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複式学級でこそ,算数ソフトを

先だって,複式学級の学校の校長先生とお会いしました。
複式学級ですから,1人の先生が2学年の子ども達に授業をします。

昔は,どうやってやるんだろう? 自分の力量ではちょっと難しいと思っていました。
それが,今では,「算数ソフトを使うと良いですよ」と自信を持って話しています。

この自信の源。それは,このブログにちょくちょく登場いただいている奥田先生です。
実は,奥田先生は複式学級の先生なのです。
算数ソフトを使うと,授業がとても良くなるとメールを何度も頂いています。
授業の様子などを何度も読む内に,複式学級にこそ,とっても必要な教材なのではないかと思うようになっています。

使い方は,その時の算数の内容にも寄りますが,シンプルです。
1つの学年の子はソフトと一緒に勉強し,もう一つの学年の子は先生と学ぶ。
そんな感じで学習を進めます。

数人の子が一緒にソフトを見て,教科書と見比べて,次第に分かるようになっていくのですから,実にすごいと思っています。先生は,その学びが確かなものかどうか,きちんと確認をしています。

普通の学級だと,ソフトを見るには,大きなスクリーンなどが必要です。
でも,奥田先生は普通のPCで授業を進めています。
人数が少ないのでPCのまま勉強しても,しっかり勉強できるのです。
時には,自習ということもあります。そんなときでも,算数ソフトを使って子ども達は学んでいるそうです。
きっと,子ども達も算数ソフトで勉強する算数が大好きなのです。

奥田先生は,研究熱心な先生としても有名です。
6年生の速さのソフトに,もう一工夫欲しいと,アドバイスを下さいました。
そのアドバイスも,土曜日の「奇跡の算数セミナー」で発表されます。
私は,そのアドバイスに応える「コラボソフト」を開発します。

一緒に学ぶ先生がいること。これがとても嬉しいです。

特別支援の子も喜んで勉強しています

一ヶ月ほど前でしょうか。稻毛駅で明石要一先生とばったり出会いました。
その時,日本教育技術学会が千葉で開催される話しも出て,ちょっと参加してみようと思いました。

久しぶりに参加したら,むかし懐かしい先生方との再会もあり,ちょっとしたタイムスリップ感を感じ,楽しい一時となりました。

昼食中,菅原先生と算数ソフトの話ができました。
これが実にいい話でした。

菅原先生は4年生の担任で,算数ソフトを使っています。
算数ソフトを使っているので,算数の授業は多いに盛り上がり,勉強もしっかり進んでいます。
この話しだけでも,嬉しい気持ちになります。

驚いたのは,話しがそこで終わっていなかったことです。
菅原先生のクラスには,特別支援学級の子が5名在籍しています。
その子達が,全員,算数の時間を楽しみにしているのです。
もちろん,算数の授業中もやる気を示しています。

普通に授業をしていても,授業中のやる気が萎えやすいのが算数です。
落ちこぼれの原因にもなっていきます。
その算数にみんながやる気を出してくれていることは,ただそれだけで,とても大きな奇跡です。

さすがだなと思ったのは,そこからの菅原先生です。
その子たちがやる気を出してくれているので,個々の躓きを突き止めることが出来たのです。大きな原因は計算とのことで,毎日,少しずつです計算力回復の取り組みをしているとのことです。
奇跡はこうやって生まれていくのかと,強く感じ入りました。
菅原先生,頑張って下さい。応援しています。

0点だった子が,90点を!

崩壊学級が普及して,平均点が97点になりました。
その中には,ビフォー0点の子もいます。その子が,驚く無かれ90点をとりました。
0点から75点へと復活した子もいます!

実に,素晴らしい教育ではありませんか。
これこそ,学校の学校らしい姿です。
勉強ができなかった子が,しっかりできるようになる。そうなるように,きっちりと学習が進む場。それこそが学校のあるべき姿なのです。

4年生の教室で,0点だった子が90点になったということは,実に重要な出来事です。
「今,20点30点の子なら,どんどん復活する」ことを示しているからです。

3年生を過ぎた当たりから,ポツリポツリと30点40点を持ち帰る子がでてきます。
5年生6年生になれば,20点。時には0点も,普通の教室で出てくることがあります。
もう,手遅れと感じる子もいます。
本人があきらめている場合もあります。
でも,親御さんはあきらめません。どこかで,きっとなんとかなると信じています。何とか,してあげたいと願っています。

そんな所に,算数ソフトを使って授業を進めたらあの子が50点突破!80点取った!と驚きのニュースが届きます。
すぐさま,そうかと思った先生が,ソフトを使い始めています。
喜びの瞬間が,自分の教室でも起こります。
まさにドラマのような光景です。教室で起こる小さな奇跡です。
こういった光景が,あちこちで起こっています。

そうして,今,算数ソフトを使っている先生の中には,個人面談で「兄の方が算数で・・・」と相談を受けると,算数ソフトを使うことを進める先生もいます。一人でも多くの子が救われるように願う思いが,こういう回答となっています。

20点,30点はあきらめる点数ではありません。
0点でも復活しています。まずは,算数ソフトを試してみましょう。

崩壊学級が復旧し,平均点97点を!

崩壊している学級があり,10月からその学級の担任になったのが佐藤先生です。

崩壊しているのですから,教師をバカにするのは当たり前。担任してすぐに言われたのが,「先生デブ」「先生キモイ」です。
もちろん,いじめもあり,教室脱走も,集団リンチも・・・。
先生の心が折れそうになるほどの状態です。

そのクラスが10日で復旧しました,と言ったら,にわかには信じがたいですよね。

しかも,1ヶ月ほどして算数のテストをしたら,平均点が97点,裏は全員満点になるクラスになっていた!と言ったら,「ウソでしょう」と思いますよね。
でも,これは本当に起こったことなのです。

クラスの中には,算数の時間になると逃げ出す子もいたそうです。
その子も今ではバリバリに算数をやるようになっています。
先生が,ちょっと余談をしていると「先生,静かにしてください。勉強に集中できません」と,嬉しい姿を見せるまでに成長しています。

4年生ですから,かけ算・わり算を学んでいます。
でも,このクラスの子ども達は,かけ算もわり算も「分からない!」という状態でした。それが,1ヶ月も経たない内に,応用して使えるほどに成長しています。

昔から,算数には9才の壁とか,10才の壁とか,妙な「壁伝説」があります。
抽象的な思考について行けないとか,分数が分からないとか,わり算で再起不能とか。
3年生4年生の算数には,こういう昔ながらの「壁」があります。
その上に,「崩壊」が乗っかっていた学級です。
そんな学級でも,算数ソフトを使って楽しく勉強したら,ご覧の通りのクラスに大成長しました。
普通のクラスなら,どれほどの効果が上がるでしょうか。
楽しみが膨らむ教室になりますよね。

佐藤先生は,24日(土)の「奇跡の算数セミナー」で,この1ヶ月の事実を語ってくれます。
ぜひ,話を聞きに来てください。

 

23日(金)は「算数夕食会」

「チーム算数」を月に1回ぐらいのペースで開催していますが,それとは別に,「算数夕食会」を開催することにしました。
一緒に食事をしながら,算数ソフトやその周辺の話しを熱く語り合います。

その第1回が23日(金)です。場所は稲毛付近の居酒屋です。
目下,北海道の渥美先生と,神奈川の佐藤先生の参加が決まっています。(御一緒に!と思う先生,ご一報下さい。一緒に楽しく過ごしましょう)

渥美先生は,朝日新聞の「窓」に紹介された先生です。1年生から担任しているクラスの中に特別支援のお子さんがいて,残念なことに,入学後も数の大小が分らずにいました。どう指導したらよいのか考えた末,算数ソフトを使うことにしました。そうしたら,その子がとっても強い興味を示してくれたので,その後もずっとソフトを使い続け,根気よく教えてきました。結果, かけ算九九で満点をとるまでに成長しました。
私が,渥美先生の取り組みを知ったのは,かけ算九九に入り始めた頃でした。その後,九九のテストで満点を取ったと知らされ,どうしても渥美先生がそのお子さんと行う算数の勉強を見ておきたくなり,無理を願って授業参観させていただきました。教室で見たのは,特別支援のお子さんがどの子なのか分からないほどの素晴らしい授業でした。

佐藤先生は若い先生です。10月に崩壊学級の担任を任され,それを10日でほぼ復旧させた先生です。いろいろな指導を繰り出しつつも,主力は算数の時間です。算数ソフトを十二分に活用して,すさんだ心になっていた子ども達を,みるみる間に明るい暖かい子ども達へと戻していったのです。
中には,算数の練習問題になると,教室から逃げ出してしまうお子さんもいたそうです。その子が,今は,「先生,静かにしていて下さい。勉強に集中できません」と言うほどに大成長しています。
勉強そのものが面白ければ,子ども達はどんどん良い道を歩み始めるのだと,強く感じています。

こんな素晴らしい先生方と稻毛で一緒に夕食会です。
算数のことを楽しく語らいながら,さらに一歩進んだ学習を生み出せるように考えたいと思います。

そうして,翌日は,東京の江戸川区船堀で「奇跡の算数セミナー」です。
楽しみな日が続きます。

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12月7日(金)には,九州の平川先生と「算数夕食会」です。第2回の算数夕食会です。
平川先生はデジタルに強い先生ですので,その方面の話も伺いつつ,算数の様子なども聞いて,多いに語らいたいと思います。
とっても楽しみです。

6年の円柱体積のソフト

体積の学習というと,ガチッと形の決まった物が示されて,その寸法から体積を算出する学習,というイメージです。
練習問題をどんどんやっていると,ますますその見方が強まってきます。

こういう見方は,「物に即して考える」考え方です。とても重要な考え方ですが,どうしても個別に考える傾向をもってしまいます。

この物に即した見方から,物の大方の属性を捨て去り,動きの一瞬がそこに表れているんだと考える見方をすると,これが実に思考をよくしてくれます。この「動き」は,連続性を含む運動なので,体積への理解の度合いが深まります。

その動きを,このソフトの場合は,画像の右端にある「高」スライダーで見ることができます。
スライダーを上にドラッグすると,円柱の高さが高くなります。そこに積み重なっている雰囲気を出すために,うっすらとした輪をみっちり重なり合わせています。

見ているだけで,「積み重ね」なんだと伝わってきます。そこから,どうも円柱の体積は,「底面積×高さ」なのだと感覚的にもつかめてきます。

この感覚的につかんだ,体積のあり方は,元の数(底面積)を基準として,高さと体積が比例するという感覚も伝わってきます。高さが2倍3倍になれば,体積も2倍3倍になります。比例感覚が備わると,グラフ感覚も近いです。

こういう理屈も大切ですが,それ以上に大切なのは,学ぶ子ども達が「面白い!」と感じるかどうかです。
印刷された円柱を見て,面白がる子を私は見たことがありません。ふーん,という状態がノーマルです。
それに対して,こういった動きを演出できるソフトは,「オーッ!」を生み出します。「面白い!」と頭も心も体も思ってくるのです。

円柱に夢中になったら,いよいよ円柱の体積を考えさても良いですし,もっと広く,どんなきまりがあるかと考えさせるのも良いです。きまりを考えることは,そこに規則性があるので,どんなきまりも数学的感覚を養うことになります。

もっと算数サイトにアップしました。このソフトを使って新しい算数の授業を皆さんもぜひしてみてください。そこから見いだされた指導法が, これから先の算数の新しい指導法となっていきます。