Monthly Archives: 7月 2014

You are browsing the site archives by month.

流し素麺野口塾は楽しかった!

流し素麺野口塾。実に楽しかったです。
道中では,国語の授業の質問を同乗者の先生方にしました。
解答は似たり寄ったりで,面白いなと思った次第です。

素麺塾が始まり,俳句会。
私の俳句に特選が2つ入りました。良い感じでした。

たっぷりとある懇親タイム。
何人かの先生と話し,新しい研究会を立ち上げることを話し合いました。
この研究会は,「誰でも簡単に学力を向上できる指導法」(とりあえず今は「JI法」と呼んでおきます)を軸に授業の研究をしていきます。

JI法について,さらっと話しただけで,中嶋先生から算数で典型的な実践がなされていたことが語られました。
話を聞いて,オー!思った次第です。
続けて,俳句会で最優秀賞をとなった駒井先生がとった方法が,JI法だ!と皆さん,納得していました。
JI法は,実に日本的な方法ですが,これをまともに研究した人がほとんどいません。
あらゆる所に使える方法なのですが,正面切って研究した人がほとんどいないのです。
そんな気がつきにくいところの研究を,まずは国語・算数に絞って進めていくことにしました。
もちろん,算数は算数ソフトを活用します。

会ですから,役割が発生します。
会長は,大阪の丸岡先生です。
中心的に研究を進めるのは,大阪と奈良の若い先生方です。
いろいろな若い先生の名前が挙がりました。
きっと,この夏休み中に,集中研究をしてくれそうです。ありがたいことです。
そうして,2学期,すごい成果を次々に上げてくれると思っています。

それを支えるように研究推進してくれるのは,栃木の山中先生,千葉の城ヶ崎先生,奈良の中嶋先生・・
私は,もう授業ができないので,顧問です。後方支援です。

研究会の話は進み,学校での研究とは別に,家庭JI法の研究も進めることになりました。
代表は中嶋先生です。

私が顧問をする研究会は,このJI研究会が初めてです。
顧問として関わるのですが,研究価値の高いところなので,私自身がかなり入れ込んでいます。
研究の進みによっては,本を作ろうと思っています。
価値ある成果がどんどん上がれば,少なくとも5冊ぐらいは出せるだけのパワーはあると読んでいます。

8月2日(土)に「第22学 教師力向上セミナー 授業づくり今、むかし~ICTと作法・和算~」で話をします。
JI研究会についてこのセミナーで少し話をする予定です。
楽しみにしてください。
それまでには,研究組織をもう少し形作る予定です。

スクーの第2回は27日です

スクーの第2回目の「算数の授業」が決まりました。
7月27日(日)11時~11時30分です。
テーマは「まだある分数の秘密」。

内容は・・・・
◆04 分母、分子から古代中国を覗く
◆05 世阿弥も分数を活用していた
◆06 形式分数ってご存じですか
◆07 帯分数の読み方は戦後変わった
◆08 日本最古の分数は神社への勅(みことのり)

どのテーマも,算数らしからぬ話ばかりです。
それでも,私にはどれもこれも,面白い話なので,ちょっとカメラの前で話します。

スクーに予告が出たら,また,お知らせします。
--
今日は,午後からPCのディレクターの修繕。
私にはできないので,師匠に来ていただき,あれこれやっていただきました。
おかげさまで,ディレクターにフォントを埋め込むことができるようになりました。
元々,ディレクターにはフォントを埋め込めるのですが,なぜか,私のマシンはそれができませんでした。
埋め込めなくても,これまでは問題なかったのですが,次第にソフト開発の方向が広がっているので,そろそろフォントの埋め込みができた方が・・・となり,わざわざ師匠がやってきてくれました。
ありがたいことです。
これで,向こう1年かけてやっておきたいソフト開発のベースが明確になりました。
大いに張り切っています。

明後日は,野口塾の流し素麺です。
とても楽しみです。

4年生の概数のソフト

b83474年生で概数を学びます。
これは,そこを教えるソフトで,子ども達に大人気です!!
なにしろ,一目見たら,忘れられない「四捨五入へび君」が登場します。

ソフトになる前の,紙教材「四捨五入ヘビ君」を,東京のセミナーで紹介しましたが,みなさん,大笑いしつつ,とても感心していました。
それもそのはず,「四捨五入のやり方」の原理がわかるように作ってあるからです。

算数には2種類の理解があります。
1,「仕組み」の理解
2,「やり方」の理解

大学の先生は,1の「仕組みの理解」について,強いです。
算数の論理から導き出されるので,全体構造がわかっている方が,質の高い仕組みを見いだすことができるからです。

2の「やり方の理解」は,現場の先生が強いです。
ここの創意工夫が,算数の腕の善し悪しを左右します。

算数ソフトは,その両方をわかりやすくしています。
だから,気になるあの子もグイグイ伸びるのです。

新宿でのセミナーで,四捨五入の創意工夫を考えてもらいました。
すると,若い小野先生が,「スラッシュを刀にするといい」とひらめき,発表してくれました。
すかさず,会場から,「なるほど!」のため息が出ました。
こういう,納得のため息が出る考えは,やっぱりセンスのいい考えになりますね。

四捨五入は,ソフトの画像のように,スラッシュの中に数を入れるといいのです。
スラッシュも上下半分に分かれるようにしておき,0~4と5~9に分けます。
下半分は「四捨」。上半分が「五入」です。
後は,先生の声で擬音効果を出します。
--
今週末は,野口塾の流し素麺です。
気になる天気は,晴れ時々曇りとの予想が出ています。
雨が降りそうにないので,ホッとしています。
道中の車中も楽しくなりそうです。

『小学修身訓』が読んだ本に出てきました

b8348何を思ったか,この本を急に読みたくなり,読みました。
学習指導要領は国民形成の設計書』です。

明治以降の指導要領の変遷を,通史として学ぶことができます。
これ一冊読めば,かなりわかるので,たぶん大学のテキストではないかと思います。
指導要領変遷のあれこれが書いてあるので,知らないところを確認するときに,この本は便利です。

戦前と戦後。面白かったのは,やっぱり戦前ですね。
特に,教育勅語が出てくるまでは,道徳をどうするかでかなりヒートアップしていたことが書いてあり,なかなか面白かったです。
西洋文明を重視すると道徳軽視となり,世の中の混乱を見ると本来の日本道徳の重視が叫ばれます。そうして,最終的に日本道徳をしっかり教えようとなっていきます。

その近代日本の道徳のはじめの一歩的位置に存在しているのが,西村茂樹氏の『小学修身訓』です。
『小学修身訓』についても,この本には出ていました。
そこを読んだとき,オッ!と思いました。
なぜなら,自分も持っているからです。
作法の研究をしているとき,この本は外せないと思い,神保町の古本屋で買い求めた一品として,今,部屋の本棚に積んであります。

この『小学修身訓』は,教科書です。
それもちょっと変わった教科書です。
児童が声に出して読み上げ,暗唱してけるように作られた教科書なのです。
このスタイル,野口塾に参加している先生は,オッ!と思いますよね。
野口先生の『言葉と作法』が,読み上げることで指導していくスタイルになっています。
青森の駒井先生の「素読指導」も,読み上げる指導です。
さくら社の『日めくり論語』も,日直が読み上げ,クラスがいい感じになっていくと知らされています。

そうして,この読み上げ暗記するスタイルは,文部省が初めて作った道徳教科書『小学修身書』にも引き継がれました。
近代道徳の始まりは,読み上げだったのです。

近代道徳草創期の教科書と,現代の道徳教育の一翼を担っている野口塾の指導法が重なっています。
読み上げる指導は,「不易流行」の不易なのです。

7月26日の野口塾in南平での私の作法の話で,ここのところをちょっとお話しするかもしれません。
興味のある先生,ぜひ足を運ばれてください。
--

秋田健一校長先生と電話しました!

昨夜,島根の広山先生から電話がありました。一杯飲んでいる感じでした。
サークル後の懇親会だそうで,その席に,勤務校の校長先生も参加されているそうです。
その校長先生は,なんと秋田健一先生です。驚きました。

むかし,バリバリやっていた青年教師も,今は退職前後の年齢になっています。
懇親会の席で,その後,バリバリの面々はどうなったのか・・・と話題になったそうです。
そこから,学校で研究会を開き,そこに往年の青年教師が集って・・・という方向で話が盛り上がり,私に電話となりました。
深澤先生にもお声をかけているそうです。
実現したら,賑やかな研究会になりますね。

秋田校長先生とも電話で歓談しました。
今,島根県は若い先生が大量に採用され始めているそうです。
それが,向こう10年ぐらいは続くそうです。
若い先生にも,しっかりとした教育を進めてほしいとの秋田校長先生の熱い思いを拝聴しました。

島根の近場として,広島に8月2日(土)行きます。
「第22学 教師力向上セミナー 授業づくり今、むかし~ICTと作法・和算~」です。
秋田校長先生に,こちらへもどうぞ,とお誘いをしたら,当日は愛知で・・・とのことでした。
あの頃の青年教師は,今もバリバリに活躍中です。こういうのいいですね。
--
b8349算数クラウドにアップされている中から,ソフトを1本,ご紹介します。
5年生の図形の性質のソフト,
「03D,三角形の角/内角の和/角度を見る」です。

このソフトのありがたいところは,頂点をドラッグすると,三角形の形が変わることです。
ですので,いろいろな形の三角形を,簡単に作り,子ども達に見せることができます。
さらに,嬉しいのは,形が変わると同時に,角度の数字も変わります。
そうして,「式」を見てみると・・・。
3つの角の合計が常に「180」になっていることに気がつきます。

これまでに無い,楽しい教材なので,授業も盛り上がることと思います。

もちろん,あの有名な「カマキリライダー180度」のソフトも,クラウドに入っています。
ぜひ,子ども達に見せてほしいですね。

『私の作文教育』がすごい!!

b8360_200宇佐美寛先生の『私の作文教育』がアマゾンで735位になっていました。
読んで初めてわかる,このド迫力。
教育哲学の本は,元来,こういう文章であるべきなのだと痛感します。
教育学全体の中でも15位に位置していました。
さすがは,宇佐美先生の本です!
--
次回のスクー。
7月27日(日)でほぼ決まりそうです。
話は,前回の続き,分数の話です。
◆分母、分子から古代中国を覗く
◆世阿弥も分数を活用していた
これに,あと2本,お話を加えて,次回のお話にする予定です。
詳しいことは,近いうちに,スクーに発表になります。

スクーの準備で,算数関係の本を探していたら,その棚の隅の方に,『日本料理技術選集 箸の本』がありました。
この本,家のどこかにあるとはわかっているのですが,どこに置いたのか,全くわからなくなり,読みたいときに読めなかった,ウォンテッド本でした。
それが見つかったので,しばし,他のことを取りやめて,この本を読むことにしました。

面白いですね。
元々手づかみだった日本人ですが,中国から箸の文化が輸入され,宮中から次第に全国民へと広がりました。
これは,一大生活改革ですよね。
その上,箸は日本仕様に変化し,箸を使う食事の作法も定式化していきました。
こういうところが,日本人の優れたところと思っています。

ここをもう少しあれこれすると,日本人の大きな組織論へとつながります。
何しろ,日本は2000年も続いている国なのです。
地理的な条件とか,民族的な条件とか,いろいろあっても,これは内部に「しなやか」で「強靱」な組織が形成されていたと考える方が自然です。
バラバラな日本人だったら,2000年も持たなかったでしょう。

このあたりについては,土曜日の流し素麺野口塾で,山中先生や中嶋先生,城ヶ崎先生達と語らいたいと思っています。
この日本の組織論がわかってくると,しなやかで強靱な学級経営の大枠がかなり明確になります。