Category Archives: 事前学習法研究

今度の土曜日は「チーム算数」です

今週の土曜日は,城ヶ崎滋雄先生と「チーム算数」です。
場所は,いつものジョナサンです。
会場がファミレスなので,話は緩いです。
緩いながらも,「立腰~静の教育~」について少し話したいと思います。
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3月14日(土)は,木更津技法研の修養ツアー第2弾の日です。
二宮尊徳記念館で開催されます。
もう既にほぼ満席と思います。
私のテーマは「二宮尊徳に関わること(論語・大学など)」ですが,「やる気の無い人を導く」ということが,講話の柱となりそうです。
ばくちばかりしているお百姓さんを,真っ当に働く人に変えていく,奇跡の導きをしたのが二宮尊徳です。そこを少し深めてお話ししたいと思っています。
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3月28日(土)は,「算数スタートダッシュ!セミナー~算数ソフトを授業開きに~」です。
算数を新学期のスタートダッシュからバリバリに進めていき,しっかりした成果をだしていく。そんなあれこれが語られるセミナーです。
藪田顕嗣先生 「子供が前のめり!事前学習法×算数ソフト!」
丸岡慎弥先生 「算数ソフトで先生は銅像に~事前学習がすべて~」
佐々木智光先生「算数ソフトをさらに楽しく使う小技」         
佐藤宗巧先生 「算数、年間学年全員満点のミラクル」
奥田吉彦先生 「算数ソフトの三段活用」
藤本浩行先生 「クラス全員100点をめざす!算数授業づくり ~教材教具、デジタル教材の活用~」
期待値大のセミナーです。
会場は狭いですが,ふるってご参加下さい!
私も算数ソフトについて,少しお話をします。
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野口芳宏先生写真は,大阪の野口塾での一こまです。
背景のホワイトボードから,発問の話が行われていたことが分かります。
発問→挙手→指名
この流は,できる子中心の上澄みの指導になります。
そこを,
発問→ノート→机間巡視
このシステムにすると,発問に応じた解を意図的に発表させることができ,授業が深まります。

そういう深みのある話を学んだ直後にケーキが登場し,傘寿の祝賀となりました。会場の先生方もビックリです。
野口先生も大変感激されていました。
大阪レッズの皆さんのサプライズに,感謝の気持ちで一杯になりました。
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国語の事前学習のヒントをいただきました

野口芳宏先生大阪では事前学習法の話を,丸岡会長とのジョイントで行いました。

その話の前に,野口先生の学習の手引きの活用の話がありました。
「教科書手引き&学習用語で国語授業を充実させる!」です。

お話を拝聴しつつ,事前学習法への大きなヒントをいただきました。

国語の教科書に載っている学習の手引き。
これを授業に入る前に読んでおくと,大筋の指導の方向性が見えてくることをお話しされていました。

これを授業の初めに,子供達にも授けたらどうなるでしょう。
子供達も読む視点ができるので,授業が少し円滑になり,深まりも出てくるように思えます。

こう思うと,さらに一歩進めて,該当学年の学習の手引きを俯瞰させるような学習をしたら,どうなるでしょう。その学年で必要な読み取りの視点が把握でき,今回はこれ,次はこれ・・・となってきます。
似たような視点が2回,3回と出てくれば大変ラッキーです。
まるで読解の思考ツールを手にする事にもなるからです。

こんなことを思っていたら,丸岡会長が話しかけてきました。
最近の国語の教科書には,学習用語が巻末に載っています。
これを子供達にこういう用語が出てくるからね・・・と事前学習したらどうなるでしょうか。
私の返事は,「わくわくしてくる」でした。

事前学習法の講話の中で私が話したことの一つに,
◆教師の3大変化
がありました。
その3つめが「本の読み方,実践の見方が変わる」です。丸岡会長は,この変化が著しいです。
事前をどうするかと,再構築するように読み聞くと,そこに新しい絵図面が見えてきます。
それが,「なるほど,そうか!」と思えれば,実践の価値ありとなり,そこから,小さな研究が生まれてきます。

セミナーに参加されていた先生の中に,事前学習法を学んでみたいという先生もおられました。
ぜひ,「事後の百策」に勝る,「事前の一策」を一緒に勉強していきましょう!
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「スタートカリキュラム」がアップされました/田村先生より

お知らせを。
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文科省の教科調査官をされている田村学先生から,「スタートカリキュラム」の資料がアップされたとの連絡を受けました。
http://www.nier.go.jp/03_laboratory/pdf/201501301500_1.pdf
http://www.nier.go.jp/kaihatsu/shidousiryou.html
小1プロブレムを軽減させるのに有効なスタートカリキュラムです。
皆さん,ぜひダウンロードしてお読みになってください。
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ついでに,もう一つ。
2月21日(土)に野口塾IN大阪が開催されます。
算数の事前学習法の実践報告を聞き,私がコメントします。
関心のある先生,是非,お越し下さい。
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事前学習法ですが,昨夜も「事前学習法研究会」に小出先生から投稿がありました。
陸上大会に向けたリレー指導の事前学習です。
この内容が,実にすばらしく,日を改めてご紹介したいと思っています。

『論語』事前学習法研究は,目下,若い先生が中心になって進めています。
「事は予めすれば則ち立ち,
 予めせざれば則ち廃す」(論語)
日本人独特の気配り力があれば,事前学習は充実します。
これまでの指導法の事前部分(導入部分)にグイッと力を入れていきましょう!

2月21日の野口塾は,事前学習法研究会の丸岡会長が主催しています。
ですので,セミナー後にでも,ここまでの事前学習法の手応えについて,語り合いたいと思っています。

新しく始まった事前学習法研究ですが,ちょっと勉強してみたいと思った先生もおられると思います。
フェイスブックで研究を報告し合っています。「事前学習法研究会」と検索してみてください。
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右の『論語』は,私が愛用している本です。算数好きの私でも,納得感が実に大きく,お気に入りの本になっています。
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事前の「価値ある選択」で,卒業式の指導

『小学作法 尋常科第二学年』木更津で話した「卒業式の作法 儀式とは何か」を受講していた山﨑先生から,「事前学習法研究会」に投稿がありました。
一部,引用します。お読み下さい。
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横山先生から卒業式の指導について教わったので、学年集会を開き、卒業式の練習に向けた事前学習を1時間やりました。
目的は、
①卒業式の練習に向けての心構えをもたせる
②卒業式の練習がはじまる1か月後までの間に自分が準備しておかなければいけないことは何かを自覚させる
この2つです。

体育館に120名の6学年児童全員を集めました。
はじめに、小学校生活最後のゴールとは何かを確認しました。
もちろんみんなが「卒業式」と答えました。
そこで、
「最高の卒業式にしたいか、したくないか」
の二択で子供に挙手をさせました。
全員「したい」方にあげました。
そこで、担任の思いも伝え、みなさんと担任の思いは同じであることを確認しました。
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卒業式の練習を成功させるか,普通程度に終わらせるかの大きな分かれ目が,上記に記されています。
それは,最高の卒業式にしたいか,ぬるい卒業式にしたいか,これを子供達に選択させていることです。
「価値ある選択」といいます。野口先生から教わっている根本本質原点の指導です。

この事前の価値ある選択が,なぜ重要なのでしょう。
この選択がないと,この先の指導は基本的に教師が引っ張り続ける事になります。返事はこうする。姿勢はこうする。声はもっと大きくハッキリと・・・。教師が望む姿形を示し,そこに向かわせる授業になります。
子供達の心がどこに位置しているのか不明瞭なため,心の持つエネルギーと先生のエネルギーとがシンクロしづらいのです。

価値ある選択をした子供達は,最高を目指す側に位置しています。この立場を定めていることが,重要なのです。
最高を目指す陣営に所属しているので,自分から最高を目指したい,最高を目指すぞ,という強い気持ちを持って,練習に臨めます。
みんなが同じ陣営なので,友達全体と大きなチームを作って前進させることもできます。

学ぶ側の子供達の立ち位置がエネルギーを大きく増大させているので,「最高の返事を考えてみよう」と小さな投げをしても,子供達は力を発揮してきます。その流れに乗りながら,先生は知っている限りの技術指導を付け足していくことができます。

この「価値ある選択」は,善と悪のどちらにキミは立つのかと選択をさせる場面です。
余裕がある時には,悪の側(ぬるい卒業式)の甘味を話すこともできます。
ぬるい卒業式なら,練習は簡単だ。努力もたいしていらない。早く練習が終わるので遊ぶこともできる。
こんな風に,悪の方向の甘~い,甘~い世界の話もして,さらに,最高の卒業式の持つ大感動や一生懸命にやらなければならないといった善(最高)の話もして,どちらを選択したいか聞くこともできます。

子供達は甘い方を選びません。努力して何かを得ることに価値を見いだせるだけの力を持っているからです。それを支えているのが「善の側にいたいという心」です。
これが「成長の原動力」となるのです。
ですので,事前の「価値ある選択」は,遊びたいとか,気楽にやりたいといった,怠惰な心に打ち克つ道徳の学習にもなっています。
道徳は,典型的な善と典型的な悪があり,そのどっちの側に自分が居続けたいか,どっちの世界で生きて伸びていきたいか,という学習です。

事前に価値ある選択を行った山﨑先生の学年。卒業前の道徳心も高まりました。
小学校生活,最後の最大の行事をこういう風に迎えられるのは,幸せですね。
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画像は,戦前の卒業式風景です。学年が終了する毎に,卒業証書をいただいていました。明治時代には,学齢になっても入学できなかった子が,一生懸命に勉強をして,2学年分まとめて卒業証書をいただくこともありました。
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事前学習法+算数ソフト。山崎先生,大進撃!

SANSUソフト事前学習法を学んでいる先生から,よく聞くのは,次の言葉です。

事前学習法+SANSUソフト=非常に効果的

6年生の「場合の数」で,山崎敏哉先生が「事前学習法+SANSUソフト」で授業をしました。
まずは,場合の数の4つのソフトを子供達にやらせました。
その時間,20分ちょっと。
それから,教科書に入り1時間目が終了です。
今日は,2時間目が終わりました。

山崎先生の受け持っているクラスは,習熟度別の下位のグループです。
「できない」「分からない」という子が出てきてもおかしくありません。
しかし,全員が教科書の内容を理解し,表に書くことができたのです。
まさに,快挙です。

1,ソフトで,事前に算数の体験量を重ねることで,イメージがしっかり持てる。
2,把握したイメージがあるので,教科書の問題が理解でき,スムースに解ける。

若い先生が,こういうポイントを把握し,成果をあげています。
実に,すばらしいことです。
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球技大会に向けて,事前学習法!(神奈川県 濱田先生)

事前学習法 昨年,東京で開催された第2回事前学習法セミナーで藪田代表がお話下さった一節が右です。

◆誰でも簡単に子供たちに力をつけることができる指導法
◆誰もが小さな研究者として実践できる指導法
◆意識して行えば教師・児童・授業が変わってくる指導

このセミナーに参加し,フェイスブックの「事前学習法研究会」のメンバーに入った神奈川県の濱田和彦先生から,事前学習法についての実践報告が届きました。

その結語は2つ。
1,事前学習法は,子供とぶつからない指導である。
2,事前学習法は,子供を叱らずにすむ指導である。

球技大会に向けて,事前に学年全体でオリエンテーションをし,多少くどいぐらいに子供達に話したそうです。
それから実際の練習が始まったのですが,活動中に叱ることが激減したそうです。
同時に,子供達との関係も良好となっています。
もちろん,気になる子供の行為も目に付くのですが,「それは,オリエンテーションで確認したよね」の言葉かけですんでいます。
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濱田先生は若い先生です。
ですが,事前に十分な確認の時間をとりました。
熟練の味に近い指導ですね。
球技大会は今月末の開催です。
球技に燃えつつ,子供達の心が育っていくことを願っています。

事前学習法セミナーは今年も大阪・東京でセミナーを開催します!
日程が発表になるのはまだ先ですが,どうぞ,ご期待下さい。
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