Blog

野口塾in神戸

12月3日(土)、授業道場「野口塾」in神戸が開催されます。
諸般の事情で、先週末に募集が始まりました。
事務局の関田先生、本当にご苦労様です。

午前中には、2本の講座。
1,前日に行われた野口芳宏先生による授業動画視聴
2,発問道場「スーホの白い馬」

前日の授業というのは、関田先生の学校での授業です。
子供達を相手に野口先生が授業をされます。
その映像を参加者の皆さんと視聴するわけです。
これは、ありがたいですね。

発問道場は、まさにアクティブラーニングです。
やる気あふれる先生が、自分の考えた発問を板書します。
これを実際に行うと、脳が実にアクティブになっていることが分かります。
発問を生み出す視点なども、野口先生からしっかり学べる濃厚な講座です。

午後の1つめが、私の講話です。
お話しすることは、2つ。
1つめは「アフリカ・ルワンダでの事」。
2つめは「簡単明瞭、道徳の話」です。

アフリカの話は、元教員がここまで進むことができている、今、実際に起こっている「事実」をお伝えします。
今の日本の教育、私には世界最先端と写っています。
それを、今、しっかり学び授業で磨きをかけている先生方の将来に、何かの拍子に、ひょっこり世界がやってくる可能性があります。
先生が将来に夢を持つことは、子供達の将来を大きくすることになります。
そんな将来を見つめる先生のお役に立てばと思い、ルワンダのことを話します。

道徳の話は、いつもほぼ同じです。
初めての先生は、目から鱗が落ちます。
一度聞いたことのある先生には、修養となり、含蓄が生じます。
そのために、同じ話が繰り返されます。
道徳というのは、そういう学びなのです。
まずは、道徳を知りましょう。
次に、それを心に染みこませましょう。

午後の2つめは、野口先生の講話です。
どんな話になるのか、まだ把握できていませんが、奥深い話であることは間違いありません。
楽しみな講話です。

コクチーズで申し込みが始まっています。
<こちら>です。
お近くの先生、是非、お越し下さい。
--
関連記事:

日本標準のDVDセットも評判が良いです

b7381算数ソフトは、DVD版も人気があります。

右は、日本標準から発売されているDVDの学年セットです。
1つのトールケースに、DVDが5枚入っています。
書籍で販売されているDVDブックの1学年分が全部収まっているのです。
1つのトールケースに、1学年分のDVD5枚が全部入っているので、何かと便利です。

『教師のチカラ』の秋号、特集は算数でした。
もう、読み終わっていますよね。
深澤先生が、算数と言えば・・・ということで、私にも書くよう設定してくれたので、算数ソフトのことをしっかり書きました。
とにもかくにも、教室で使うと使わないとでは、大きな違いがでるのが算数ソフトです。
まだ、未体験の先生、日本標準からの算数ソフトでスタートするのもいいですね。

算数ソフトの英語版は、目下、ルワンダの教育局と友好的に前進する方向になっています。
それもこれもJICAが場を与えてくれたおかげです。
来週、10月に渡航したルワンダでのあれこれをJICAに報告に上がります。
順調にルワンダで成果を上げているので、報告会が楽しみでなりません。

算数は世界に通じる教科です。
日本の学校での指導は世界一丁寧と私は感じています。
だからこそ、算数好きの先生には、「いつかは世界へ」と心の奥で闘志を燃やして欲しいと願います。
--
関連記事:

縮図の応用

b7384野口塾ビギナーズで6年生の「縮図」がでました。
右のような図が載っていました。
10mを10cmとして縮図を書き・・・と進めていくと、木の高さが求められるという学習です。

縮図を見て、そこから実際の長さを求める学習は、縮図のありがたさがわかる良い授業となります。

私も現役の時、学校の縮図を印刷し、子供達に配布して授業をしたことがあります。
学校の敷地を売りに出すとしたら、いくらになるか考えさせたのです。

事前に、学校の近所の不動産屋へ行き、学校の近くの家の土地価格が1坪いくらになっているか、調べました。
また、学校の縮図に記されていた寸法は、全部消しました。

実際の長さを図る個所をできるだけ少なくして、売値にたどり着けるか検討します。
まあ、面白かったです。

算数の単元は、「基本」と「応用」に別れています。
応用では、基本で学んだ事項のありがたさや便利さ、面白さなどが伝われば、ナイスです。

b7383ところで、木の高さですが、これを求めるのに縮図を使うのは、ちょっと見当違いと思えます。
角度を「40度」に設定しているのは、どう考えても、縮図を使わせるためです。
木の高さを求めるだけなら、40度はダメでしょう。高さを求めるまでの手順が複雑だからです。

江戸時代から、角度を45度にする、ということが伝わっています。(江戸時代には角度という概念がなかったので、二等辺の考えです。)
ご覧のように股ぐらから木の梢が見えると、それがちょうど45度ぐらいになります。
多少の誤差を気にしなければ、これが一番手っ取り早いです。

b7382もう一つは正方形の紙を半分におり、そこに重しをつるした45度の計測器をつくります。
測る時の姿勢が重要で、片膝で座り、片手を地面に着け、上げた腕と三角形の斜辺が一致するようにします。腕で直角二等辺三角形の斜辺を作っているのです。

こういう事例は、江戸時代の算術書『塵劫記(じんこうき)』に紹介されています。

歴史的にも、基本は45度(二等辺)とわかります。
こういう事を知っていて、その上で、ちょっと複雑になるが、実は縮図でも・・・と進むとすごい!と感じますね。

もちろん、1mの定規を立てて、その影の長さを測り、木の影がその長さの何個分になるかなど、各種方法はあります。

算数は「応用」部分が実に奥深いので教材開発が楽しめるところです。
算数ソフトで授業の進度が早くなったクラスは、こういう応用を楽しむ時間が生まれるので良いですね。
※2つの図は、岩波文庫の『塵劫記』に載っています。算数好きの先生にお勧めです。
--
関連記事:

算数ソフト、よく分かると好評!

b7385◆DVDブックの算数ソフト『子どもが夢中で手を挙げる算数の授業』
各学年、5巻ずつの本となっています。
その5年の5巻を全部そろえて授業で使っている先生がいます。
今週は平均の学習で使ったそうです。
その授業の感触は、「よく分かると好評」とのことでした。
こういうニュースをいただけて、とてもうれしい気持ちになりました。

さくら社ネットストアからも、単元別で購入できます。ダウンロードして使うので、便利です。
ピンポイントで、「この単元だけ使いたいな」という時に便利です。
5年の各単元は、<こちら>です。
--
◆「特攻隊員から学ぶこれからの日本人の生き方
こちらに「参加したい!」という先生、フェイスブックで渡邉尚久先生に直接お申し込み下さい。私も参加します。
あと、5人~10人ぐらいで満席と思います。
少し、急いだ方が良いかもしれません。
--
◆2月18日(土)の「主張ある道徳授業を創る!」の講座も、残席4とのことです。
こちらは、それなりに急がないと危ないと思います。
--
◆今週の土曜日は、SG会です。
いつものように、城ヶ崎先生といっしょに参加します。
課題図書は『人工知能は私たちの生活をどう変えるのか』です。
来月は、佐々木先生も参加予定です。
賑やかになりそうです。
--
◆来年の野口塾ビギナーズは、いよいよ10回目となります。
記念すべき会へ向けて、1コマを頼まれました。
私が話すのは、「道徳」になる予定です。
「簡単明瞭! 単純明快! 道徳の話シリーズ」になるでしょうね。

先週のビギナーズで教材として出てきた、「あとかくしの雪」は、道徳の素養を高める良い教材になります。
発問は「不道徳を見つけなさい」になるでしょうね。
不道徳に目を向けるのは、あまり良いことではありません。
ですが、教材を読むと、目に余る不道徳が表現されていることに気がついてしまいます。
自然と「不道徳への怒り」が湧いてきます。
「悪を憎む心が自分にはちゃんとある」と確認できます。
すると、反作用として、自分に道徳が降り注いでくるのが感じられます。
不思議なところです。
「不道徳を見つける行為には、道徳が降り注ぐ作用」があるようです。

そうして、不道徳への怒りを感じた時に、必ず行わなければならないことがあります。
道徳に強い先生なら、もう、おわかりですよね。
--
関連記事:

野口塾ビギナーズ

野口塾ビギナーズでの、山中先生の道徳。
設定が面白く、私は大いに燃えました。

王様女王様がとある国を治めています。
国民はみんな「幸せの星」を一人1個持っています。
それを持っていると、幸せがずっと続くという素晴らしい星です。

いろいろあって・・・

国民が、自己責任で星を売買したいと陳情してきます。

ここで問題が出ました。
陳情に来た人たちに向かって、王様女王様になってどう言葉を返すか、それを考えます。
参加者の中で考えが決まった人たちが板書をしました。
その板書を読んだのですが、悲しいかな道徳が分かっていません。

この問いは、君子としてどう答えるかという問いです。
言い換えれば、人との対応で立ち位置の高い人は低い人にどう答えたらよいかという問題なのです。

学級経営の本を良く読んでいる先生なら、「先生は子供と同じレベルで考えてはいけない」と理解しているので、そこから答えを出します。
ビジネス書を読んでいる人なら、「上の者は一段高いところから答える」と理解しているので、そこから答えを考えます。
b7386道徳をよく学んでいる人は、「君子は義に喩り、小人は利に喩る」と考えます。
大義を考えればいいのです。
自然と答えは決まってきます。

私の書いた板書を読み、講師の山中先生の言ったセリフがさすがでした。
講師は人前に立って話しています。
気持ちが高まっているので、しっかりと考える余裕がありません。
それにもかかわらず、「これは授業のまとめに使う内容です!」と、ビシッと決めていました。
「できる先生は違う!!」と思いました。

また、今回の問題は「法と徳の違いを理解しているか」という内容も含まれていました。
これに関しては、ほぼ壊滅的でした。
学校で道徳を学んできていないのですから、致し方ありません。

b7473道徳を学んできていない先生が道徳の授業をする時代に入ります。
しばらくは、ハチャメチャな思考をする先生が出てくる時代が続きます。
そんな先生でも、「私は先生!」と自覚するように生活をしていれば、次第に良い道徳が身についていきます。

1月15日(日)は、実感道徳のセミナーです。山中先生のお話も伺えます。野口先生のお話も学べます。私も一こま講話をします。
道徳を学びたいと思う先生には、ぜひ参加して欲しいです。
日程などはこれから発表になります。
--
関連記事:

野口塾ビギナーズ

野口塾ビギナーズに行ってきました。
今回で第9回目。
私が話を聞きたいと思っていた山中先生の道徳模擬授業は、予想を超えての収穫がありました。
どういう収穫かは、言葉に言い表しづらいものがあります。
とにかく、私にとって、喜びが大きく参加して良かったと思いました。

神部先生の講座で、石川啄木の短歌が出ました。
これの講釈は実に見事でした。
久々に、身震いしました。
啄木の持つ、卓越した心の表現の世界に触れることができ、大きな満足感を持ちました。
神部先生の解釈力、秀逸です。

松島先生は算数の発表でした。
縮尺の学習で、学習の筋道を明確にする手法が良かったです。
ただ、教科書が扱っている題材が、非常に苦しい場面設定になっています。
それを理解できて授業をするか、全く分からずに教科書に出てきたから教えるとでは、授業の豊かさに影響を与えます。

五十嵐先生の講座では、「あとかくしの雪」が登場しました。
短いストーリーです。
このお話では、お百姓さんが礼を失していることに気づければ、基本はOKです。
それが分かるには、道徳の素養が必要です。
そこまで達していない状態で授業をすると、どれもこれも大事に思えてきます。

会が終わり、五十嵐先生から、1月15日(日)に開催される「実感道徳研究会」の講師を依頼されました。
2月には、深澤先生から頼まれた2月18日(土)の「主張ある道徳授業を創る」の講座を引き受けています。
2ヶ月連続して道徳の講話をします。
そういう年齢になったのだと思います。
どちらも、簡単明瞭な道徳の話です。
--
関連記事: