4年生で学ぶ,「変わり方」のソフトです。
この問題は,ちょっとひねりの入った問題です。
階段の「段数」と,「周りの長さ」の関係を式に表していくのです。
どこがひねっているかというと,階段の段差の部分です。
この段差の部分を外側に押しやるように移動させると,単なる正方形になります。
ですので,基本的な学習なら正方形の周りの長さの問題にした方がよいのです。でも,算数には,こういったちょっとしたトリックのような出題があるので,頭の体操として楽しむのもグッドです。
このように解説をしても,階段が正方形と同じ長さになることを,なかなか理解できない子もいます。そんなときは,水色の[?]ボタンをクリックしてみてください。
なんと,階段が正方形に姿を変えます。
この学習,6年生の「文字を用いた式」(文字式)につながります。
そうして,中学の「y=ax」へと進んでいくのです。重要な単元ですから,「もっと!算数」にアップしたソフトを活用して,子ども達の頭を上の学年にしっかりとつなげてほしいです。
このソフトも,近日中にアップします。
その後は,6年の「文字を用いた式」のソフトを順次アップします。今しばらくお待ちください。
新年度,新しい教室で子ども達との出会いが始まりました。
先生も子ども達も,これから先,どんなことが待ち受けているのかと,わくわく感でいっぱいと思います。
新学期になって,気分がいいからと,太陽が「ようし,一丁,今日は南から上がってみるか!」となったら,楽しいでしょうね。月も「新学期だから,満月を一週間ぶっ通しにしてあげよう!」となったら,嬉しいですね。
でも,そんなことは絶対に起こりません。自然の流れは人間界に何があってもいつもと同じように続きます。
不思議なもので,そんな自然のいつもの流れが,とてもありがたいのです。
人間も自然の一部です。
ですので,大きな変化が無く,これまでの流れに乗っていることも,なかなか良い気分と感じられてきます。
これが,「自然の流れに乗る」という方法で,新学期の指導としても活かされています。
給食当番・掃除当番・係活動・・・
新しく決め直します。
ここを「前の学年ではどうやっていたの?」と,前の学年の流れに乗ります。
「先生にわかるように,上手にやってね」と,出来るだけ良い感じでやってもらいます。
そうして,「良い方法だね」「良い先生だね」と前の学年のことをうんとほめます。
前の学年のことも,前の先生のことも,子ども達は大好きです。それをほめてくれる,新しい先生もうんと好きになります。
そうして,1週間,2週間と経ってから,自分の勉強してきた方法をそこに組み込みます。
「学年が一つ上がったんだから,ここはこうして見てはどうだろう」と。
城ヶ崎先生と新学期の話をすると,たいていは,このような話になります。
前の担任の先生の方法を知ることが出来,子ども達の様子も見ることが出来ます。
力づくで変える必要もなく,自然の流れに乗っていくのは,城ヶ崎先生が学んでいる古武道の流れです。
9日(土)に開催される,高崎の講座に参加します。
懇親会も参加します。算数ソフトを使っている先生とお話が出来たらと思っています。
(講座内容は,下の方をご覧ください)
花粉症の対策が功を奏し,ほぼ問題なく今日まで過ごせています。昨年の8倍とも10倍とも言われていたので,1月中旬には医者へ行き,飲み薬,塗り薬,点眼剤をいただきました。そうして,ちょっと値段の張るマスク。おかげで,快調に仕事が進んでいます。
『墨子』を読み返しました。
他国を攻めるのは愚であり,そんなエネルギーがあるなら,それを国力向上に使おう!というような主張もあり,なかなか良かったです。さらに良かったのは,それでも他国が攻めてくることがあるので,城の守り方を明確にしてしたことです。
“守り”が国を富ますのです。
これは,戦後の日本の歩んできた道です。仮想敵があったとしても公言はせず,ひたすら専守防衛。攻めない分,人材が人財となり,豊かな国へと大成長しました。
儒教と並ぶほどに大繁栄した墨子の集団ですが,あっという間に消滅します。時代の流れに対応できなかったかたくなさ,戦国の世の終焉,なるほどと感じるものがありました。
宇佐美先生は,「とにかく,たくさん読みなさい」とおっしゃいます。読めば,何が良くて何がダメかがわかってくるからです。
算数的に言えば,量をこなすと平均や最高値・最低値が見えてくるのです。さらに,普通ゾーンも感じ取れるようになります。
なぜ良いかなどの理屈も,量が言葉を生み出してきます。
この論理,算数ソフトにも通じています。とても簡単に量をこなすことができるので,しかも,数と図を同時認識できるので,自分から説明したくなるのです。
次は,再び「論語」の読み返しをしたいと思っています。
算数の授業中,子ども達の考えが行き詰まることがあります。
そんなとき,頭に入れておくと良いのが,左の図です。
数を見て考えているとき,子どもは素直なので,数で考え続ける傾向があります。
物を操作しているときも,手の動きに頭が向かってしまいます。
そんな子ども達の頭を,算数として柔軟にするために,昔から,数だけで考えさせず,絵を描いたり,図を示したり,物を並べさせたりと,工夫してきました。逆に,物を使うときには,物をブロックにしたり,図にしたり,大きな声で数えたりと,工夫をしています。
ここまでは,通常の授業でも,教科書がそのようになっているので,皆さんそのようにされています。
算数を専門としている先生は,本をよく読んでいるので,ここから一歩前進します。子ども達に「算数の思考方法」として,この3つで考えると良いことを意図的に授けていきます。だから,算数を専門とする先生のクラスの授業では,考える場面で多彩な案が出てきます。
この「数」「図」「物」を上手に活用して考える考え方を,昔懐かしい言葉で「三段階連関理論」と言います。別名,「上り下りの論理」とも言います。「具体と抽象の3つの段階を,上ったり下りたり,行ったり来たりする」ということです。
具体と抽象を行ったり来たりすること。これが,「理解」を深まめます。
算数ソフトが子ども達の理解を飛躍的によくするのは,数と図と物の連動を実現しているからです。過去の大先輩方の論理に学びつつ開発しているので,期待以上の成果を上げています!
さて,今年度は講座を回りつつ,算数ソフトを使う先生方と話をしたいと思っています。良い感じの成果を聞かせてください。
ソフトを使って「意図的に」何か授けていることがあったら,それは是非聞きたいです。
『新任教師 はじめの一歩』
かなり高度な内容がみっちりと載っている読み応えのある本です。
たとえば,提出物には内なる締め切り日をもうける。
これに私が気づいたのは30代になってからです。それまでは,締め切りに少し遅れるぐらいが格好良いというような気分がありました。
ところが,締め切りを過ぎてしまうと,仕事が重荷になってきます。ずっしりと重くなってきます。締め切りに遅れるなんて事は,大馬鹿のすることです。
そう反省して,自分で締め切り日を,言われた日より数日早めに設定するようにしました。それでも,遅れることがありましたが,次第に締め切り以前に提出できる自分になったのです。すると,仕事が面白くなってきます。追いかける感じになるからです。
日直が教材研究の場。
これも私はなかなか気がつきませんでした。日直でせっかく他の先生の教室に入るのですが,とにかく戸締まりを急ぐだけで,勉強できる事に気がつかなかったのです。勉強する気で先輩の教室を見ると,「なるほど!」だらけです。見て勉強になったことを先輩に聞けば,先輩も気持ちよく話してくれます。管理日直はありがたい仕事なのです。それに気づくまで,何年もかかっていました。うつけだったのです。
『新任教師 はじめの一歩』は,とても質の高い内容が広範囲にわたって書いてあります。読みやすいので,頭への入りもグッと良いです。
それにしても,この内容を新卒の先生が読んだら,かなり手強い先生になります。経験のある先生には,自分の役にも立ちますし,後輩指導の良質の視点を学ぶことが出来ます。
有田和正先生が推薦しています。私も推薦します。良い本です!!