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神戸市,ルワンダ,算数ソフト

7月に,またルワンダへ行ってきます。
4月の時は10日ほどで,今回は2週間ほど行ってきます。

ルワンダと関係の深い日本の都市があります。
それがどこかご存じですか。

そのことを書く前に,関田教頭先生から勤務校(松尾小学校)のHPに算数ソフトを使っている写真がアップされていることを教えていただきましたので,そちらを先に紹介します。

2016/06/15 十の位が空位のひき算
2016/04/18 線対称の学習

嬉しいですね!
聞けば,まだ,他にもたくさんアップされているそうです。

十の位の学習のリンク,ぜひ,覗いてみて下さい。
教頭先生と一緒に勉強したことが記されています。
教頭先生がどんどん算数ソフトを使って下さったのです。
とても嬉しいです!

小学校の正式名称は,「神戸市立松尾小学校」です。
実は,ルワンダと一番関係の深い日本の都市は,神戸市なのです。

「えっ?!」と思われるかも知れませんが,ニュースにもなっていますし,ネットで検索すると,いろいろと出てきます。

たとえば,↓があります。
・アフリカ・ルワンダ共和国ビジネスセミナー
アフリカ・ルワンダ地域とのICT分野における経済連携に関する調査及び連絡調整業務 受託事業者の募集について

ルワンダの首都キガリ市と神戸市はICT関連課題解決でパートナーシップを締結しています。
また,JICA関西やルワンダとのつながりが深い神戸情報大学院大学も,神戸市にあります。
私も,昨年の9月にルワンダへ行くことになったので,JICA関西と神戸情報大学院大学へ行き,ルワンダのことをたくさん教えていただきました。

関田先生の勤める小学校で算数ソフトが使われ,その小学校のある神戸市がルワンダとパートナー。そのルワンダで算数ソフトの英語版が7月に使われます。
このつながり,何とも言えず良いですね。
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丸岡先生の記した言葉が実に良いです

丸岡先生のブログに,算数ソフトを使った実践が紹介されていました。
4年生の平行の学習です。
まず,グッと来たのは次の所です。

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もし、私が黒板にかいて説明をするとなると、平行とは何かということを1回程度しか見せることができないでしょう。
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b7591板書では回数多く見せることがやりにくいということです。
でも,算数ソフトを使うと,何度でも,繰り返す提示できます。
そこが,丸岡先生にとって,嬉しいところだったのです。

右の写真は,丸岡先生のブログからお借りしています。
線の端が緑色になっています。ここにマウスを持ってくると,直線を動かすことができます。
ですので,直線の向きを変えていろいろな平行を作ることができます。

ただ,平行を作るだけなら,朝顔の支柱の棒の両端に磁石を付けて,黒板でやってもできます。(私が現役の頃,そのようなことをしていました)
でも,このソフトの良いところは,平行になると音がして,線の色が黒から赤に変わります
要するに,平行かどうかの「判定」をしてくれるのです。
こういう面白さは黒板ではできません。
自然,子ども達も「やらせて下さい!」といった気持ちになってきます。

また,方眼が付いているので,なぜ平行なのか,マス目の数でも考えることができます。

そうして,丸岡先生はとても重要なことを記しています。
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しかし、ソフトを使うと子どもたちに何度も何度も見せることができます。
すると、子どもたちは「平行とはこういうことかな」と何となく実感します。
この何となくが大切です。
何となくこうかなと、わかった状態で子どもたちに入れてやると、平行とは何かということがスーっと入っていきます。
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算数ソフトで何回も平行をつくる。
こういう体験を積んでから,平行の理屈を学ぶとスーッと頭に入るということなのです。
こういうことを記す丸岡先生,さすがですね!!
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この自習がすごい

3年生の算数の能力別クラス。
4クラス中,上から3番目を担当していた先生から,驚きのメールが届きました。

研究授業のため,授業を25分ほど空けることになりました。

単元は3桁・4桁のたし算・ひき算です。
担当の先生は,算数ソフトを起動し,数回3桁同士のたし算・ひき算のソフトを見せ,子ども達に次の2点を話しました。

b7595「マウスを持った子が『一の位は?』『十の位は?』と言い,みんなが声を出して答えたら,クリックをして正解を見せます。」

「一人が1問担当したら,次の人にマウスを回します。」

そうしたら,25分間,みんながキチンと取り組んでいたのです。
各教室を回る役割の先生からも,しっかりとマウスリレーをしていたと報告があったそうです。

算数ソフトを使って自習ができただけではなく,ソフトで自習をしたことで,大きな成果がありました。

成果1.その日のミニテストは全員バッチリ!

成果2.翌日,4桁の計算に入ったのですが,子ども達は自力でやり方がわかった。

こういう成果が出た主な理由。
それは,繰り上がり・繰り下がりのイメージを,何度も見て答える体験をしたことです。
何事もそうですが,体験が多ければ,足腰・土台は強くなります。
自然,4桁を理解するに足る実力となったのでしょう。

こういう体験的に理解を進め,習得をしていく授業が,自習でできたこと。
これも実に大きな驚きです。

このメールをくれたのは藪田先生です。
一緒に勉強をしていますが,授業に向かうセンスがいいです。

PCで算数を体験してから,教科書を自力で読む

これは,新しい授業スタイルです。PC時代の授業スタイルです。
とても楽しく,それでいて力の付く授業です。
こういう授業が進むと,「教科書を自力で読めるようにするぞ!」という子がどんどん育つでしょうね。すると,算数への意気込みが変わってきますよね。
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算数ソフトを使った小数÷小数の導入/佐藤先生

神奈川の佐藤秀樹先生と,「教育と笑いの会」でお会いし,しばし,算数ソフト談義をしました。
5年生の小数のわり算,その導入で,算数ソフトがとっても効果的に子ども達の力になったそうです。
その様子を,メールでいただきました。
算数ソフトを使った授業のやり方が気になる先生には,とっても役に立つ情報です。
ぜひ,お読み下さい。
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b7620先日、算数ソフトを用いて小数のわり算の単元を学習しました。
単元のはじめですので、既習の整数のわり算の復習から行いました。

まず、問題を子どもと作ります。
「今日は、高級なリボンにする?お手軽リボンにする?」
「高級!」と返ってきます。
「誰か数を決めてください。」
8割の児童が手をあげます。
2mで200円のリボンになります。
「1m分をもとめる式は?」ほぼ全員が手をあげます。
「200÷2」
答えを確認すると、「先生、お手軽も買っときましょうよ。」との声が上がります。
「では、数を決めてください。」
5mで50円になります。子どもたちは笑顔です。
式と答えを確認し、
「どんな時に高級で、どんな時にお手軽になるのか説明してみましょう。」と聞くと、
8割の児童が手をあげました。
最初の説明場面でこれほど多くの児童が挙手をするのは珍しいです。

何人かがソフトを動かしながら、説明をして付け足していきます。
たった10分で、10例近くの問題と数直線を見たことになります。
「今、言いたいのはわる数でしょ?」「比例ってことですか?」
質問の言葉も洗練されていきます。
黒板には、書ききれないほどの反復を行っていることが分かりました。子どもは嫌がりません。

次に、わる数を小数にした場合を画面に出します。
すぐに児童は立式します。
わけを問うと、児童は「整数のときと同じように・・」と説明していきます。
前で説明している児童は、ソフトのわる数を動かしながら話します。
「整数も小数も同じで・・」の言葉に皆が共感しうなずいていました。
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良い点がたくさん見えてきますね。
まずは,ソフトで導入していることです。これが,斬新です。

普通なら,「何か場面を設定して,1問をねっちりと」というやり方になります。
場面を設定する主な理由は,「必要性を持たせるため」です。
見方を変えると,必要性を持たせないと,子どもがやる気にならないほど,この単元はつまらない内容なのだと捉えることができます。
でも,算数ソフトを使うと,子ども達はやる気満々になります。
やる気になっていれば,必要性は特に配慮する必要はありませんよね。
算数ソフトを使って授業作りをしていくと,こうした導入の必要性論を考え直さなければならなくなってきます。これは,大きな問題提起といえます。

次に,「では,数を決めて下さい」と子ども達に数値決定をさせています。
これも,実に良いです。
数値を子ども達が決めるとどうなるでしょう。
「山田君の決めた5mで50円」となるので,ただの「5m50円」では無くなります。
数値に友達がへばりつき,数値への親しみ度が急速に向上するのです。

さらに,「10分で、10例近く」です。
これ,信じられますか。
1分で1問ですよ!
しかも,「どんな時に高級で、どんな時にお手軽になるのか説明してみましょう。」とわり算の意味を考えたりしているのです。
いかに,軽快に内容濃く進んでいるかがわかりますよね。

これだけみっちりとわり算を学んだら,小数÷小数も内容を伴って学ぶことができます。
とっても良いですね。

佐藤先生のメールの最後に,次のようなまとめが書かれていました。
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算数ソフトを使うよさについて、今回の単元であらためて実感した良さは
〇めんどくさくない反復練習ができること
〇視覚的に「変わらないもの」をとらえることができること(もちろん、変わるものもですが)
以上の2点です。
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反復練習が面倒くさくないのです。最高ですね。
視覚的に算数を理解できるのです。これまでの算数に比べると,一目瞭然の世界に近いですね。

算数ソフトを使った授業に,これからも大いに注目をしていきたいと思います。
そうして,その授業の良さをアフリカの先生方にも伝えていきたいです。
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大統領直轄の政府機関RDB

b7664ルワンダの産業振興を主導する大統領直轄の政府機関,RDBのビルです。
このビルに行くと思っていたのですが,行った先は,REB(ルワンダ教育局)という機関でした。
そこでお会いしたのが,教育局の局長です。
局長室は思っていたより広く,堂々たる部屋でした。

お会いした局長さんは若い上に,体がとても大きく,しかもガッチリしています。フッと,新日時代の馳浩大臣を思い出してしまいました。

局長さんに英語版算数ソフトIMを見せたら,これが大受けでした。
元々,高校の先生だったので教育現場に何が必要かは見るとだいたいわかるようでした。
同行の慶応大学の山田教授と専門が同じと分かり,そんな話でも盛り上がりました。

局長さんがIMに理解を示してくれたおかげで,公立の小学校での調査が円滑に進みました。
「ルワンダの人は親切」と聞いていましたが,本当にそうだなと思います。

次にルワンダに行くときには,また,ご挨拶に上がりたいと思っています。
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昨年の4月のJICAのニュースに載っています

b7743前田先生が6月に東京に来られるというので,それなら前田先生のセミナーを!と思っていました。
それが,実現しそうです。
日時・会場など,後日お知らせします。

右の『まんがで知る 教師の学び』ですが,アマゾンのレビューが10を超え,どれも「星5つ」です。
レビューを読んでみると,それがまた勉強なります。力のある方々が書き込んで下さっているように思えます。
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去年の3月,JICAが「アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ(通称:ABEイニシアティブ)」の一環として,アフリカの留学生とアフリカでのビジネス展開に関心を持っている企業との情報交流会「アフリカビジネスネットワーキングフェア」を開催しました。
お誘いを受け,そこにさくら社も参加し,算数ソフトを展示しました。
そうしたら,アフリカの青年がわんさかさくら社のブースにやってきて,てんやわんやの大盛況となりました。
その盛況ぶりを見て,会場にいたJICAの記者さんから,突然のインタビューを受けました。
その時の記事が,昨年の4月10日のJICAのwebニュースにアップされています。
そこに私のインタビューも載っています。(こちらです)

あれから1年。はやいものですね。
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JICAというのは国際協力機構のことで,外務省所管の独立行政法人です。
昨日も所用があってJICAへ行きました。昨日はテレビ会議室でのミーティングでした。いつもそうですが,大変勉強になります。
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