こういう話の根本が,山中先生も研究している「動の教育,静の教育」と言われるものです。
学級経営の本には,概して動の教育が良く載っています。
崩れようのない学級作りを進めている先生は,静の教育のあれこれをよく知っていて,実践している先生です。

こんな話をしていたら,松島先生がマンネリ感・倦怠感について話してくれました。
ここは実に重要なところです。
善に進む過程的構造を知っていれば,舵取りを楽しむことができます。
これについては,陰陽教育につながるので,またの機会にしたいと思います。
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