Monthly Archives: 6月 2015

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花は一輪。なぜ「車へん」なの?

b8033雷が鳴りだしたので,PCを待避。
電気を切って,コードを抜いて・・・。

PCが止まったので,そんなときは読書だろうということで,『論語』を読み返していました。
論語が好きだからと言うこともありますが,「素直に学ぶ」という気持ちが湧いてきます。良い気持ちです。
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ところで,花を数えるとき,一輪,二輪と数えます。
このように数えることには,何の疑問もないのですが,漢字で書くと,少々,妙な気持ちになってきます。
なぜ,「輪」は車偏なのか,ということです。

もし,単純に「二輪でした!」と文字だけで伝わってきたら,前後の文脈が分からない人は「ああ,自転車のことだな」とか「オートバイか」と思うことでしょう。
「輪」という漢字の持つ力は,どうしたって「車」なのです。

魚を一尾と数えるのは,漢字で書くと納得します。
人は,三人。これなんか,そのままです。違和感の生じようがありません。

どうして,花は一輪なのでしょう。
いつもの『字通』で調べると・・・。
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[5] まるい形のものを教える助数詞。
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5番目に「丸い形のものを教える助数詞。」とあります。「教える」は誤字でしょう。教えるための助数詞というのでは,意味が通じません。「数える」が正しいのではないでしょうか。

ところが,『日本国語大辞典』で調べてみたら,「助数詞」という言葉がなければ,「教える」という意味でもなかなか面白いと伝わってきました。
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(3)一つの花の花びらの全体。また、大きく花が咲いている様子。また、その花。
*四季物語〔14C中頃か〕五月「からうして花のりん三つ四つ奉りすて行ぬ」
*大永三年本専応口伝〔1523〕「輪(リン)大なる花の類、さのみ短(みじかく)立る事」
*玉塵抄〔1563〕四「花のりんが大にして、わたり一尺ほどあるぞ」
*俳諧・犬子集〔1633〕一・鶯「鶯の経よみうつや花のりん〈正利〉」
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b8032花びらが描く円形のことを「輪」と呼び始めたのです。まさに,「教える」「伝える」ための言葉として「輪」が用いられてきたのです。
これが,次第に一輪,二輪と数える単位として成立していったと考えて良いのではないでしょうか。

こうして調べると,丸い花に一輪,二輪といった「輪」という単位を使うことが分かってきます。
百合やチューリップは,どう数えるのでしょうかね。
『数え方の辞典』で調べたら,どちらも「輪」でした。
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広山先生とフォト

b8034広山先生と,いつもの中華屋の前で。条件が悪い中,よく写ったものです。

この日は,会社でも中華屋でも,熱く教育を語ることができ,とても充実しました。

その広山先生から,土曜日に電話がありました。
出たら,広山先生は秋田健一元校長先生と御一緒とのことでした。
嬉しくなって,秋田先生と久しぶりに長電話しました。

校長先生も名だたる実践家。広山先生も。
この両者が同じ学校にいて,校内研究をぐいぐい推進してきました。
広山先生からその研究を教えていただき,「なるほど!」と思っていました。
そこを秋田先生も熱く語ってくださいました。
こういう校内での研究仲間,いいですね。

8月8日(土),島根に実践家が集まるそうです。
私も行きたかったのですが,千葉での約束があり,行くことができません。
でも,また,広山先生が東京に出てきてくれたときに,集まった実践家の方々の話を聞いてみたいと思います。
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かけ算九九を復習するソフト

b8035かけ算九九を5分ぐらいでザッと復習できるソフトを作るとしたら,どんな感じになるか。
そんなことを思いつつ,作ってみました。

作ってみると分かるのですが,やはりシンプル イズ ベストですね。
軽快でいいです。

かけ算九九は,とにかく通してしっかり言えるようにします。
それができたら,逆に答えを言えるようにしていきます。
そうして,ランダムです。

このソフトの画面,昔の板書での九九指導から学んでいます。
黒板に,1~9の数を書きます。その左端に,その時勉強したい段の数を書きます。
そうして,先生が指示棒を持ち,最初に書いた数字のどれかをピシッ,ピシッとさします。
九九を習いたての子供達なら,「六5,30!」などと声に出します。
九九に慣れている子供達なら,即座に「30!」と答えます。
次第に電光石火のスピードになり,盛り上がります。

こういう昔の授業光景を思うと,算数は基本的にほとんど変化していない教科なのだと感じてきます。
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『対話の害』宇佐美寛・池田久美子著宇佐美先生の新刊,『対話の害』の発売が楽しみです。
昨日,SG会に参加したのですが,交流会の時に,何人かの先生から「宇佐美先生の『対話の害』が気になってしょうがない。買います!」とお言葉を頂きました。
こういう熱い一言,嬉しいですよね。
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野口芳宏先生の『教師の覚悟』が出ます!

野口芳宏先生の『教師の覚悟』宇佐美先生の『対話の害』の発売日は7月7日です。
同じ日に,もう一冊,新刊が出ます。
『教師の覚悟』です。

表紙の帯。
驚きます。
「齢八十にして
年間講演数平均120回!」
80才で全国を飛び回っています。
そのことだけでも,大変な驚きです。
著書は100冊を優に超え,しかも,晩酌は欠かしません。
偉大です!
どんな人生を送ってきたのか,勉強したくなります。

この本の編著者は愛媛の松澤正仁校長先生です。
野口先生の膨大な資料を精査し,野口先生から何度も話を伺い,関係者からも話を聞き,この本にまとめてくれました。
松澤先生のように,野口先生に惚れ込む先生がいて生まれるのが伝記です。
『教師の覚悟』。
良い本です。

アマゾンで予約が始まりました。
皆さん,ぜひ,お読みください!!
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宇佐美寛先生の新刊,『対話の害』が出ます!

『対話の害』宇佐美寛・池田久美子著宇佐美寛先生の新刊,『対話の害』です。
発売日は7月7日ですが,アマゾンにアップされていました。予約できます。

帯に次のように記されています。
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不自由な,誘導尋問的な「話し合い」が,はびこっている。
「哲学」や「自由」の美名において横行している。
---その典型は,
サンデル教授の「白熱教室」である。

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あのサンデル教授の「白熱教室」が題材になっているのです。
中を読むと分かりますが,実に面白いです!!

池田久美子氏は,宇佐美先生の高弟です。
私はまだ一度もお目にかかったことがないのですが,明日,お会いできるのでとても楽しみにしています。
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6年の「対称な図形」のソフト

b8039今度の土曜日は,明石先生の事務所でSG会です。今回の指定図書は,『説得は「言い換え」が9割』です。
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暑くてじめじめしていていて・・・。
それでも,授業は元気に進行します。
そんなときは,ソフトを映し出して,うっとうしさを吹き飛ばして欲しいです。

6年生で対称な図形を学習します。線対称と点対称です。
右は,その中の線対称のソフトです。

このソフトの特長は,2つあります。
1,図形を変形できる。
2,右側にたくさんのボタンがある。

ソフトを開いたら,まずは図形の頂点をマウスでドラッグしてみてください。
「線対称ってこういう物だ!」ということが伝わってきます。

次に,右側のボタンをクリックしてみてください。
各種情報が表示されます。
そのどれも,左右が同じになっていることを示しています。
ですので,線対称の特長を視覚的につかむことができます。

納得感が高いのは,情報を出したまま,図形を変形すると,変形に応じて情報も変化してくれることです。

クラウドを御活用の先生。
校内フリーライセンスを御活用の先生。
このソフトが入っていますので,マウスを子供達にも回して上げて,授業を楽しんでください。
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算数ソフトを使って,事前学習法が行えます。
やり方はとても簡単です。
まず,授業の始まりに,ザッとソフトを見せます。どれを見せるかを決めるのが,先生の腕となります。

ザッとソフトを見せておくと,単元の下地ができます。
これができあがれば,教科書を自分の力で読み解く学習ができます。

下地ができているので,教科書を開いて読んでみると,それなりに意味が伝わってきます。
自分の力で分かってくる感触を得ることができます。
これはとても重要な姿勢です。
自分で分かってくると,もっとその先を学びたいという気持ちになるからです。

下地さえつけば,誰でも教科書ぐらいは理解できるんだ!と体感してくると,学習に余裕が出てきます。
でも,油断は禁物です。授業の終盤には,キッチリ,用語や意味などを整理し,確実にしていきます。

「ソフトで下地作り」→「自力解決(読解)」→「整序」

こんな流れです。
先生の立ち位置も少し変わってきます。
子供達の学びを応援するように対応します。
何となくですが,博物館などの学芸員さんのようなアドバイザー的存在となっていきます。

上の3段階で最も重要なのは,「下地作り」です。
これをやらないで,いきなり自力で教科書を読解していくと,学力の高い子が大変優位に学習を進める授業になります。
大事なことは,子供間の学力格差を縮めることです。
下地をつけて,どの子もそれなりにできる状態に高め,自力読解へとつなげます。
そういう下地作りに,算数ソフトは威力を発揮してくれます。

8月16日(日)に大阪で事前学習法の全国大会が開催されます。
楽しみです。
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