ルワンダへの旅の友。
今回は、『法言』を持っていきました。
孔子の後、500年ほどしてから書かれた書です。
帯には、「『論語』よりもおもしろい!」とありますが、私には論語の方が断然面白いです。
でも、一緒に持っていった、仏教の本より格段に面白かったです。
飛行機の中で本を読むのですが、アフリカまでの道中は極めて長く、同行の人たちと隣同士に座ると、トイレの度に、通路側の人が動かねばなりません。
長旅なので、これが結構、頻繁となります。
それを避けるために、全員、通路側に座るように、座席を確保しています。
すると、全員が少し散らばるので、飛行機の中に入ると、もう、そこは一人で過ごす時間となります。
ゆっくり読書ができます。
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法言の中から、ちょっといい感じだった言葉をご紹介しましょう。
「姑息は徳を破る」
姑息は知っていましたし、徳も、破るも知っていました。
でも、姑息と徳が結びついていることは、理解の外でした。
結びつくと、自然と姑息なことは避けようという思いがやってきます。
こういう思いはありがたいです。
何しろ、姑息なことをふと思ってしまうことは、誰にでもあります。
また、あわよくばと、姑息なことをしてしまうこともあります。
そういう思いが沸き上がってきたとき、ふと、立ち止まり、徳を破らないようにと思いを改めることができそうです。
土曜日はSG会でした。
皆さんが集まる前に、スマホの写真の話題になり、その流れで桐島先生に撮影してもらいました。
ちょうど、この撮影の前に、明石先生にルワンダの御報告をしていたので、「ルワンダ事業進展記念撮影」のようになりました。
私にとっては大事な1ショットになりました。
SG会に提案される内容は、どれもこれも守秘義務が生じるような内容なので何も書けません。内容がヘビーなので大いに勉強になっています。
次回、SG会の課題図書は、『人工知能は私たちの生活をどう変えるのか』です。
人工知能は未来を大きく変えていく力を持っているので、読むのが楽しみです。
会終了後、城ヶ崎先生と喫茶店へ。
いつものように、とりとめのない話しです。
それでも、少しの修養になるのでありがたいと思っています。
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明日は、明石先生のSG会です。
欠席が続いていたので、とても楽しみです。
そのSG会の仲間で、算数ソフトをこよなく活用している石井先生の学校へ21日におじゃまします。
算数ソフトを使っている授業を参観してきます。
実に嬉しい限りです。
今月は、月末に、もしかしたら広島へ行くことになりそうです。
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ルワンダの小学校の校庭にタイヤのホイールがつるしてありました。
こういうのを見たことがありますが、今回、偶然にも、実際に使っているところを見ることができました。
業間休みでしょうか、子ども達は校庭で遊んでいます。休み時間の終了時刻が来たようで、突然、このタイヤをカンカンたたく音が聞こえます。
見ると、係の子でしょうか、石を持って、このタイヤを力強くたたいています。
その音は結構よく響き、校庭中の子供たちの耳に入ります。
すると、子供たちは聞こえた時の姿勢で止まります。
まるで、「だるまさんが転んだ!」状態になります。
しばらくすると、また、石でたたきます。
すると、全員が直立姿勢(気を付けの姿勢)になります。
この間、一切話すことができません。
静かになったころ合いを見計らって、また、石でたたきます。
すると、子供たちは無言で昇降口へ急ぎます。
この一連の流れを偶然、校庭の片隅で見ていたのですが、ピリッとした緊張感があり、モードの切り替えが実によくできていると思いました。
日本では、これが授業ごとの「礼」に当たるのだろうと思いましたが、ルワンダにも、始業の礼はあります。
先生が入室すると、子ども達は何も言われずとも、全員起立をします。
全員で声をそろえて先生に挨拶をすると、先生が座りましょうと声をかけます。
すると、子供たちはありがとうございますと言って、座ります。
師を尊敬する態度がこういうところから育っていくのでしょう。
日本では礼をしていますが,先生への尊敬の念は感じられません。
挨拶はするものだということで、挨拶をしている感じです。
形骸化しているも言えますが、そこに意味を込められたら、良い教育の場になりますね。
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これがルワンダでよく見かけるバイクタクシーです。
オートバイの後部座席にお客さんを乗せて、目的地まで運んでくれます。
キガリ市内は朝夕、それなりに渋滞が発生していますが、バイクは車の間をすり抜けてどんどん進むので、都市部では人気のようです。
ただし、転倒事故も多いようで、日本人の小学校の先生は「絶対に載りません!」と言っていました。
何しろ、大けがをしたり、亡くなったりするのは、お客さんの方なのだそうです。
お客の方が大けがをする理由、実際のバイクタクシーを見ていると伝わってきます。
写真のバイクタクシー、後部座席に女性が座っています。
よく見ると、お客さんの手は自分のバッグに乗せています。
軽快に走っているバイクなのですが、お客さんにはつかまるところがないのです。
まれに、運転手につかまっている客もいますが、それは非常に珍しいです。
たいていはどこにもつかまらず、安全用のヘルメットを付けるだけです。
転倒したら、ひとたまりもありません。
そのヘルメットを嫌う女性もいます。
ひさしの大きい帽子をかぶり、その上からヘルメットをかぶり、自分の頭に直接ヘルメットが触れないようにしている女性もいました。
車やバイクの量がどんどん増えているようで、ルワンダの経済発展が交通量からも感じ取れます。
私はIM団の皆さんと、初等教育の発展に寄与したいと思っています。
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10月1日にルワンダへ出発し、10月9日に日本に戻りました。
今回も良い旅ができました。
右の建物は「RDB」です。
RWANDA DEVELOPMENT BOARDです。
私の感触では、法務局のような所と感じています。
ここの1階にコーヒーショップがあり、1年の前の9月にみんなでコーヒーを飲みました。
その時、大使館の方と出会うことができ、そのつながりが今も続いています。
おかげで、今回も大使を表敬訪問することができました。
その思い出のコーヒーショップです。記念に写真を撮りました。
お店の人に、写真撮ってもいいですかと声を掛けたら、no problemとお返事をいただけ、大感謝です。
ルワンダの人たちは、写真にとっても寛大です。
「海外での仕事で大切なことは何ですか」と自問すると、「それは人とのつながりです」と自答しています。
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夕飯をいただいたら、ルワンダに向けて出立します。
その前に、一つ、書きたくなりました。
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時々、「いいなぁ」と思うメールをいただきます。
大阪の新田先生が算数の授業を大変楽しく展開されたそうです。
わり算の勉強で、トイレットペーパーが登場。それを等分するする授業です。
その時、「魔法の手」が登場したそうです。
魔法を使う新田先生、きっと、子ども達も「先生大好き」状態だったと思います。
新田先生と言えば、姿勢が実に良い先生です。
姿勢が良くなれば、自然と心根も良くなっていきます。
顔も次第に柔和になります。
このぐらいまでは姿勢を良くしていると、なんとはなく分かってきます。
『孟子』を読むと、その先が記されています。
「四体に施(なが)れる」と。
振る舞いまでもが自然と良くなるということです。
ぶっきらぼうにはしたくなくなり、横柄にはしていたくなくなります。
古典を読むと、先達のナイスな言葉に触れることができ、フッと「ああ、そうか」と感じ取れてきます。
気持ちがグッと良くなってきます。
新田先生は魔法を使うほどの熱心な先生です。
子ども達も新田先生を大好き。
自然と子ども達は新田先生に感化されていきます。
これが道徳の学びのあるべき姿です。
実にいいですね。
そういう状態の子は、先生からどんどん吸収し始めます。
時折、先達のグッと来る言葉などを伝えると、子ども達の体に染みていきますね。
そういう先生と友達でいられることは私には嬉しいことです。
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