Category Archives: 古典

墨子

9日(土)に開催される,高崎の講座に参加します。
懇親会も参加します。算数ソフトを使っている先生とお話が出来たらと思っています。
(講座内容は,下の方をご覧ください)

花粉症の対策が功を奏し,ほぼ問題なく今日まで過ごせています。昨年の8倍とも10倍とも言われていたので,1月中旬には医者へ行き,飲み薬,塗り薬,点眼剤をいただきました。そうして,ちょっと値段の張るマスク。おかげで,快調に仕事が進んでいます。

  『墨子』を読み返しました。
他国を攻めるのは愚であり,そんなエネルギーがあるなら,それを国力向上に使おう!というような主張もあり,なかなか良かったです。さらに良かったのは,それでも他国が攻めてくることがあるので,城の守り方を明確にしてしたことです。
“守り”が国を富ますのです。
これは,戦後の日本の歩んできた道です。仮想敵があったとしても公言はせず,ひたすら専守防衛。攻めない分,人材が人財となり,豊かな国へと大成長しました。

儒教と並ぶほどに大繁栄した墨子の集団ですが,あっという間に消滅します。時代の流れに対応できなかったかたくなさ,戦国の世の終焉,なるほどと感じるものがありました。

宇佐美先生は,「とにかく,たくさん読みなさい」とおっしゃいます。読めば,何が良くて何がダメかがわかってくるからです。
算数的に言えば,量をこなすと平均や最高値・最低値が見えてくるのです。さらに,普通ゾーンも感じ取れるようになります。
なぜ良いかなどの理屈も,量が言葉を生み出してきます。
この論理,算数ソフトにも通じています。とても簡単に量をこなすことができるので,しかも,数と図を同時認識できるので,自分から説明したくなるのです。
次は,再び「論語」の読み返しをしたいと思っています。

 

古典の本

  待ちに待った古典の3部作が完成しました!
  『ひとことで音読する古典』
  『1分で音読する古典』
  そうして,今月,お披露目の
  『5分で音読する古典』です。

  古典は好きで,愛読ジャンルの一つになっています。
  この本をつくるにあたり,全国の先生方から,どんな古典を載せたらいいのか,意見をたくさんいただきました。
  その中には,『淮南子』もあれば,『菜根譚』もあり,そのレベルの高さに驚かされました。
  
  その古典がこうして3部作として完成しました。皆様のお力のおかげです。感謝しています。
  
  
  今,ちょっと読みたいと思っている古典は『墨子』です。  

論語の日めくり

  これは,実に良いです。
  この日めくりを自宅の仕事デスクに置きました。今日は16日ですので,16日を開いて・・・。
  なんと,私の大好きな「過ぎたるは・・・」です。

  論語の日めくりの何が嬉しいかというと,論語の言葉に自然と触れてしまうことです。

  論語は好きなので,時折,本を開きます。朝日選書の『論語』(吉川孝次郎)が私にはとてもフィットしています。でも,本を開かないと,心にしみてくる言葉とふれあうことが出来ません。何気ない生活の中にいて,自然に論語の言葉と出会えたら,これはすばらしいと思います。
  この日めくりは,それをかなえてくれます。とても,嬉しいです。
  
  もし,今も現役だったら,教卓や後ろの棚に置いて,子ども達の目に触れるようにして使いたいです。

  正式書名は,心に刻む日めくり言葉 子どものための教室論語』(さくら社)です。

論語の日めくり

  論語の「日めくり」が,もうすぐ書店に並びます。
  卓上において使う「日めくり」です。選び抜かれた31の論語の言葉と解説が込められています。

  正式名称は,『心に刻む日めくり言葉 子どものための教室論語』です。

  論語を日めくりにすると,どんな良さがあるのでしょうか。
  自分の好きな言葉を紙に書いて部屋に張ったことのある先生には,すぐにわかりますね。
  かつて,私は宇佐美寛先生の檄文をコピーし,机の前,トイレの中,車の中などに置き,ちょっとしたときに読み返し,自分に活を入れていました。
  これと同じように,日めくりとして机の上に置くことで,論語の言葉に随時目がふれます。その時々に,自分を省み,未来へとさらに一歩進もうとする自分になれます。自然にこのような学びができるので,日めくりはとてもありがたい形と思っています。

  発売は17日です。とても楽しみにしています。

  『教室論語』が発売される頃,子ども古典の3巻目が仕上がってきます。『5分で音読する古典』です。ほるぷ出版からの発売になります。図書室向けのシリーズで全3巻です。
 
  どちらも,発売になりましたら,また,改めてご紹介いたします。

  
 
 

ソフト開発の合間に,中国古典

  来る日も来る日も,ソフト開発をしています。面白くてしかたがありません。こんな面白い世界があり,その道を自ら歩んでいるのですから,私は恵まれています。
  それでも,頭がプログラム漬けになると,自然とリフレッシュをしたくなります。そんなときに役に立つのは本です。
  兵庫の講座で知り合った森實先生からご紹介いただいた『日本の10大新宗教』(島田裕巳著/幻冬舎新書)も面白かったです。貧困からの救済,困ったことからの救済。そこに宗教が芽生える基があるようです。お金の困り事,心の困り事,頭の困り事,体の困り事・・・。今は,心が貧困な時代なので,心を満たしてあげることが,現代の宗教なのかも知れません。そんなとりとめもないことを思いつつも,こういうことをしっかり研究している人がいることに驚き,自分も算数ソフトの世界を構築しつづけ,子ども達の算数思考を満たしてあげられるようになりたいと思います。こんな感触が得られたのも,教えてくださった森實先生のお人柄に,読書中包まれつつ読んでいたからです。森實先生に感謝です。
  読書傾向は,あまりはっきりしていませんが,中国の古典は好きです。今,『荀子』を読み始めています。「青は藍あいより出でて藍より青し」がすぐに出てきます。そこから論が進み,「だから,勉強しましょう!」とつながっていきます。福沢諭吉の『学問のすすめ』も似ています。「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」から始まっていますが,そこから論が進み,「だから,勉強しましょう!」とつながります。
  でも,どんな風に勉強をしたらいいのかわからない,という方とまれに出会うことがあります。勉強をし始めれば,やるべきことが多すぎて,こんなのんきな言葉は消えていきます。好きな事の本を10冊・20冊と読み,自分でも本を書くつもりで記述してみることです。たくさんのやるべき事が見えてきます。

淮南子「愚者にも脩き所有り」

  淮南子(えなんじ)は,別名「淮南鴻烈(わいなんこうれつ)」。香港ドラマを見ていたとき,よくこの名前が出てきていました。
  
  「愚者にも脩(なが)き所有り,知者にも足らざる所有り」(第十一巻 斉俗訓)

  人のどこをどのように見るかで,人は愚者にも見え,人は知者にも見えます。同じ人であるのに,あるときは知者にも見え,ある時には愚者にも見えてくるのは,自分に都合よく見ているからであり,人が自分の都合に合うかどうかが大事な線となっている状態に自分があるからです。
  自分と人と未来をよく見つめると,人は次第に知者に見えてきます。