Monthly Archives: 3月 2011

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10年経ちました

  退職をしてフリーになったのが,2001年の4月1日です。
  今日は,その日からちょうど10年です。
  その日に千葉大の合評会があり,参加してきました。これも,「もっと勉強をしなさい!」という,宇佐美先生のお導きなのだと感謝した次第です。
  合評会では,まさに,自らの勉強不足を痛感。とにかく,もっと読まなければなりません。最近,読書熱が高まっており,自分ではよく読んでいると思っていたのですが,根本が何か違うようです。大学の先生は,やっぱり学者です。

  宇佐美先生から,教育勅語を学びました。うなりました。資料の見方が変わりました。
    
  大田先生と算数・数学の話が出来ました。なにしろ,『読むだけ微積分』(学研)の著者の先生です。今度,大学に寄らせていただけることになりました。ありがたいことです。

  充実して10年が過ぎましたが,この先の方が面白さも,充実度も格段に高まります。

  

山田洋一先生のタイプ別上達法

  山田先生からメールをいただきました。
  花粉症の薬をいただいたときに,「体にあった薬が見つかって良かったですね」と薬剤師さんに言われました。この薬剤師さんの言葉が,山田先生がこの本の内容を伝えている,とメールをいただきました。

  『タイプ別上達法』を読んで,ハッとしたのは,教師にもタイプがある」とハッキリ主張されていることです。
  私は,①のタイプです。まさに,ドンピシャです。

  「学級のルールや仕組みづくりはやや甘いところがあるが,とにかく授業がおもしろく,子どもたちを惹きつけて離さない教師。」

  あまりに,ドンピシャなのでびっくり仰天です。
  そうして,私のようなタイプは,「授業力タイプ」の教師と命名されています。
  そうなんです。授業命!に近い感じで授業に臨んでいました。学級経営は一緒に遊んでいれば,ほぼOKという具合でした。
  そんな①タイプの私への「タイプ別ステップアップ」を読むと・・・。
  その1つには,テストをするときには,テストの余白に予想点数とその理由を書くようにすると良いと書いてあります。この方法,心に火がつきます。やりたいです。やってみたいです。ダメなところを子どもが自覚する力をつけられると感じます。それ以上に,子どもの内面を知ることができます。私の体に合っています!
  『タイプ別上達法』は,すごい本です。時代が変わったと感じます。
  ところで,皆さんはどのタイプでしょうか。

神藤先生から,「効果絶大」と!

  総務省のICT絆プロジェクトで埼玉県へ行き,支援員さんに講話をしてきました。とても前向きな支援員さんで,良い授業が展開されるのだなあと,感じました。
  このときの講話で,3年生の分数指導で算数ソフトを使った先生が,「90点1名,残り全員100点」という大成果を出した話もしました。支援員さんの驚きが大きく,身を乗り出すような感じでしたので,その大成果へと子ども達を導く方法として,次の2点を話しました。
  
    1,先生は出来るだけ説明をせず,子ども達に気づかせるようにする。
    2,ソフトを介して,教科書と子どもの頭を結ぶ。

  1は子ども達に算数をしっかりと理解・習熟させるために行います。
  2は理解・習熟した実力を,テストでスムースに発揮するために行います。
  テストは,教科書から出題されるので,教科書の個々の部分が,どういう意味なのかを把握でき,その習熟が出てきれば,問題なく正答することが出来ます。
  ですので,テストをする前に,教科書を開き,「これは算数ソフトのあの場面だね」と,ソフトを介して教科書が子ども達の頭にしっくり入るようにすすめます。これにより,テストで実力が発揮できるのです。

  これらは,中嶋先生,城ヶ崎先生の実践談話から生み出されてきたことで,ともに学ぶ仲間の存在がとてもありがたいと思っていました。そこへ,神藤先生から,「今年度担任の4年生、算数ソフトの効果が絶大でした」とメールが届きました。
  算数は1年間連続的に指導されていく教科で,ほぼ毎日1時間ずつ指導していく教科です。その算数で「効果絶大」なのですから,これは実に嬉しいです。
  効果の一つ二つを神藤先生から伺いたいと思っています。
  神藤先生は,『教師のチカラ』の編集委員をされている実力ある先生です。

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  算数ソフトを使って算数の授業をされている先生で,こういう良いことがあったよとか,こういう効果があったよ,ということ,ぜひ,横山に教えてください。  yo■kennya.jp  (■を@に書き換えてご利用ください) メールをお待ちしています。

合評会は31日

  17日に予定されていた合評会,延期になり,今月の31日に開催されることになりました。午後5時から,千葉大です。
  取り上げる本は『問題形式で考えさせる』(大田邦郎著,東信堂)です。
  この本は大田教授が行った,大学の授業の実践記録です。授業の題材が近代教育史でしたので,私はとても興味深く読むことが出来ました。

  教育史については,『教育史』(学文社)という本があります。コンパクトにまとめてあるので,俯瞰的に把握するにはとても良い本ですし,小辞典とても活用できます。参考文献もたくさん載っているので,グッドです。

  29日は,総務省のICT絆プロジェクトの関係で,埼玉県の毛呂山町へ出張です。授業用ソフトの話をしてきます。
  
  

『伝わる伝わる見える指導』(その2)

  山本正実先生の『伝わる伝わる見える指導』は,書いてある事例が具体的なので,読んでいるとあれこれ触発されてきます。

  返事と言えば「はい」です。
  でも,元気がなかったら,「はい!」と言えるように指導したくなります。
  通常は,先生ご自身が良い声を出して,それを手本に・・・となります。これは,誰でも気がつき,誰でも行います。昔からある「師範を示す」指導法です。
  これにもう一つグイッとと来る指導を加えられたら,子ども達への浸透が変わります。
  
  『伝わる伝わる見える指導』の一つ目の事例は,黒板に「はいっっ」と書いて,声の出し方を「見えるよう示す」ことが載っています。
  なるほど!と思います。
  師範を聞いて声の雰囲気がわかり,その上に,目で小さい「っ」が2つもあることから,その気迫が伝わります。ぎゅっと,声を絞めないとならないことが,目からも伝わってくるのです。
  効果があるはずです。腕利きの先生が使う優れた方法です。

  私は,こういうちょっとしたところの,気の利いた「見える指導」が大好きです。若い頃から,すぐにまねしていました。

  まねして,効果を感じ取れたら,楽しみが2つ出てきます。
  1つは,目の前の子が変わっていく楽しみです。担任として嬉しくなります。
  もう一つは,後々に,自分でも,別のことで似たような「見える指導」が湧き出てくる楽しみです。
 
  若い先生はとにもかくにも,大量の「見える指導」をガツガツと知ることです。その量が,後々の頭の冴えを生み出します。
  お薦めします!

『伝わる伝わる見える指導』山本正実先生の本

  腕利きの先生のお話を伺うと,「なるほど!」と唸るような指導が何度も出てきます。その話は,「子どもに伝わりやすい指導」であり,より具体的な指導なのです。

  そういったわかりやすい,伝わりやすい具体的な指導を満載したのが,この『伝わる伝わる見える指導』です。
  視覚的に「見える」指導もあれば,子どもの頭に「見える」ようにする方法もあります。そんなぐっと来る指導が71も載っています。お得感もありますし,役に立ちます。

  具体的に何をどうしたらいいのかを記した本は若い先生は数多く読んだ方が良いです。一気に,高いレベルでの指導が出来るようになるからです。
   また,経験が豊かな先生には,良い刺激を与えてくれます。なんというか,経験を積むと,次第に自分に馴染んだ方法での指導が増えてきます。そんな時に,こういう具体的な指導法の載っている本を読むと,フレッシュなひらめきが誘発されやすくなります。

  私は算数が好きなので,算数の項目があると嬉しくなります。この本にも算数の「見える指導」が載っています。読んでいて,「あっ!」と思った「見える指導」がありました。福嶋顕勝先生が積極的に指導されている「次元解析」が,平たい言葉で書かれています。「良いねェ」と,グッときました。文章問題は,式に単位をつけると,見えないことが見えてくるのです。それがとてもわかりやすく書いてあります。
  お薦めします!