Monthly Archives: 3月 2015

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「二宮尊徳の指導観」

今週の土曜日,木更津技法研の修養ツアーです。
小田原駅に集合して,二宮尊徳記念館へ。
到着したら,館の方のお話を伺い,ビデオの視聴,館内見学をします。
それから,技法研のメンバーによる実践発表。
その後,私が「二宮尊徳に関わること(論語・大学など)」のお話をします。
野口先生のお話は,お昼をいただいた後です。
「二宮尊徳・報徳」のお話です。

私のテーマは,「二宮尊徳に関わること」となっています。
どうみても,漠然としていますよね。
推測ですが,「横山先生には,二宮尊徳に関わることを話していただけたら・・・」という段階での言葉がそのままテーマになったのではないかと思えています。
当然,絞り込みができていません。

絞り込みは,中身を知っているから出来ることです。
中身を知らない人に,絞り込んで・・と言うのは酷というものです。
ですので,今回のテーマは,私が絞り込むべき所です。
「二宮尊徳の指導観」でお話をする予定でいます。

「指導観」と書いてあるのを読むと,農業指導の話のように思えてきます。
明治時代の農業の本に,肥やしは土と混ぜて,手ですくって軽く握り,形が崩れない位が良いとありました。当時の肥やしは人糞です。
こういう技術指導の話をセミナーでするわけではありません。

二宮尊徳の本には,農業のハウツーが書かれていません。
人と会って,どうした,ということがみっちり記されています。
ですので,教育という目で読んでいくと,随所に「なるほど!」「さすが!」と思えることが出てきます。
『子どもの作法』それが,不思議と野口芳宏先生に通じてきます。
その道を極めた方は,似てくるのだなと思った次第です。

「自分の品行が少し悪くなると,のせたものはみな崩れ落ちる」
「温泉は人の力によらず,年中あたたかいです。風呂は人の力でわかすことによってあたたかくなります。」
二宮尊徳の言葉です。
人道と天道という尊徳の哲学から出てきている言葉です。
どちらも,同じような意味ですが,時と場合によって表現を変えています。
観がしっかりしているからこそ,なせる表出と感じ入っています。
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立腰の新田先生の教室

新田先生立腰の新田先生の教室です。
学級訓の右には,「立腰」とあります。ちょっと感動して,写真をブログで使わせていただきました。

嬉しいのは,「立腰」の隣に,良い姿勢の絵が掲げられていることです。
よく見ると,腰のあたりに,「ここ!」という赤マークがついています。
腰を引いて,おへそを前に出して,臍の少し下にちょっと力を入れます。

立腰の指導がなされているクラスは,普段からの姿勢が次第に変わってきます。
良い感じに変容していくのです。
ですが,いきなり,ずっと良い姿勢となるのは,なかなか難しいです。
最初の内は,少々無理をしないと立腰はできません。
その少々の無理を,先生が意識的に続けていくことで,だんだん出来るようになり,進む子はいつでも立腰をしていたくなってきます。
その少々の無理を自覚化するのが,掲示物です。いいですよね!
そうして,子ども達の姿が凜としてくると,その雰囲気の良さが隣のクラスなどに伝わって行きます。

新田先生の学年は,最初,新田先生だけが立腰教育をされていたのですが,今や,学年の先生が皆さん立腰教育をするに至っています。

立腰が出来るようになると,次は,「軸腰」です。
腰を軸にして,上半身を前に傾けたり,元に戻したりすることに慣れさせます。
すると,机と体の間をどうしてげんこつ1つ分空けるのかの意味が伝わるようになります。

姿勢が悪く,普段から背中を曲げて座っている子に,何度,「げんこつ1つ分空けましょう」と言っても,ほとんどが無駄です。その時だけのげんこつ空間になるだけだからです。

二宮尊徳は,神儒仏(神道,儒学,仏教)について,次のように話しています。
神道は開国の道。
儒学は治国の道。
仏教は治心の道。
『二宮尊徳』中央公論新社)

姿勢は神道でも,儒学でも,仏教でも大切にされています。
それでも,あえて,上の3つのどれに近いかと言えば,行儀作法ですので,やはり,儒学の仲間としての色の濃さを感じます。
姿勢など,行儀作法をきちんと指導する教室が崩れようが無くなるのは,尊徳の言う,「治国の道」にも通じています。
集団を治める道に,行儀作法は無くてはならない学習要素なのです。
『子どもの作法』少々,面倒と思っても,起立・礼などきちんと行うことが,「治級の道」です。

新田先生はじめ,たくさんの先生方が立腰教育を推進してくれています。
立腰教育のネットワークが広がっているように感じています。
いつか,立腰教育セミナー(小学校作法セミナー)を新田先生達と開けたらいいなあと思います。
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野口芳宏先生の『子どもの作法』が出ます!!

『子どもの作法』野口芳宏先生の作法の本が出ます!!
『ちゃんとができる子になる 子どもの作法』です!!
発売は3月20日。

とても楽しみな本です。
どの子にも,しっかりと学んで欲しいことが満載で,しかも,どうしてなのかも記されているので,得心します。

行儀作法は,知っているのが当たり前のことなのですが,戦後の教育では指導要領が取り上げなかったためか,次第に伝わらなくなってきています。
そこをしっかりと学んでいけるのが,この本です。

著者の野口先生が子どもの頃に通ったのは国民学校でした。
戦前の小学校です。
遠い昔の時代となりますが,その頃の1年生や2年生では通知表の教科項目に行儀作法がありました。
ですので,家でも学校でも,人として当たり前にすべき作法を,野口先生はみっちりと学んできた先生なのです。

行儀作法で大切なのは,その所作だけではありません。
どうしてそうするのかという,「価値ある意味づけ」も大切なのです。
これがないと,猿回しの猿と同じで,言われているからやっているという情けない状態になります。
野口先生の作法の意味づけ。これをしっかりと学べるので,この本はとても良い本です。
大人の私でも,「ああ,なるほど!」と納得します。
そうして,野口先生の作法の本が,教育書として登場するのです。
これが,私にはとても嬉しいです。
今,若い先生が増えています。ぜひ,この本を読んでほしいです。
そうして,管理職の先生と同じぐらいに,いや,それ以上に,作法について精通していただけたら,日本の教育はいっそうしっかりとした力強さを持つようになりますね。

話は変わりますが,本のタイトルにある「ちゃんと」。
これを漢字で書いていた本を読んだことがありました。
その本では,「秩然と」と記されていました。
この漢字,良い感じですね!
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来週の土曜日は,修養セミナーです!

来週の土曜日は,木更津技法研の第2回修養セミナーです。
その関連で,ウィキで二宮尊徳を見てみました。
そうしたら,「二宮金次郎」ではなく,「二宮金治郎」と記されていました。
詳しいことは書かれていませんが,↓と書かれています。
通称は金治郎(きんじろう)であるが、一般には「金次郎」と表記されてしまうことが多い。

『二宮尊徳』もしかしたら,届け出した名前は「治」だったのかも知れません。
でも,私の読んできた本は「次」なので,セミナーでは金次郎で進めたいと思っています。

また,尊徳の読み方も「たかのり」が正しく,「そんとく」は有職(ゆうそく)読みと記されています。
私は本を通して,二宮尊徳は大変な人物だと思うに至っているので,セミナーでは尊敬の念を込め有職読みで進めたいと思っています。

修養セミナーは,会場が二宮尊徳記念館です。神奈川県の小田原にあります。
東京から小田原まで,東海道線に乗れるので,それが楽しみとなっています。
新幹線で行くことも出来るのですが,東京←→小田原だったら,やっぱり東海道線に乗りたいです。
もう,走っていないのですが,湘南電車に乗っている気分で読書をしていたいからです。

当日の私の話は,二宮尊徳の指導観,指導法。それと,人間観あたりになります。
このあたりは,野口芳宏先生と実によく似ています。
農業の二宮尊徳。教育の野口芳宏。そう実感しています。

また,たとえ話も大変上手だったので,その当たりも少し話したいと思っています。
教師の資質向上に,少しは役立つのではないかと思っています。
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中学1年の正の数・負の数のソフトが出てきました

正の数・負の数ハードディスクの中を見ていたら,中学1年の正の数・負の数のソフトが出てきました。

操作をしてみたら,これがなかなか良い感じです。
中学1年に進学した子も,これを見たら,あっという間に負の数の把握が出来ると思います。

そんなことを思っていたら,このまま私のハードディスクの中で眠らせておくのは,ちょっともったいなと思えてきました。
いつか,中学校の先生が使えるようにしたいと思います。
そうしたら,先取りで教えている小学校の先生も使えるようになります。
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負の数は天気の気温でよく使われるので,気温で負の数を扱うことが昔から行われています。生活からの導入なので,抵抗が少ないです。
ですが,気温には大きな難点があります。

気温は温度計という計測器があるので,絵柄で示すとどうしても温度計の表現になります。
温度計は,みなさんもご存じのように,液溜を規準に水銀が伸びたり縮んだりしています。
ですので,-5度と,1度を比べると,水銀の長さは1度の方が長いのです。

ところが,数直線で表すと,0が規準になるので,-5度は長さが5となり,1度は1になります。正でも負でも,数字が大きい方が長いのです。

こんなところ,たいしたことがないと思えもしますが,温度計で理解してしまうと,たし算・ひき算をするとき妙な感じになります。
液溜が-10度の所にあったとすると,-5度は長さ5。+1度は長さ11となります。
ですので,-5度+1度は,長さ5+長さ11=長さ16となり,6度が正解となるのです。
こういう不自然さが伴うので,意味の違うもので教えるのは,ほんの一瞬程度となっています。学ぶ生徒にとって厳しくなるからです。

温度計でちょっとマイナスを把握したら,このソフトで0を規準とする表現をしっかり学んで欲しいなと思います。
そのためにも,このソフトを完成させたいと思います。
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同期の時代がもうすぐ終わります

いよいよ3月になりました。
私の大学時代の同期は,この3月で全員が退職となります。
私は一浪したので,昨年が定年の年齢でしたが,同期の大方は現役合格の優秀な人達です。
その友達も,この3月が最後のお勤めとなります。最近は再任用の制度があるので,4月からも学校に勤める人もいると思いますが,一応は一区切りです。
そんなことをフッと思うと,私の同期の時代は今月で終わるのだと神妙な気持ちになってきます。

私の場合は,途中で舵をきったので,終焉の時はもう少し先になっています。
ありがたいのは,今月には尊敬する野口芳宏先生の新刊が出ることです。
子ども向けの作法の本です。
野口先生は私の作法の師匠です。
作法の師匠の作法の本です。とても楽しみな1冊です。
本が出来ましたら,すぐにお知らせをします!!

算数ソフト校内フリーライセンスまた,算数ソフトの校内フリーライセンス版がいよいよ出荷となります。
そのパッケージができました!!
校内フリーライセンス版ですので,学校が所有するPC全部にインストールして使うことができます。まさに,特大サービス版と思っています。
算数でつらい思いをしている子が,「算数って面白いじゃん!」と感じてくれると思います。それが何より嬉しいです。

本作り,ソフト開発・・・まだまだ頑張っていきます。
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来週の14日は,木更津技法研の修養セミナーです。二宮尊徳の話をします。
3月28日(土)は,「算数スタートダッシュ!セミナー~算数ソフトを授業開きに~」です。
どちらも,楽しみです。
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