Monthly Archives: 5月 2014

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『数学物語』を読みました

b8388矢野健太郎先生の『数学物語』は、算数の周辺を楽しく散策できる本です。
書棚にあったので、久しぶりに読んでみたくなり、電車の中で読みました。

今回、おもしろかったのは、歴史的数学者の異名です。

「ギリシャ数学の開祖」 → ターレス
「比例の神様」 → ターレス
※日食を予言

「数学の神様」 → アリストテレス
「幾何学の神」 → アリストテレス

「解析幾何学の創始者」 → デカルト

デカルトのは異名とは言いがたいですね。
でも、私がデカルトファンなので入れておきました。

子供たちにも何か異名をつけてあげるのも、おもしろいです。
小学校5年生の時です。
家庭科の雑巾縫いの授業中、先生が私の縫い目を見て、「人間ミシン」と言ったのです。
自分の縫い方をそんな風に誉めてもらえるとは思ってもいなかったので、私の頭はしばらく縫い物中心になっていました。
その後、しばらくの間、先生から言われた言葉が天の声のようになってしまい、縫い物の時間になると、本気度200%ぐらいになっていました。
人間のやる気の動機は、こんなところにもあるのだろうと思います。

私のは単元だけの異名です。「単元異名」です。
ターレスのは2000年以上経っても言わる異名です。
本質的なところで大きな違いがあることは、否めません。

ターレスは2600年も前に生まれた人です。
そのターレスは、常識と思われていたこと、例えば、二等辺三角形の底角は等しいということなどを、証明した人物でもあります。
「裏返すと、重なる」というのがその証明でした。
こんなのは、証明になるのだろうかと思えます。
そう思っても、反論するのは難しいです。
反論するには、ぴたりと重なった角度はそれぞれ大きさが違うことを証明しなければなりません。
これは、きついです。
ターレスの説明に誰でも、「そうだね」となります。
これが証明なのです。
証明をわかりやすく言うと、「だれが聞いてもなるほどそうだといえることを連ねて説明すること」です。
思い込みや感動、ファンのひいき目などは入る余地がありません。
そういう証明をあれこれしたのがターレスで、ターレスは世界で初めて証明をしたといわれています。
すごい人だったのだろうなと思います。

いい本を読み返せました。

奥田先生が方程式のソフトを!

b8389奥田先生がブログで中学1年の数学のソフトを紹介してくれています。
「方程式の導入に使ってみたい数学ソフト」というタイトルです。
うれしいです!
奥田先生のブログは こちら です!

方程式は,ごらんのように左右のバランスが釣り合っていることが条件です。釣り合ったままで計算を続けていきます。

でも,長い間,小学校で4+5=9と,「左から右へ」と流れていく計算をやってきました。
ですので,方程式の学習をすると,「おやっ?」とか,「むむっ!」といった違和感がちょっと出てくると思います。
それを取り払えたらいいですよね。
それには,どうしたらいいでしょうか。

よく考えて,じっくり検討させるのもいいです。
でも,もっといいのは,「方程式の持つバランスのおもしろさ」を「体験」してもらうことです。

小学校6年生の3学期に,このソフトを使って,子供たちに方程式をちょっと味わってもらった先生がいます。
その先生から,その後の出来事として,ソフトを見た子は中学で方程式を習ったとき,問題なく理解が進んだとうかがいました。
楽しく仕組みを体験的に理解したら,普通に教わってもすいすい頭に入りますよね。

「仕組みを楽しく体験!」
やっぱり,これですよ。
仕組みがわかれば,いざというときに原点に戻って考えることができるので,大筋,はずすことがありません。
そういう学習が,算数数学の足腰の強い子を育てることになるのです。
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b8383_200b8385_200中学1年のソフトは,2種類あります。
この2つのCD版は,教科書を扱っている書店さんのみの取り扱いとなっています。

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土曜日は,野口先生が三省堂で御講演されます。
演題:「道徳授業の考え方が基礎からわかる」
楽しみです!!

17日の土曜は、三省堂で野口先生の御講演会!

今度の土曜は、三省堂の神保町本店8Fで、野口芳宏先生の御講演会です。
詳しくは ↓ をご覧ください。
https://www.facebook.com/notes/734337546611305

b8433_200参加条件は、『道徳授業の教科書』の持参です。
お持ちでない方は、当日のご購入で参加できます。
すでに、お持ちの方は、それをご持参いただければ、参加できます。

私は2冊持っていますが、そのうちの1冊には、ジュンク堂でサインをいただきました。
ですので、17日(土)には、もう1冊の方を持っていき、サインをいただこうと思っています。

野口先生のお話といえば、国語が浮かんできます。
同じ教材文を読んでいるのですが、野口先生の解釈を知ると、一つ一つになるほどなぁと感じ、とても勉強になります。
道徳も同様で、こちらはさらにズシンと来るものを感じます。
まだ、野口先生の道徳の話を聞いたことのない先生は、この機会にぜひ聞かれてみてはと思います。

事前の申し込みが必要となりますので、↓ からお申込みください。
https://www.facebook.com/notes/734337546611305

パソコンのハードディスクの動きが悪くなり、危険な状態が続いたので、ハードを入れ替えました。
それに伴う、あれこれの作業に時間がとられていますが、もう一息で元通りになりそうです。
これを機会に、メーラーはサンダーバードに切り替えました。
ブラウザはファイアフォックスにしました。

メーラーに関連して、あれこれやっていたら、昔の懐かしい画像を見ることができました。
「馬上綱引き」
という写真です。
戦前の運動会の写真です。
「馬上綱引き」、どんな種目なのかというと、騎馬戦の騎馬を組んで、それで綱引きをするのです。
変わり種の種目と思いますが、これを実際にやった学校があるのですから驚きです。
後日、写真を掲載して、この写真を発見した時のエピソードなどを書いてみたいと思います。

今日は、これから宇佐美寛先生とお会いしてきます。

奥田先生が中1の「スパイラル方程式1」を!

b8387今年中学校へ移動された奥田先生が,中学1年の数学のソフトを御紹介くださいました。
こちらをご覧ください。

メールもいただきました。
そこには,「学習内容が一目でわかる最高の数学ソフトです。」と記されていました。
「一目でわかる」
これが最高ですよね。
算数も数学も,とにかく,わからないと先に進めません。
わかって,それからどうするが学習です。

奥田先生は「ポイントをさっと言えるよう」に学習を展開していく予定だそうです。
「理解→習熟」の流れです。
この流れは,手堅いいい流れですよね。
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b8385_200b8383_200中学1年のソフトは,2種類あります。
中学校に入学した時点で,すでについて行けない生徒さんも何人かいると思いますが,PCからこれを映し出せば,少しはやる気が高まると思います。
こういう勉強ならもっとやりたい,なんて嬉しいことを言ってくれたら,算数クラウドでザッと総復習ですね。
どの生徒さんも算数・数学の力を持っています。
それを遺憾なく発揮できるようになって欲しいと願います。

この2つのCD版は,教科書を扱っている書店さんのみの取り扱いとなっています。

 

お通夜

6年の線対称のソフト,クラウドへのアップがちょっと遅れることになりました。
遅れても,いずれの日にかは,アップしますので,しばらくお待ちください。
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昨日は,有田先生のお通夜でした。
有田先生とお会いできました。
お顔を拝見したら,「横山君,こういう本があるといいよね。」と語りかけられているようで,体がジュワッと熱くなりました。
書籍4点,日めくり1点。作らせていただけて,本当にありがとうございました。

たくさんの先生方ともお会いできました。
日ごろ会えない先生方とも,しばしの歓談ができました。
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b8389道中読んだのは『はじまりの数学』(野崎昭弘著 ちくまプリマー新書)。
歴史的なことや文化的なことが,たっぷり書いてあり,スラスラ楽しく読めました。
そんな中に,ピリッとくることが書いてあります。

数学の強力な武器を3つ挙げよと言われたら・・・
(1)無限小数:すべての量を数で表せるようになった。
(2)文字代数:一般的な条件・解答・解法の説明が可能となった。
(3)微積分学:惑星の運動を分析し予言できるようになった。

こういうところを読むと,同様なことを算数でも考えてみたくなります。
算数の強力な武器を3つ挙げよと言われたら,今の私はこう考えます。
(1)数直線:数と量を同時に認識できる
(2)分数:わり算・比など,他の事柄と関連できる
(3)式:論証の骨格になっている

それぞれに,解説を書きたくなってきますね。
(1)は何でも数式化する力,メジャー化する力へとつながります。
(2)は関連づける力です。視野が急速に広がり,構造が見えてきます。
(3)は論理的にジックリ書き出す力ですよね。

まあまあ,いい線行っていると思います。

数学や算数の本を読んでいると,突然,フッと思わぬ事が頭に浮かんできます。
それをササッとメモしておくと,これが良い材料の元になります。
この本を読んでいて,ビビッときたのは「5百」という表記に関わる話しです。
本文とは全く無関係に,ちょっとした活字から触発されて出てきました。
そこから,分数のたし算へと伸びたので,いけるかも!と思いました。
そのうち,整理し,奇妙な話しとして書いていきたいと思います。
これは,有田先生風に言えば,「ネタ開発」です。
有田先生のように,良質のネタをたくさん蓄えて,そういう本を書き残して行きたいと思います。
有田先生,たくさんのことをありがとうございました。
これから先も,学ばせていただきます。

6年の線対称のソフト2本,近々,アップします!

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6年生の線対称のソフトを2本,近日中に6年のクラウド版・ダウンロード版に追加します。
ネットストアにご注目ください。

今回は,ネットストアに「お試し単品アプリ」が出る予定です。
クラウド版もダウンロード版も使っていない先生でも,どんなソフトなのか動かすことができます。
お試しアプリは,5月末日まで動くので,その期間中に子供たちにちょこっと見せることもできます。
見せるだけでも,かなりの勉強になりますよ。
6年生の先生,チャンスです!

「お試しアプリ」のダウンロードは一週間ぐらいを予定しています。
期間を過ぎるとダウンロードできません。ちょこっと,ストアをのぞきに行ってみてください。
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ソフトの説明を少ししましょう。
今回アップするのは,「左右の線対称」と「上下の線対称」の2本です。
図形上に薄いボタンがあります。
丸井のと,四角いの。
このボタンをドラッグすると,図形が変わります。
もちろん,寸法の数も同時に変化します。

うれしいのは,辺の途中からの対応の線が出ることです!
これで,辺上のどの点で考えても,対象の軸までの距離は同じなんだと,簡単にわかります。
しかも,動かせるので,視覚的印象がとっても強力です。

もちろん,同じ長さの意味を表す「記号」も表示できます。
数を見て,「対応している長さはいつも等しい!」とわかってきたら,それを「記号」でこんな風に表すんだよと示すことができます。

数で長さを具体的に理解し,それを記号でスパッとわかるようにする。
これって,数で式を書いていたのを,文字の式にしてグワッと把握するのに似ていますよね。

数の式で何度も計算体験をしているうちに,どうも計算の中に法則(交換の法則など)があることがわかってきます。
その法則を数でいちいち説明したら大変なので,xやyなどの「文字」を使って,数の代わり,つまり「代数」にして簡単に表していきます。
こういった算数・数学の大きな流れに似たものを,対称の図形の「数→記号」に見ることができます。
こんな風に対象を眺めるのも,なかなか乙なものです。
ですので,対象の学習をするときには,「数」で勉強して,次第に「記号」をつかってという流れがグッドとなるのです。