Monthly Archives: 11月 2014

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有田和正継承セミナーで金印!

有田和正先生の『今こそ社会科の力をつける授業を』「有田和正継承セミナー」で一こまお話をしてきました。
古川先生,俵原先生がしっかりと論理的なことや指導のあれこれをお話下さったので,私は,かなり自由にお話しさせていただきました。

参加された先生方に一番伝えたかったのは「材料七分に腕三分」です。
材料にこだわること。
良い材料を事前に仕込んでおくこと。
これこそが,私が有田先生から強く学んだ中身だったからです。

それをお伝えするために,私にとって思い出深い有田実践を2つ話しました。
1,浮き魚・底魚
2,サトウキビ
現役の頃,どちらも現物を教室に持ち込んでの授業しました。
実物を用意するだけで,授業の力はパワフルになります。
でも,この日はセミナーです。
生の魚を用意することはせず,話をしただけのことで終えました。

そうして,最後に,金印の模擬授業を滑り出しだけやりました。
現役の時,金印を用意できなくて実践できませんでした。
それが少しばかり心残りになっていました。
折角の有田先生継承セミナーです。
ここで模擬授業ができたら,最高だろうなと思い,その準備をしてセミナーに臨みました。

大受けでした。
金印を見せたその時は,どよめきが起きました。
有田先生同様,2つの金印を見せ,どっちが本物かとやったのですが,皆さん,すっかり有田ワールドに巻き込まれました。
さすがは,有田先生だと今更ながらに思いました。
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セミナーには若い先生がたくさん参加していました。
これからの教育界を担っていく先生方です。
有田先生の本を読んで,自分なりに個性的に実践してほしいです。
そうして,社会の授業を面白くてしょうがない勉強へと作り上げていって欲しいです。
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本:『今こそ社会科の学力をつける授業を――有田式授業づくりに学ぶ』(有田和正著,教材・授業開発研究所編集,さくら社)
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「算数ソフトのセミナー」,勉強になりました!

算数ソフトのセミナー/佐々木先生

土曜日に東京の水道橋で「算数ソフトのセミナー」を開催しました。
今回の講座内容は,これまでと質が違うように感じました。
それは,算数ソフトを使って授業をした中身を,それぞれの先生の視点から分析した内容が強めに語られていたことです。

算数と言えば,「はかせ」の言葉が有名です。
は:はやく
か:かんたん
せ:せいかく

佐々木先生は,算数ソフトを活用することで,この3つがどれも同等に重要なのではなく,もっとも重視すべきは「正確」にあることを見いだしました。
実に,画期的です。
この「力点を1つに絞る」という視点が大事なのです。
一度に3つも同時に力を入れるのが難しいからです。
また,3つあれば,そこに軽重が生じるからです。

2桁のわり算を理解していく場面です。
「正確」に商を立てられるように,ソフトで授業を展開しました。
正確に商を見つけられるまで,ゆっくり回数をこなしていったら,自然と子どもが「はやく」やる知恵,「簡単」にやる知恵を身につけていったのです。
ノートを見せていただいて,感動しました。
大いに勉強になった次第です。
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算数ソフトが海外に出て行き始めています。
いつか,セミナーの講師の先生方の英知をパンフレットに入れて,海外の先生方にお渡ししたいと思います。
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セミナーで使った算数ソフトは,クラウドの算数ソフトばかりでした。
時代の進みも感じました。
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卒業証書の持ち方

少し,セミナーが続きます。

11月22日(土)「算数ソフトのセミナー」 東京
11月23日(日)「有田和正継承セミナー」 東京

12月6日(土)「授業道場「野口塾」 in 大阪Special」 大阪(「算数ソフトの有効活用法」)
12月14日(日)「第2回 事前学習法セミナーin東京」 東京
12月23日(火祝)「授業道場「野口塾」in神戸 2014」 神戸(「算数ソフト 海を渡る!」)

1月には,神奈川と千葉で作法の話をしてきます。
お近くの先生,ぜひお越し下さい。
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和気清麻呂皇居のほとりに銅像が建っています。
昔の貴族の銅像とのことで,ちょこっと見学してきました。

銅像の正面に回り,お姿を拝見した瞬間,私は大満足しました。
貴重な情報が銅像の中に表されていたからです。

野口先生からお電話をいただいた時,「卒業式の作法,儀式とは何か」で話して欲しい旨,お言葉をいただきました。
すぐに,重要な文献をざっと読み返しました。
その資料の中に,明治時代に書かれた『改定 祭典式作法 全』があります。
神社の神職の方に向けて書かれた本です。

明治時代に形作られた学校作法は,その大筋が帝系です。
ですので,こういった本も目を通しておくと,現代作法の原点にふれることができます。

この本の第6章が「作法1」で,「笏法」が載っています。
笏法というのは,笏の持ち方,置き方などの作法のことです。

「笏を持つには右手の拇指と小指を笏の内にして,
三指は離れず相接して外にし・・・・」

そうして,銅像です。
笏を持っています。
笏の持ち方持ち方を見ると,三指をそろえて外側にしています。

この持ち方,大先輩から教わったことがあったのです。
卒業証書をいただいた後,自席に着きます。
半分に曲げた証書が開かないように持つのですが,その時の指をこのようにするよう指導されていました。
子ども達向けには,証書が落ちにくくなるからね,という事でしたが,先生方にはもっと別に意味があることを話してくれていました。どんな意味だったのか,すっかり忘れてしまいました。
それが,書物と銅像で確かな理由として結びつきました。

余談ですが,「三つ指をつく」と言う所作がありますね。
女性が改まった場面で丁寧な挨拶をする時,このようにします。
女性の三つ指と笏の三指,何かつながりがありそうです。
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銅像:和気清麻呂(わけのきよまろ 奈良~平安時代の貴族)
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1年生の子がわり算/中嶋家

3年生のわり算のソフト「第1回 事前学習法セミナー」の懇親会に,中嶋郁雄先生が参加されました。
開口一番,小学校1年生の息子さんの話です。
なんと,わり算を理解するに至ったそうです。

入学前の半年で,3桁のたし算ひき算を暗算でやってのけられるようになり,それから小学校に入学。
その後も,毎日のようにパパと10分~15分の算数です。
息子さんが算数の勉強をしたがってしょうがないのだそうです。
嬉しいですね。

中嶋先生が話してくれた中で,印象深かったのは,「算数ソフトは図が出てくるので,とても分かり易い」ということでした。
式を教えても分からない時,誰でも図をかいて説明します。
図に書くと言うことは,それだけ具体に近づくのですから,わかりやすさが格段に向上します。
その図がふんだんに出てきたら,たいていの子は自分なりに,「あっ,そうか」となり,頭にストンと入ります。
この瞬間が,脳に心地よいのです。

中嶋先生は,その後,ダイヤモンド社から出る新刊のビジネス書の話をしていました。
話の順番に,さすがだなと思った次第です。
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画面のソフトは,3年生の「わり算(1)あまりないわり算」の中の「03B,理解/○人で同じ数ずつわける/答えの見つけ方/÷2~÷9」です。
かけ算九九の裏返しになっているわり算が全部表現できます。
桃太郎ボタンをクリックすると,理解したわり算をどんどん暗算で答えていく特訓ページになります。
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もしかして,野口先生と忘年会

今日,今年初の忘年会メールが届きました。
山中伸之先生からです。
野口先生・山中先生と,毎年,忘年会を開催しています。
いつも,12月も押し迫った頃です。
それも,野口先生が御講演先から東京へ夕方お戻りになる日です。

極めて限定的な日程で開催されるのですが,今年もやりましょうという方向でいます!

「天意重夕陽 人間貴晩晴」

野口先生が講座で時々お話下さる言葉です。
天が夕日を重んじるように,人間も晩年を晴れやかに貴びたいものです。
一年過ごせば,時として卑しい気持ちになることもあります。
野口先生,山中先生との忘年会で,その不浄を清め,晩晴に向けて歩みたいと思います。
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藤森良蔵先生の本そんな良い気分になったメールを開く時,ちょうど,この本を読んでいました。
「百万円」なんて書いてある本です。ちょっと,まずかったかなと思いました。

それにしても,この本,驚きのタイトルですよね。
『微分積分への敵前上陸 百万円の数学』です。
若い頃,算数の本として一番面白いと思ったのが藤森良蔵先生の本でした。
算数の考え方の基本中の基本がしっかり書いてあり,驚きを持って学びました。
その藤森先生の微積の本です。

昭和14年の初版発行ですから,戦前の本です。
きな臭い状況だったとしても,微積はどうすると敵前上陸となるのか,まか不思議です。
不思議なのは,タイトルだけではありません。
この本,表紙は横書きなのですが,中は縦書きなのです。
数学書なのに縦書きなのです!
なんともおもしろい作りです。

勉強になるのは,藤森先生独特の比喩表現です。
微積に比喩というのも,なんだか妙な感じなのですが,ある程度の比喩があると,それでスコンと分かることもあるので,なかなか勉強になります。
比喩の得意な城ヶ崎先生がこの本を読んだら,ちょっと面白がるかも知れません。

昔の本なので,ソフト開発には直接的には役に立ちませんが,頭の働きに少し幅ができた感じがしています。
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向山先生と会食

ひょんな事から,向山先生と会食をしました。
恵比寿にある立派なホテルで和食をいただきつつ,歓談。
ちょっと昔話をして,それからは向山先生の鞄から出てくるあれこれのオンパレードです。
商材やパンフを取り出しては,変わらぬ名調子の講釈。
とってもお元気に語っているお姿,何よりと思った次第です。

向山先生から電話がかかってきたことも,
食事に誘われたことも,思えば四半世紀ぶりでしょうか。
長く生きていると,こういうこともあるのだなぁと,妙に感慨深くなりました。
久しぶりにゆっくりお話をさせていただいたので十分満足しました。

久しぶりと言えば,先日,IT企業の社長さんに10年ぶりに連絡をしました。
「ぜひ,会いたいです」と即ざにお返事をいただけ,明日訪問します。
良い感じで折り合いがついたら,社長さんとまたスクラムです。

昔,御縁のあった方と再びお会いするのも,長く生きていることの醍醐味の一つなのかも知れません。
皆さん,長生きしましょうね。
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有田和正先生の『今こそ社会科の力をつける授業を』家に帰り,北海道の福嶋先生とFBで交流。
福嶋先生は,有田先生の新刊『今こそ社会科の学力をつける授業を--有田式授業づくりに学ぶ』に使われているすばらしい写真をご提供下さった先生です。
裏表紙にも,章の扉にも,ぐっとくる有田先生が映っています。
写真は腕も大切ですが,それ以上に,撮影に対する真心が大切です。
有田先生の表情,様子をみると,福嶋先生の心のこもり方が伝わってきます。

有田先生をお慕いしていた先生方のお力添えで,この本が出来たと感謝の気持ちで一杯です。
ちょっと涙腺もゆるんでいます。

今週の日曜日に「有田和正継承セミナー」が開催されます。
この本が会場で初売りされます。
小学館さんからも『人を育てる:有田和正追悼文集』が販売されます。
小学館の方も3名,セミナーに参加されます。
有田先生のことをたくさんの方々と語り合えるのが,嬉しいです。
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