Category Archives: 野口芳宏先生

東井義雄記念館の前夜の話

b8084東井義雄記念館ツアー。
前日,大阪に宿泊。
大阪の先生方と合流し,あれこれ話しました。

グイッと来た話がいくつもありました。
1,小さい「っ」を書く指導は,事前学習が最高!
2,組み体操の基本は「立腰」
3,自分の個性を自覚し指導したら,保護者授業アンケートの「担任への評価」が全員Aとなった!

小さい「っ」の事前学習は,9日(土)の事前学習法セミナーで話題に出ると思います。
事前学習のポイントがつかめるナイスな学習です。
事前学習法について,興味のある先生,一度話を聞きにお越しください。
それだけで,指導の姿勢がグイッとよい方向に転じます。

組み体操の立腰は,「言われてもっとも!」と思いました。
立腰をしていない子が立腰を始めると,腰付近の筋力ができていないので,初め筋肉痛になります。
でも,しばらくするとそこを通過するので,組み体操の時の飲み込みが違うそうです。

楽しい話で盛り上がりました。
そうして翌日,東井義雄記念館です。
大阪からバスで行ったので,結構,バスに揺られました。
それでも,行ってよかったです。
東井先生の息子さんのお嫁さんの話に,ピカッと来る良い一言があり,私のこれからの勉強に力強い応援を頂いた気持ちになりました。

帰りは野口先生と新大阪から東京まで,ずっと歓談です。
充実しました。
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凜とした卒業生!

野口先生写真は,「日本人の誇り」を語る野口先生です。
染み込みますね。

感動的だったのは「和(あ)え物」のお話です。
日本人は異国の優れた文化を取り入れて,熟成させ,自国の文化としてさらなる発展をさせる名人です。
それを,料理の和え物にたとえてお話下さったのです。
得心いたしました。

このセミナーの会場に東京の山﨑先生が参加されていました。
「横山先生がここに参加するというので,急遽参加しました」と,心暖まる言葉をいただきました。
「卒業式が無事に終わりました。他の先生から,かつて無い凜とした卒業生だった」とほめていただいたそうです。それを報告したくて,わざわざ来てくださったのです。
しばし,目頭が熱くなりました。

山﨑先生は20代の先生です。
20代で学年主任。同学年の先生は更に若い先生が2名です。
卒業式は普通に指導できれば,それで十分と思えます。
しかしながら,山﨑先生は違いました。
卒業式に関わる作法をしっかり勉強しました。
それが,「凜とした卒業生」として,列席の先生方の目に映ったのです。
学んだことが,成果として出ました。
そうして,何より嬉しいことは,それを同僚の先生が褒めてくださったことです。
こういう学校,良いですね。
--『子どもの作法』
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二宮尊徳記念館での修養セミナー

野口芳宏先生木更津技法研の第2回修養セミナーに参加してきました。

学校では「研修」が行われています。野口先生は「研修は研究と修養を合わせた言葉。研究は他者改善。修養は自己改善」と常々お話しされています。

自分を改善しようとするセミナーと,他者を改善しようとするセミナー。
そこに参加する時,どちらの方が身を律すべきか。それを考えさせられる場面が,今回の修養セミナーでありました。

修養セミナーというのは,その本質はどこにあるのかと考えると,行き着くのは,「心の入れ替えをする場」と理解できてきます。
これまでの自分自身を省みて,何かしら未熟を感じるところがみつかり,そこを改めてこれより先を歩んでいきたい。そう思える何かをつかんだ人は修養セミナーに参加した甲斐があるというものです。

事前学習法を研究していると,何事にも事前の一策を講じたくなります。
私なりに,「心の入れ替えをするぞ!」といった意識を持って臨んだので,また,少し前進できました。
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野口先生のお話の中に,「居は気を移す」の話がありました。孟子の言葉とのことです。
居というのは居るところの地位。
気は気品。
高い位に立つと気品を変える,という意味です。
先生という地位に立つと,それに応じた気品が備わってくるというこです。

とは言うものの,これもその自覚が無いと,教師でありながらも教師であるまじき様相となります。心の入れ替え・自覚が肝要です。
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孟子の言葉が出たので,家に帰り調べました。
居は気を移し,養は体を移す」(『孟子』第13巻 尽心章句上 36)とありました。
居るところの地位が気品を変え,栄養が体を変えるという意味です。
孟子の時代に,既に言われていた慣用句だったようです。

居→気・・・変化を起こす!
養→体・・・変化を起こす!

これは,いいですね。
居(身なり)・体(姿勢)を整えると,気(心),養(豊かさ)に変化が起こり,
気(心),養(豊かさ)を整えると,居(身なり)・体(姿勢)に変化が起こる。
こうなるからです。
内と外が互いに作用しあうことで,人間として磨かれていくのだと強く感じます。
この作用とて,意図的に続けず放っておくとすぐに崩れてしまい,悪い方向に変化が出てしまうのです。
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次回の修養セミナーの方向が少し話に出ました。
山口の吉田松陰,千葉の伊能忠敬。
どちらも,学び甲斐の大きい偉人です。
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野口芳宏先生の『子どもの作法』が出ます!!

『子どもの作法』野口芳宏先生の作法の本が出ます!!
『ちゃんとができる子になる 子どもの作法』です!!
発売は3月20日。

とても楽しみな本です。
どの子にも,しっかりと学んで欲しいことが満載で,しかも,どうしてなのかも記されているので,得心します。

行儀作法は,知っているのが当たり前のことなのですが,戦後の教育では指導要領が取り上げなかったためか,次第に伝わらなくなってきています。
そこをしっかりと学んでいけるのが,この本です。

著者の野口先生が子どもの頃に通ったのは国民学校でした。
戦前の小学校です。
遠い昔の時代となりますが,その頃の1年生や2年生では通知表の教科項目に行儀作法がありました。
ですので,家でも学校でも,人として当たり前にすべき作法を,野口先生はみっちりと学んできた先生なのです。

行儀作法で大切なのは,その所作だけではありません。
どうしてそうするのかという,「価値ある意味づけ」も大切なのです。
これがないと,猿回しの猿と同じで,言われているからやっているという情けない状態になります。
野口先生の作法の意味づけ。これをしっかりと学べるので,この本はとても良い本です。
大人の私でも,「ああ,なるほど!」と納得します。
そうして,野口先生の作法の本が,教育書として登場するのです。
これが,私にはとても嬉しいです。
今,若い先生が増えています。ぜひ,この本を読んでほしいです。
そうして,管理職の先生と同じぐらいに,いや,それ以上に,作法について精通していただけたら,日本の教育はいっそうしっかりとした力強さを持つようになりますね。

話は変わりますが,本のタイトルにある「ちゃんと」。
これを漢字で書いていた本を読んだことがありました。
その本では,「秩然と」と記されていました。
この漢字,良い感じですね!
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木更津技法研の第2回修養会

『二宮尊徳』年明けは,作法の話で始まります。

第135回 野口塾 IN 相模原 1月10日(土)
私のテーマは「明治人の作法」です。
第136回授業道場野口塾 IN 木更津 1月17日(土)
私のテーマは「卒業式の作法 儀式とは何か」です。

そこに向けて,少しずつ準備をしていたら,木更津技法研の第2回修養会で「二宮金次郎」について,話すことになりそうと連絡を受けました。
まあ,実際には話をしないかも知れませんが,良い機会のなで本棚にあった『二宮尊徳』を再読しました。

二宮尊徳と言えば,少年時代の銅像が有名です。
戦前の小学校の象徴のような存在でした。
ですので,細身で小柄,清貧。
そういう印象がつきまとっていました。
こういった印象が勝るのは,調べるように勉強をしていないからです。
「学び薄ければ,印象勝る」

二宮尊徳は身長180cm超,体重90kg超の大柄の人です。
体格が良いと,その体格を活かして・・・となりがちですが,尊徳はそういう生き方はしませんでした。
どう生きたのでしょう。
皆さんも,休み中に修養となる本を読まれてはいかがでしょう。
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1月10日の相模原。
「明治人の作法」について話します。
1,作法とは何か。
2,なぜ明治人なのか。
3,諸作法と作法の考え方。

一番難しいのは,1の「作法とは何か」です。
どういう面から見るかによって,いろいろと言いようがでてきます。
そこを人生という面からみて話す予定です。
人生から見るというのは,作法を真っ正面から見る見方です。
作法は奥が深いです。
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野口先生と忘年会,良寛様の書

割烹嶋村にある良寛様の書野口先生と忘年会を開きました。
場所は,東京駅の八重洲口近くの,割烹「嶋村」です。

まかないさんについて行くと,「さくらの間でございます」と!
偶然とはいえ,嬉しいお言葉でした。

部屋に入ると,立派な額がありました。
しばし見ていると,「良寛」と書いてあるではありませんか。
ただならぬ部屋と思いつつ,しばし,野口先生が語るこの書の意味を堪能しました。

頑愚信無比

野口先生との忘年会左の写真は,良寛の書,良寛についてお話下さっている野口先生です。
その語りは,講座そのものでした。
なるほどと感心させられる話の連続でした。

良寛の書の話題で盛り上がっていたら,まかないさんが「嶋村のこと」というしおりを持ってきてくれました。創業が嘉永3年ですから,そのしおりには,桜田門外の変や伊藤博文や井上馨などの名前も記されていて,味わい深い一時となりました。

夕方5時から9時頃まで,実にくつろいて野口先生とお話が出来ました。
心が洗われる気持ちになりました。

さて,お食事です。
出てきたのは「幕末会席」
名前からして,グッと来ました。

23日には,神戸でまたご一緒させていただけます。
ありがたいことです。

通された部屋は和室でしたが,テーブルと椅子が置いてあります。
和洋折衷の部屋は,歴史の一こまを見ている気持ちになります。いいお部屋でした。

来年も,嶋村になりそうな気がしています。
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