Monthly Archives: 6月 2015

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夏目漱石の講演

b8047さくら社への道中,電車の中で読んでいるのは,『私の個人主義』です。
まだ,途中までしか読んでいないのですが,講演をされる先生や,これから先の人生で講演をするようになったら良いなと思う先生にお薦めの本です。

この本に記されているのは,夏目漱石の講演記録なのです。
「漱石はこんな風に話すのか」と,漱石の人間味を感じつつ,「さすが!」とその内容に納得します。

講演では,内容のしっかりした話をするタイプの先生,一度は読んでおくと良いです。
笑いを取りつつ話を進める私でも,勉強になっています。

講演は全部で5つ載っています。
1,道楽と職業
2,現代日本の開化
3,中身と形式
4,文芸と道徳
5,私の個人主義

私は,5→3と読んでいます。
その先は1→2→4となる予定です。

『私の作文教育』この本を読むきっかけは,宇佐美寛先生です。
明後日,宇佐美先生とお会いします。
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算数ソフトを今日も見ていますが,これを使って授業をしているクラスは,いいですね!
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力が付く、2年生「1000までの数」

b80502年生で「1000までの数」を勉強しますね。

100の束,10の束,1のバラを使って,
「折り紙が何枚あるか」
「鉛筆が何本あるか」
など,数えるところからスタートします。

この時,お役に立つのが右のソフトです。
やり方は,簡単です。

1,金太郎をクリック(問題が出ます!)
クリックする度にアイコン(「100」とか「10」とか「1」と書いてある折り紙)の出てくる数が変わります。
ですので,クリックすると新しい問題になるのです!
簡単でいいですよね。

2,アイコンをクリック(数が出る)
アイコンを一つクリックすると,アイコンが位取りのマスの中に飛び込みます!
その瞬間,赤文字で数がでます。
100束をクリックしたら,百の位に赤文字で「100」と出るわけです。
100を2個クリックしたら,「200」です。

量と数の両方を見ることができるので,数字の学習と同時に,量感の学習ができるのです。
底力がつきますね。

3,最後に,位ボタンをクリック(位取り表記)
位取りのマスの下に位のボタンがあります。これをクリックすると,正解になる数が位毎にでてます。
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既にソフトを使っている先生から嬉しい使い方を教えてもらったことがあります。

【力のつく使い方】
100の束だけをクリックしていく。
その時,みんなで一斉に声を出す。
「100が1つで100!」
「100が2つで200!}
「100が3つで300!」
・・・・・・

これは,良いですよね!
「何がいくつで,何?」という定番の問題を具体的にしっかり学んでいることになるからです。
算数ソフトを使うときに,こうした「算数的唱和」はグッドです。
やる気も高まりますし,数の仕組みも身につきます。

算数ソフトを使っている先生,ぜひ,大きな声で元気に授業を進めてください!
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『私の作文教育』木曜日は,宇佐美先生とコーヒーです。
金曜日は,広山先生と会食です。
土曜日は,城ヶ崎先生とチーム算数です。
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「校内フリーライセンス版」は良いところ3つといえば

b8052昨年度末から,算数ソフトの「校内フリーライセンス版」が新登場しています!
学校の予算で購入できる算数ソフトです。ですので,個人向けには販売されていません。

「校内フリーライセンス版」の良いところと言えば,3つあります。

1,全部のPCにインストールできる
何と言っても嬉しいのは,学校が所有するPC(Windows)なら,そのすべてにインストールして使えることです。
40台でも,100台でも!
タブレットが何台入ってきても,ドーンと使えます。

2,利用期限が無い
また,利用期限もありません。1度購入すれば,ずっと使えます。
いいですね。

3,学校名が表示される
そうして,嬉しいのは学校名がソフトの右上に表示されます。
自分の通う学校名が出てくるので,子供達も愛着が湧きますね。

詳しいことは,さくら社のサイトにアップされています。こちらです。
リーフレットも見ることができます。
リーフレットはダウンロードできます。

気になるお値段。
全学年セット:100,000円+税
1年版~6年版:各学年20,000円+税
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これは直径か?!

b8053教科書に出てくる直径の定義を見て,--「中心を通り,円のまわりからまわりまでひいた直線を,直径といいます。」(東京書籍)--それなら,これも直径だよねと,右のような図を示した先生がいました。
さて,赤い線は直径と言っていいのでしょうか。

こういった提示を時々話してくれたのは,有田和正先生でした。
でも,私の場合,有田先生から話を聞く前に,東京の某先生からも聞いたことがありました。
その時には,「そんなことを子供達に話したら,いらぬ混乱を招くだけ」と思っていました。

その後,有田先生が同じようなことを話してくれたので,少し眉間にしわがよりました。
ところが,有田先生は「直径の定義に,面積を半分にする」というのがあると話してくれました。
そんな定義があるのかと首をかしげましたが,それ以上に重要なことに気がつきました。
それは,「子供達にとって有益か」ということです。

「直径は面積を半分にする」という性質を子供達が知ることは,これは大いに役立ちます。
「面積」は4年から学ぶので,3年生には「広さ」と言うようになると思いますが,言葉として教えてしまうのは良いことです。
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一昨日,この妙な直径の画像をアップしたら,有田ファンの北海道の福嶋先生が「子どもたちと一緒に何種類もの国語辞典を調べて比較検討したことがあります。」と教えてくれました。
これ,良いですよね。

国語辞典を引くと,面白いことが出ています。
大人用と子供用から1つずつ引用します。
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『広辞苑』(岩波書店)(diameter)円または球の中心を通って円周または球面上に両端をもつ線分。また、その長さ。さしわたし。
『例解学習国語辞典』(小学館)円,または球の中心を通り,円周や球面上の二点をむすんだ直線。また,その長さ。さしわたし。
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広辞苑は「線分」と用い,小学生向け国語辞典は「直線」と用いています。
この違いが生じるのは,「線分」は中学生になってから学ぶ用語だからです。
ですから,小学生向け辞書では意味を説明する用語として使えません。
代用として「直線」を用いています。

では,「線分」とは何でしょうか。
永遠に続いている直線をどこか2点で切り取った残りです。
「ここからここまで」となっている直線です。
ですので,線分と言った場合,図に示したような折れた形は線分にはなりません。
線分が2つとなります。定義には,「2つの線分」などと書く必要が出てきます。

中学で習う「線分」という用語を小学生が習っていたとしたら,「線分なんだから,基本的に直径とは言えません!」とハッキリ言われてしまいます。

漢和辞典で調べると,もう少し違う世界が見えてきます。
直径の「径」を『字通』(平凡社)で調べてみました。
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[1] みち、こみち、ちかみち、あぜみち。
[2] 獣みち。
[3] すぐ、ただちに、すみやか、たやすい。
[4] わたる、すぎる、おもむく。
[5] さしわたし、直径。
[6] 頸(けい)と通じ、くびすじ。
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「径」という漢字には,なんとなく「小道」という印象を持っています。
ですが,それとは別に,「近道」という意味も持っています。
すると,図の赤い線は,遠回りをしていることになります。
ということで,「近道じゃないんだから,赤い線は直径じゃないよ」という声が出てきたら,これはすごい!となります。
じゃあ,円周と円周を結んだ直線を引いたら,それは何なのかというと,それを普通「弦」と呼んでいます。
ここから,「弦」の一番長いものが「直径」とわかり,直径は弦の特別な形とわかります。
すると,直径は弦の仲間となり,半径を組み合わせた形では無いとわかります。
半径は何かの「半分」という意味ですから,半径は直径に従属しています。
赤い線の考え方は,従属関係を逆にして,直径を半径に従属させているようにも見えてきます。

こんな風にあれこれ思っているとき,頭の中に野口先生を登場させてみると,趣のちがう世界が出てきます。
考えられるのは「直線」という言葉にこだわることです。
直線は,線の仲間です。
わざわざ「直」と書いている「線」です。
ということは,「直」でない「線」もあると言うことです。
「曲線」
「折れ線」
これが見つかれば,次のように筋を通すことができます。
図のような折れている図形も直径と認めるならば,定義に「折れ線」と書くべきだ。
でも,それを書いていないのは,該当していないということなのです。

1,面積を半分にする。
2,線分という言葉がある。
3.弦という言葉がある。
4,線は直線・曲線などの総称である。

こういうことが次々出てくるので,有田和正先生の話してくれていた直径の問題は秀逸なのです。
有田和正先生の『今こそ社会科の力をつける授業を』--
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コンパスといえば,あれでしょ!

b8054私が教壇に立っていた時代に使っていたコンパスです。引き出しの中から,ひょっこり出てきました。
もう,この先の人生の中で使うこともなさそうですが・・・。

ふっと思い出すのは,コンパスと言ったら,「引き出しの中にあれとあれ!」です。
先生たる者,コンパスを使うと分かっていたら,引き出しの中に入れておくべき必需品があります。
それは,「ラジオペンチ」と「ドライバー」です。

「そんなの常識!」と思った先生は,思いやりのある先生です。
子供達の使っているコンパスを一つ一つさわってみるとすぐに分かります。
足の開閉が固すぎる物,緩すぎる物があるのです。
固いのは半径をドンピシャに取るとき,不便です。
緩いのは円を描くときに,グニャっとなりやすいです。

「固すぎ,緩すぎは,先生の所に来なさい」と言って,コンパスの調整をするようにしていました。
その時に,役だったのがラジオペンチとドライバーでした。
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b8053ところで,その昔のことです。
教科書に出てくる直径の定義を見て,--「中心を通り,円のまわりからまわりまでひいた直線を,直径といいます。」(東京書籍)--それなら,これも直径だよねと,右のような図を示した先生がいました。
さて,赤い線は直径と言っていいのでしょうか。
これについては,また今度書きましょう。
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もうそろそろ梅雨ですね。
うっとうしい気分が広がってきたかなと思ったら,算数ソフトを少し多めに活用してみてください。嬉しい気分が広がります!
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円の中心を見つけたくなる!

b80553年生の「円と球」です。
円の学習が終わる頃,円の中心を見つける勉強が出てきます。
円が丸ごと見えていればとても簡単です。
でも,円が半円になったり,1/4円になったりすると,途端に??となる子もいます。

そんな子が,「オッ!」と思ってくれるようにできているのが,このソフトです。
なにしろ,「ここが円の中心だ!」と思ったところで,マウスをクリックします。マウスを押したままにすると,ご覧のように赤い円がでてきます。
1/4円の全体像である円がひょっこり出てくるので,「確かにここが中心だ!」と納得できます。

これ,『クラス全員100点をめざす!算数授業アイデア事典』の著者,藤本浩行先生のアイデアです!

そうして,こうした円の中心を見つける問題が,このソフトの中に9問も入っています。少しずつ難しくなっているので,それなりに考えることになります。
とうぜん,失敗して関係ないところをクリックしてしまうこともあります。まさか,ここが・・・と気がつかされることもあります。
ソフトの良いところは,失敗をしてもそれが苦にならないことです。失敗より楽しさの方が勝っているからです。
「失敗<楽しい」
こういう状態,授業として非常に高いレベルと思います。

全部やり終えた子は,「たいていの問題は解けるよ!」という気分になっています。

奥田先生もつい前日,このソフトで授業をしました。
「夢中になって解いていました。
真剣 
そして、できたときは 笑顔でした。」
最高ですね。
奥田先生の指導には,いつもながら元気を頂いています。
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算数ソフト,この4月からダウンロード版ができました。
学校でインターネット接続ができない場合でも,ダウンロード版なら大丈夫です。
家でダウンロードして,USBなどにインストールします。そのUSBをインターネットにつながっていないPCにさすと,算数ソフトが使えます。
良い時代になりましたね!!
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