ときどき,中国語のサイトに入って,漢字ばかりの文章を眺めることがあります。
七八五十六
あるサイトに,上のように漢数字が並んでいました。
785と16。このように分かれるのかなと思い,その線で意味を考えたのですが,どうにも分かりませんでした。
「1事例では意味がつかみにくい」「1事例ではきまりが見つけにくい」
まさに,その世界に入った感じでした。
ありがたかったのは,上の漢数字のすぐ下に似たような漢数字が並んでいたことです。
七八五十六
六八四十八
五八四十
3事例あると,やっぱり「ああそうか」は,やってきますね。他の漢数字も見て,さらに,「確かに!」と感じました。
これは,かけ算九九です。
中国のかけ算九九は,大きい数から順に小さい数になっていました。物の本にもそのように書いてあります。
かける数が一定で,かけられる数が順次小さくなっています。これは記憶になかったので,ちょっとした発見した気分になっています。
全体が,今の「日本の九九とは逆」という感じです。
どこで,どうして逆になったのか。気になるところです。気長に気にとめていると,もしかしたら,それらしい理由とどこかで出会うかもしれません。楽しみです。
中国語の九九が,どことなく面白かったで,他の九九の所も見てみました。
二三如六
良いですね。これ。
「にさんがろく」の「が」は,中国語の表現をそのまま日本が拝借していたんだと分かります。
日本語で語呂を良くするために,わざわざ「が」を入れたのだろうと思っていたので,これもちょっとした発見でした。
何とはなくですが,元々中国語に入っていた「如」を「が」と読んだら,それが言いやすくて覚えやすくて,良い感じだったのだろうなと思います。
※ 私が見たのは,「孫子算経(そんしさんきょう」を昔の中国語でアップしてくれている,ありがたい中国のサイトです。
この学習の定番の題材といえば,「壁のペンキ塗り」です。
日本の家庭では,あまりペンキを塗らないので,感覚的にはちょっとつかみにくい題材ですが,図をよく見るとなるほどと感じるものがでてきます。でも,残念ながら,図は動きません。なので,せっかくの感覚がつかみにくい状態になっているのが,現状です。
この状態で指導をするのですから,先生方はやっぱりすごいです。
これは,見方を変えると,「理解しづらい図を,先生の力にゆだねて,子ども達に理解してもらおう」と,とらえることができます。でも,わざと理解しづらい図を提示しているのではありません。現状の最善の図を提示しています。でも,図が動かないので,これまで,ずうっと,先生方に大きな「指導負担」がのしかかっていたのです。
今回,作ろうと思っている「分数×整数」のソフトは,ちょっとつかみにくいペンキ塗りのイメージを,かなり高いレベルで分かるように作り込もうと思っています。
「理解させる」という先生が頑張る授業から,「理解する」という子どもが進んで頭を回転させる授業へとチェンジ出来るようにと考えて,ソフトを作ろうと思っています。
算数的にも大事にしたい考えが,この単元にはあります。「適用範囲の拡張」を意識することです。
「分数×整数」は,「×整数」が適用される範囲を,これまでの「整数」から,「分数にまで拡張するぞ!」という単元なのです。ですので,元の数が「整数から分数へ」と変わっていっても,「×整数」は変化していないことを,動きとしてつかめるように作り込みたいと思っています。
ソフト開発は,これからですので,どうぞ気長にお待ちください。
総務省ICT絆プロジェクトで,埼玉県の毛呂山町役場の会議室へ。隣の席が,川角小学校の寄崎校長先生でしたので,会議終了後,寄崎校長先生,鈴木先生と短い時間でしたが歓談できました。これからはじまる最先端の取り組みに胸ふくらむものがありました。
帰路は,いつものようにキーウエアの森下部長さん,栗原さんと一緒に池袋へ。道中,あれこれ話し,このプロジェクトから近未来の一つの方向が見えると良いなあと思いました。
翌日は,大手進学塾の高橋さんと,人生の後半戦をいかに良好に生きるかという話で楽しいひとときを過ごしました。心のあり方を見つめるような話だったので,歓談しつつも,とても良い修養を得ることが出来ました。
NSDの網野さんと打ち合わせ。10年ぶりに再び一緒に仕事をすることになりました。
道中,『数学の視点』(上野健爾)を読みました。すっかり忘れている行列などの計算式にはついて行けません。それでも得るところが多いので,こういった数学の入門書は読むようにしています。
面白さは「触発」という感じでやってきます。それが,たまたま乗換駅の前にやってきたので,一駅乗り過ごしてしまいました。それも楽しいものです。
このシリーズは面白そうなので,別の本も2冊注文しました。到着が楽しみです。
数学の入門書をどっさり置いてあるのは,神保町の明倫館という古書店です。時々,寄っては,何か買っています。
茶話会は来週の土曜日に開催されます。午後2時,いつもジョナサンです。算数ソフトを使った,ちょっとした成果の話を聞きます。これを繰り返していると,何か生まれるものが必ず出てきます。そのときを迎えるのも大きな楽しみの一つです。
親友のA先生から嬉しいメールをいただきました。
そのメールには,算数苦手のBさんが,全力で算数(点対称)に取り組んだ様子が記されていました。
使った算数ソフトは,「もっと!算数」にアップされている,「点対称な形をかこう」です。このソフトの中には,7問,作図問題が入っています。
Bさんは1問目でこそ苦戦しましたが,2問目に入るときには,「6問全力で正解だ」とニッコリA先生に伝えたそうです。この姿,嬉しいですよね。
そうして,「180°回転して重なる形」にもチャレンジし,再度,「点対称な形をかこう」にチャレンジしたそうです。
算数が苦手なBさんが全力を出したのです!
もう,これだけで素晴らしいことです。しかも,どんどん出来て,作図をさくさくこなしたのです。点対称を確かに理解したのだと思います。
高学年になると,「算数が苦手」という子がいます。
高学年の「苦手からの脱出」はなかなか大変です。でも,A先生のように,苦手意識のある子が「全力を出す算数」を繰り返していくと,きっと「算数は好き」となってくれます。
A先生,嬉しいメールを,ありがとうございました。
全国のあちこちで,「算数苦手」から「算数好き!」へのチェンジがどんどん進んでほしいです。私も,そのお役に立つソフトを開発していきます。
点対称では,対称の点を結んだ直線のちょうど真ん中に,対称の中心が位置します。
ですから,左の画像で言うと,「A0=BO」ということになります。
点対称の図形には,この関係が保たれていることを子ども達に見せたいと思い,ソフトを作り進めています。
[?]ボタンをクリックしたら,次のように動くようにと考えています。
1,鉛筆A,Bが点対称の図形の辺の上を移動する。
2,AとBを結ぶ直線も,鉛筆に合わせて動く。
こういうソフトが出来れば,ABは常に対応する点に位置し,ある時は近づき,ある時は離れるが,それでも常に「AO=BO」の関係が保たれていることが分かります。何とか,作り上げたいです。
ABが辺を動く様子をみると,辺の上のどこの点にも対称の点があることも分かります。
作図をすると,どうしても頂点ばかりに目がいきますが,それ以外の所にも,対称の点があります。
そういう理解を深めてほしいと思います。
それともう一つ。「線が動く」ことを頭にしっかり入れてほしいと願っています。
==算数の線は動く==
「そんなこと,常識だよ!」と感じる子に育ってほしいのです。
中学・高校へ進むと,数学の線はやたらと動きます。教科書や参考書では図として固定されていますが,概念ではとてもよく動いています。
しかし,図では動かないので,わからない子はセンスがないということで,あきらめの道を進みます。悲しいことです。
小学校の内から,線が動くことを何度も見ていれば,「放物線と接線」のような学習場面でも,これはこうやって動くんだ,と頭の中で動きを把握できるようになります。動きを見ることは,頭で図を動かす力を高めます。
こうなると,算数・数学は楽しい世界になります
「線の動きを見せてあげたい!」
そんなことを思いつつ,点対称の3つめのソフトを作り進めています。近日中に,「もっと!算数」サイトにアップできるように,頑張ります。
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『子どもが夢中で手を挙げる算数の授業』(DVDブック,さくら社)を使う先生がどんどん増えていて,本当に嬉しいです。「無くてはならないアイテム」と言ってくださる先生もいます。嬉しい限りです。
ソフトを使う大きな成果として100点が増えています。これも嬉しいことです。
その上,さらに,頭の中に豊かな算数がたくさん入るので,これが後々とてもなく大きな力になるのだと思っています。
6年生になると,「分数×分数」を学びます。
『子どもが夢中で手を挙げる算数の授業』(6年4巻,さくら社)に右のソフトが入っています。
途中の約分が無い問題
途中の約分が1組の問題
途中の約分が2組の問題
どれもこれも,良い感じで出題できます。
ですので,このソフトを見ていると,なるほど,「約分は斜めにも出来るんだ!」とわかります。
でも,どうして,斜めに約分をしてもOKなのでしょうか。
これについては,先生が把握していないとなりません。
基本は,「交換法則」です。
たとえば,分子に交換法則を適用すれば,下のように上下で約分する形になります。
ですから,斜めに約分をしても,OKなのです。
約分を楽しく頭に入れる「約分ことばパズル」があります。
「算数数学好きを増やす会」のメーリングリストに,佐々木先生が昔懐かしいパズルを紹介してくれました。
同じ文字を約分するパズルです。
出てきた答えは,分母から読みます。「すかい」となります。分子に交換法則を使うと,「すいか」が正解となります。
こんなパズルをやって,「斜めに約分をしてもOKなこと」「交換法則が使えること」を子ども達にしっかり伝えるのも,算数を楽しくする良い工夫となります。
さらに,この「約分ことばパズル」は,もう一歩踏み込んで,「約分そのもの」を意識したパズルへと発展させられます。
まずは,下のように,平仮名か片仮名で出題します。
約分できません。
でも,これをローマ字にすると・・・・
ごらんのように「AKB」になります。
このローマ字化するところに,約分の約数の味が込められています。
こうして,「斜め約分」を楽しんでから,ソフトでチャッチャカとチャレンジするのも,良いですね。