Monthly Archives: 3月 2012

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「『教育哲学』研究会」に参加します

明日,「『教育哲学』研究会」に参加します。
この研究会で使うテキストは左の『教育哲学』(東信堂)です 。

明日に備えて,読み返しました。
非常に勉強になります。

「創造的であることそこが学問の本質である。」

「『君は何を研究しているの?』と問われたら,・・・・まさに問題を言うべきなのである。」

「研究発表とは,自分自身の発明・発見を述べるべきものである。」

「発明・発見とは,それ以前の研究に対する異議申し立てである。」

読み進めても,読み進めても,勉強になる内容ばかりです。力が湧いてきます。
そうして,究極的な学びへと進みます。

「『新しいこと』というのは,いくらでもありますけれども,やはり理論体系をゆるがすような新しいことを主張していきたいものだと,私は思ってやってきました。」

心に火が付く思いです。
私なりに算数で思うところがあるからです。
でも,私の場合は,あまり強く主張することをしていません。
今はまだ,その段階ではないと思っているからです。

そうして,いよいよ明日です。田園調布学園大学へ行き,宇佐美先生のお話を拝聴できます。楽しみです!

立体の体積と言えば,「重なり君!」

立体の体積の学習で使える,手作り教具を御紹介します。

「重なり君」です。

工作用紙で積み木で1段分を作った平面図をかきます。(立体模型ではなく,単なる平面の図です)
マス目を利用すると,簡単にかけます。
それを4枚,5枚ほど作り,それぞれ切り抜きます。

そうして,下から順に重ねていくと・・・・・
なんと,直方体ができあがります

これを授業でも使うと,「オーッ!」が出ます。
特に有り難いのは,下から積まないと組み立てられない構造になっていることです。
下から積むと言うことは,「底面積×高さ」を自然に学ぶことができるということです。ありがたいことです。

自作して,ぜひ,使ってみてください。
重ねていくだけのことですが,重ねている自分も良い気分になってきます。
また,ちょっと工夫して重ねると,面白い形ができます。実際にあれこれやってみて下さい。

この教具,よく見ると奥が少し広く見えますね。
それが気になる先生もいらっしゃると思います。その場合はマス目を利用しないで,図を描くように努力してください。
私は,プロジェクターが台形補正をするように,頭の中で認識補正をさせて授業をしていました。何の問題もありません。

ところで,立体は積むことで生成されます。
「積む」のですから,「積み初め(積む前)」 から「積み終わり(積んだ後)」までが存在しています。
その「前」から「後」までを見せるとどうなるでしょう。
中の仕組みが理解しやすくなります。

では,「前」と「後」の間にあるのは,何でしょう。
それは,一段ずつ「重ねる」という,「動き」です。
「算数を動くようにすること」
それを子ども達に見せること。
これこそが,算数を分かりやすくする最大の工夫となります。

見れば分かる!
動けばもっと分かる!

 

長瀬拓也先生の『社会科授業のつくり方』

若い先生が教育書を書いています。
実によいことです。

長瀬先生の本を読むと,まず驚くのはその筆力です。
日頃から,かなり本を読んでいるのだろうなと思います。

若い頃の私は固い感じで書いていましたが,長瀬先生の文章は暖かいです。
その暖かさで『社会科授業のつくり方』(黎明書房)を書き上げています。
その根本として,学級経営という立ち位置を感じさせる本です。

面白いのは「とりあえず大きくしてみよう」です。
当たり前のことが,しっかりと書かれているのがうれしいです。
社会の名人,有田和正先生も資料は大きくして子ども達に提示しています。

5W1Hも載っています。課題づくりに役立つとあります。
その章には,授業の流れの大まかな学び方も書いてあります。
そこにある,「守破離」を見て,この本は「守」の本なのだなと思った次第です。

「まだ若いけど,いつか本を書きたい」と思っている先生にも,良い刺激を与えてくれる本です。

有田和正先生の新刊『 社会科授業の教科書』は4月に発売になります。

 

三省堂本店で有田和正先生の講演会が! 3月31日(土)午後

ビッグニュースです。

東京に三省堂の本店があります。
そこで,教材開発の名人,有田和正先生の講演会が開催されます。
3月31日(土)の午後です。

==さくら社『社会科授業の教科書』刊行記念 有田和正先生の特別授業==

参加できるのは,わずかに50名様までです。
この案内は,3月3日(土)に告知されたのですが,3月5日(月)の朝の段階で,すでに20席が埋まっているそうです。
大変な人気です。

三省堂本店でイベントは,選ばれた方しか行うことができません。
そこに有田先生が選ばれているのです。嬉しいです!
有田先生も当日を大変楽しみにされています。
お時間のある先生,ぜひ,お申し込み下さい。

右の本は,昨年の夏に発売になった有田先生の『学級づくりの教科書』です。
この本に続く,『社会科授業の教科書』(発売予定4月)が,この日に限り先行販売されます。
『社会科授業の教科書』を皆さんで読みながら,有田先生のお話を伺えるのではないかと,期待に胸を膨らませています。

 

『日本語小文典』はグッドです!

『日本語小文典』は良いです。

400年前の日本の言葉,発音がびっちりと記されています。
しかも,その言葉は「公家・武家」階級の言葉です。
なかなか知り得ない世界の言葉が記録として載っているのがこの本です。

読んでいて惹かれたのは,公家・武家での美しい言葉遣いです。
例えば,下のように記されています。
「二つの否定によって肯定を表すと,非常に美しい表現となる」

二重否定は論文では嫌われる表現です。
しかし,日本人の語感として,美しさを感じさせる表現だったのです。
400年も前から美しさが込められており,今も日常の中で自然に使われています。
と言うことは,二重否定の表現を美しいと感じるのは日本人の語感なのだと言えます。

そんな思いをあれこれ沸き立ててくれます。

この本を記したのは,日本人ではなくポルトガルのロドリゲスさんです。
外国の方が日本語について,岩波文庫で上下2巻になる大作を書いたのです。
さらに,驚くのはタイトルに「小文典」とあるように,この本の元になっている「大文典」があるのです。
なんという頭の持ち主なんでしょう,ロドリゲスさんは。

伊能忠敬の地図製作に感動した事がありますが,このロドリゲスさんの仕事から大きな感動を受けています。
ロドリゲスさんや伊能忠敬さんに,「キミもやるね」と言ってもらえるように,ソフト開発を多いに進めたいと思います。

言語技術学会/中1の絶対値のソフト

ひょんなことから江部さんと出会い,あれこれあって言語技術学会に参加することになりました。
昔懐かしい方々と再会できました。
樋口さんも向山先生もお元気で,何よりでした。

2つの授業を拝見しました。
白石先生の授業は,私には刺激的でした。
これから先の授業のあり方を感じたからです。
「俯瞰」と「用語」です。

深谷先生の授業では「竹取物語」の力強さを感じました。
資料に「蓬莱」とあり,ここは工夫した扱いができるなと思っていたら,急に,古典のスペシャリストによる講釈が聞きたくなりました。
古典はやっぱり,良いですね。

会場で柳田先生とお話しできました。
言語技術学会だったのですが,話した内容は算数です。
ソフトを使った授業が進んでいるようです。
子ども達も,良い感じで算数の学習を進めているのだろうなと思いました。
柳田先生と,これから先,改めて交流できそうで,何とも言えない嬉しい気持ちでいます。

中1の数学,絶対値のソフトが仕上がりました。「もっと!算数」に「中1」のコーナーがあります。
そこにアップしました。
小学校6年生の子でも,「絶対値」が原点(0)からの距離だろうと,すぐに理解できるのでは,と思っています。