Monthly Archives: 12月 2015

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『あの人はなぜ,東大卒に勝てるのか』

b7884次回,SG会の課題図書『あの人はなぜ,東大卒に勝てるのか』です。
私と年齢が近い先生,つまり,50代の先生は,この本を読んでも面白みを感じないと思います。
教師とのしての腕の磨き方を,自分なりに考えて考えて考え抜いて築き上げてきたからです。
でも,今の20代,30代でよく本を読んで学んでいる先生は,かなりハッとするところを感じるように思えます。

直感に頼っていたら,勝てない。
論理的に考えろ。
発想を広げるには,フレームワーク。
そして,それを超える直感。
・・・・・
ビジネスの世界で勝ち抜いている人は,違うなと感じ入る一冊です。

この本を読んで気になったのは,この著者も学んだ「マッキンゼー」というコンサル会社です。
夏に読んだ『課題解決の新技術』の著者・炭谷俊樹氏もマッキンゼー出身です。
どうも,発想が面白いのです。数理的なのです。
そんな気がしてきているので,少しマッキンゼー関連本を読んでみようと思います。
ビジネス本は久しく読んでいなかったので,頭がリフレッシュされると思います。
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『バカの壁』初等数学的比喩

b7885来週の土曜日,明石要一先生のSG会が開催されます。
この日の課題図書は『あの人はなぜ,東大卒に勝てるのか』です。

明石先生から,「横山君,レポート,どう?」と仰せつかり,早速読みました。
すると,後半に,やたらと「バカの壁」というフレーズが出てきます。
もちろん,有名な養老孟司氏の『バカの壁』からの「バカの壁」です。
何度も繰り返し出てくるので,これはちょっと読んでみるかと思い,取り寄せました。

一昔前,『バカの壁』がとてもよく売れていたことは知っていましたが,その頃の私は読んでいませんでした。
でも,流行っていた頃に読まなくて良かったです。
アフリカに行って,その後読んだので,私には,今がちょうどラッキーなタイミングと感じています。

読み出すと,すぐに,「y=ax」が比喩的に上手に使われている場面になります。
「入力をx,出力をyとします。すると,y=axという一次方程式のモデルが考えられます。何らかの入力情報xに,脳の中でaという係数をかけて出てきた結果,反応がyというモデルです。」
具体的にもあれこれ記されています。
似たようなことが,『あの人はなぜ,東大卒に勝てるのか』にも,ほんの少し出てきています。
北野武氏が映画作りの一こまを,因数分解のようだと比喩している場面です。

初等数学を学んだ人は,初等数学の論理を使って,比喩表現を共有することができます。
たとえば,「右肩上がり」という表現は,座標のグラフを用いた比喩です。
x軸が時間軸。y軸が成果軸。
そのx軸と,実態を示すラインとの角度で,成果の上がり方の速さ・大きさを表しています。
それを,手や腕を使って身体表現することも,たいていの人は自然に行っています。
自然にこういった初等数学的比喩を使えるのも,座標の読み方を中学の時にみっちりと仕込んでもらったおかげなのです。

アフリカに視察に行ったときのことです。
「新聞に表やグラフがあまり使われていない」「文章でみんな説明している」と教わりました。
初等数学の知識が一通りある大人で構成されている日本。
新聞には,普通に表やグラフが登場します。国民に共通理解できているからです。
初等数学の知識が無い人が多数いる後進国。
表やグラフがでてきません。載せても表やグラフが読めない人にとっては???となるからなのでしょう。

算数・数学は,例外が無く,偏見も無い,何人も認めざるを得ない論理で構成されています。
それ故,初等数学を学ぶことで,水準の高い,共通の理解ができるようになるのです。
現状のアフリカは,共通の理解が日本と比べて低い位置にあります。
そこを上昇させるには,初等数学を全員の子が学び,その論理を身につけることです。
『バカの壁』を読み,ますます,自分の道をしっかり進もうと,思いを新たにしました。

『バカの壁』は,「初等数学をしっかり教えよう!」と願っている先生には,お薦めの一冊です。
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『恥をかかない!小学生の行儀作法』

b7886PHPから出した『恥をかかない!小学生の行儀作法』が増刷になったと連絡がありました。
この本は書店には並んでいません。
生協ルートでのみの購入となります。
ありがたいことに,息長く売れているようで,今回で6刷りです。

行儀作法をきちんと教える先生がかなり増えてきているようです。
これはありがたいことです。
何しろ,学級が崩れにくくなります。
崩れるというのは,形が保てていない状態を言います。
行儀作法は,形を習得していく学習です。
そこがしっかりしていたら,崩れる方が難しくなります。

行儀作法といえば,「真行草」ですね。
この微妙なところを把握できると,行儀作法を見る目が伸びてきます。

今月の27日(日)。
愛媛県の宇和島で「心の教育フェスティバル2015in宇和島」が開催されます。
野口先生,山中先生と私が,授業と講話をします。
私の授業は「姿勢の良い人になろう」です。
行儀作法の骨格部分の授業です。

もちろん,1時間で姿勢の良い人になれるという夢物語の授業ではありません。
自覚しても自覚しても,良い姿勢を続けるのは難しいです。
筋肉が形成されていないからです。
だから,粘り強く良い姿勢を意識させ続けることが肝要となります。
そのために,「良い姿勢とは何をどうすることか」,また「それはなぜか」という知識があると,指導がしやすくなります。

私の講話は「道徳と礼儀作法」です。
「礼儀作法を学ぶと,不道徳の心が芽生える」ということも話す予定です。
ここが行儀作法の一風変わったロジックです。
良い姿勢の指導を続けている先生には,わかりきっている内容です。
このロジックがわかっているので,「時々の指導」が適切になります。
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ケニヤ・カレンダー

b7888さくら社にカレンダーが届きました。
その中は,ケニヤ視察の時の写真で構成されています。
5月には,ケニヤの国旗の下に立つ私が映っていました。

5月の写真の場所は,ケニヤのCEMASEA。
巨大な教育センターです。
毎年,アフリカの国々の教育関係の方が集まる大会などが開催されています。

ところで,このCEMASEAですが,これは「Centre for Mathematics,Science and Technology Education in Africa」の略称です。
ケニヤにありますが,アフリカ全体の理数科教育の一大センターなのです。

9月の視察では,このセンターのカワ副所長とミーティングし,主要メンバーの先生方にIMを紹介してきました。
会議室に集まった先生方が急速に前向きになり,思わず質問を口にする先生もいました。

来年もケニヤに行く予定です。
CEMASEAへも行き,IMがアフリカの地に浸透するよう努めてきます。
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蔵満先生が「チーム算数」に

b7890「チーム算数」に鹿児島の蔵満先生が参加。
他に,いつもの城ケ崎先生,佐々木先生と私。
面白いひとときになりました。

蔵満先生は,小学校の先生になる前から,「50歳で退職」と人生設計をしていました。
それをほぼきちんと実行して,今はエッセイやクイズ,教育の執筆活動へ転身しています。
人生設計通りの歩み,たいしたものと思いました。

今年は,退職の1年目。
行きたいと思っていたところへ足を運んでいます。
その行きたいところが,観光地ではなく,「気になる先生の教室」です。b7889
これは,実にすばらしい行動です。
たいていの場合,退職前までそう思っていても,実際に退職をしたら,教室見学をする意味を見いだせなくなります。
思いはあっても,実行はされず,次第に教育から遠ざかります。

教室見学の流れで,昨日は城ヶ崎先生の教室を1日見学したそうです。
授業を見に行く蔵満先生もさすがですが,それを歓迎する城ヶ崎先生もナイスです。

佐々木先生からは,アプリの情報提供がありました。
毎回,新しい面白い教育ソフトを教えてくれます。まさに,「アプリ通」です。
この能力,これから先,大いに求められるところです。
アプリ探しで行き詰まったら,佐々木先生に問い合わせてみるのもいいですね。

私は,来春発売の「単元別中学数学ソフト」の一部を紹介しました。
正の数負の数と方程式をすこし見てもらいました。

6年の3学期に総復習の問題がてんこ盛りで出てきます。
その時間を少し減らして,中学1年の内容をソフトでザザッと見せておいたらどうなるでしょう。
ほぼ間違いなく,中1の数学がとてもわかりやすくなります。
「事前にソフトを見ておく」
これが算数・数学をわかりやすくする秘訣です。

鹿児島に行くときには,蔵満先生に声をかけて,またゆっくり話したいと思います。
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ルワンダの宅地造成

b7891_2【アフリカ・さくらIMニュース】
さくら社のIM(英語版算数ソフト)をアフリカに!
その活動を続けてくださっているパワフルな方々から,いろいろな情報が届いてきます。

その中で,ちょっと珍しいニュースが届きました。
アフリカのルワンダの賃貸住宅の情報です。
大きなベッドがあり,ゴロンとなりながらテレビを見ることができます。
窓も大きく,まぶしい光が差し込みます。
家賃は,およそ900ドル。
約10万円です。
結構,良いお値段ですね。

写真は,ルワンダの首都「キガリ」です。宅地を造成しているところです。
道路の縁石は,なぜか,白黒のツートンカラーになっています。
中国もそうだったように思います。
もしかしたら,中国資本が作っているのかもしれません。

立地は良いですね。見晴らしの良い高台です。
ルワンダにIMが広まる頃には,関係者の誰かがここに住んでいるかもしれません。
そうしたら,そこの一間を借りて,私の活動拠点にしたいと思います。
思いを巡らしても,グイッと気になるのは,お値段。
お幾らぐらいなのでしょうね。
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日本語版の算数ソフトのビデオ。
今日も見てみたのですが,なかなか面白いです。

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