Monthly Archives: 4月 2015

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さくら社 7周年

祝さくら社お陰様でさくら社は7年目を迎えることが出来ました。
ひとえに,応援をして下さる皆様方のおかげと感謝しております。

お菓子やケーキ作りの名人Kさんがお祝いのケーキを作ってきてくれました。
手作りカステラです。
上には,「さくら社 祝7周年」とお祝いの言葉も入っています。
とってもありがたく,もったいなく,食べてしまうのが惜しまれたのですが,少しずつ頂きました。
カステラは初挑戦とのことでしたが,これがとてもおいしく,いつかKさんブランドのお菓子の販売もできたら楽しいだろうなと思いました。

会社への道中,楽しんだ読書は『春秋左氏伝(中)』
随所で勉強になります。
◆景公が群臣に揖礼して門内に入る
殿が家来に「揖礼(ゆうれい)」をして門の中に入ったのです。
揖という礼は,日本では神社での二拝二拍手一拝の前後にする礼です。
上体を15度ほど前に倒す,いわゆる会釈です。
こういう作法がBC585年に行われています。
作法は時代を超えて行われ,人間関係を円滑にしているのだとつくづく思います。
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飲み助さんの話

保護者会があろうかと思います。
終了3分前ぐらいになったら,「飲み助さん」の話をしてみませんか。
チーム算数で城ヶ崎先生と佐々木先生に聞かせたら,「いい話だ」と絶賛してくれた話です。
とても感動してくれたので,皆さんにも知っていただけたらと思います。

では,「飲み助さん」のお話を始めましょう。
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明治10年か20年頃の話です。
お酒が大好きな飲み助さんがいました。

飲み助さんはお酒が大好きなので,仕事に行く前に飲み,仕事の休憩時にも飲み,仕事が終わると飲んでいます。
なので,奥さんと3才の子がいるのですが,貧乏な生活をしています。

冬のある日,仕事に出ようと戸を開けると,雪が積もっていました。
すでに,朝酒で良い気分になっているところに雪です。
千鳥足がごとく,ふらふらと仕事に出かけました。

雪道ですので,足跡が残ります。
自宅からの足跡を見てみたいと思い,ふと振り返ると・・・・。

なんと,3つになる我が子が自分を追いかけるように歩いているではありませんか。
「おや,まあ。」
しばらく,我が子が歩いてくるのを楽しげに見ていました。

そうしている内に,飲み助さん,ギョッとして背筋が凍り付くような思いになりました。
我が子は雪道をまっすぐこちらに向かわず,自分の足跡の通りに歩いてきたからです。
飲んだくれの曲がりくねった足跡でも,親の跡なので,子どもは喜んでその跡を伝っています。

飲み助さんは,それっきりお酒をやめました。b8092
今の自分の姿が,我が子が大人になった時の姿と悟ったのです。
まっすぐに歩く人になろうと,その後を歩みました。
(出典『よき子よき母』,再話:横山験也)
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これでおしまいです。

懇談会で,もしこの話しをしたら,話した後は多くを語る必要はありません。
この話を聞いて,自分自身も生活を少し改めたことを伝えて,懇談会を閉会しましょう。
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玄関の靴をそろえる宿題

玄関の靴をそろえる宿題。
とても狭い範囲を整頓する宿題です。
だれでも,簡単にできます。

b8098同じような宿題として,自分の机の上を整頓する,というのを出してもいいのでしょうか。
こちらは出さない方が良いです。

だらしのない机の上は,整頓するのに時間がかかるからです。
玄関はとにかく時間がかかりません。
10秒,20秒で終わります。
その時間を捻出できない子は,基本的にいません。
誰でも確実に出来るから,玄関の宿題は有効なのです。

その上に,大切なことが靴の整頓には含まれています。
とても喜ぶ人がいることです。もちろん,お母さんです。

玄関の整頓は,お母さんが喜んでくれます。
お母さんにとって,乱雑な玄関は訪問者に恥をさらすことになります。
整頓により,「恥」が「誉れ」に変わります。これは,極めて大きな喜びとなります。
お母さんの心が嬉しい気持ちになる行為ですがら,誰が見ても「親孝行」です。

親孝行になる宿題。その最もシンプルな宿題が玄関なのです。
そうして,習慣付いてしまえば,言われなくても整える子になります。そういう子,良い子ですよね。
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玄関の靴をそろえる宿題

b8098家の玄関の靴をそろえる宿題。
これを続けている内に,玄関の履き物はそろっていないとちょっといやだなという気持ちが生じてきます。
整っていると美しいと感じる心。
整頓されていると美しいと感じる心。
この心を玄関を見ることで,感じるようになるのです。
そう感じる子が一人でも出てきたら,宿題を出した甲斐があったというものです。

多くを望む必要はありません。
それでも,普通の宿題では得られない思わぬ良いことが出てきます。
禁欲的に,玄関の履き物に焦点を絞って,宿題を出していきましょう。

『行儀作法の教科書』次第に,靴の脱ぎ方などにも興味を持ち始めて来ます。
「入り船で入り,出船で出る」
まだ,ことわざになるほど普及していませんが,こういう言葉もあります。
前を向いて靴を脱ぎ,手で靴の向きを変える。
これが昔からの履き物の作法です。

こういう作法も教えてもらえるなら,教えて欲しいという気持ちが高まってきます。
知れば知るほど,知りたくなるのが文化です。
宿題に余裕がある先生,ぜひ,玄関の靴をそろえる宿題を出してみて下さい。
懇談会もちょっと変わりますよ。
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チーム算数を開催!

「チーム算数」を開催。
参加者は,城ヶ崎先生,佐々木先生と私の3人。
資料が何もないまま3時間ほど語り合いました。

今回の話題。

1,年度末に退職した先生
2,城ヶ崎先生の本がはやくも増刷
3,有田先生の算数ネタ
4,学年のそろえどころ
5,保護者向け話「飲み助さん」
6,アフリカの算数事情(思考ツール学習の不足)
7,新学期に出す「作法の宿題」
8,教師である前に労働者であるという意識の構造的欠陥
9,聖と徳の話
10,スーツ・ワイシャツの話

3の「有田先生の算数ネタ」,その場でザザッと説明しただけですが,実力者の城ヶ崎先生,佐々木先生が,「さすが,有田先生!」と唸りました。驚異的な算数の指導です。
来月2日(土)に神戸で開催される「有田和正継承セミナー」で,参加者の先生方に実際に行っていただく予定です。
算数が好き!という先生,ぜひ,お越しください。

7の「作法の宿題」は,このブログにも先日書いた物です。
「家の玄関の靴をそろえる」という宿題を連日出していくと,親に喜ばれ,子どもも変わってくるという取り組みです。
腕の良い城ヶ崎先生,佐々木先生は,かなり発展的に取り組めると思います。
留意点は,ただ一つ。宿題の範囲を広げないことです。
規定量を少なめに設定すると,「子どもが進んで行う」場面が増えます。
この宿題は,言葉を換えると「善行の勧め」です。
玄関の履き物を1か月でもそろえ続けたら,玄関の善が身につき,玄関を見る目が変わってきます。

5の「飲み助さん」の話は,「いい話だ!」と感動が広がりました。
1分ほどで終わる話ですが,実に奥深い内容です。
改めて,書いていきたいと思います。
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5月9日(土)は,「第3回事前学習法セミナーin大阪」です。
上に書いた5番「飲み助さん」の話,7番「作法の宿題」などは,事前学習としてしっかり行っておきたいところです。
事前に何をするか。あらかじめ,何を教えておくか。こういうところの意識を強く持つことが,良い実践を次々に産出する基なのだと思っています。
事前学習法のセミナー,ぜひ,お越しください。
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『コドモノシツケ』

コドモノシツケ書名がいいですね。
そのものズバリ,『コドモノシツケ』です。

中を開くと,時代の気合いを感じます。
この本は国民学校の時代に発行されていた作法の教科書です。
利用年限が短いので,発行部数も少なく,今となってはなかなかお目にかかれない本です。

また,戦後になると,作法は授業がなくなりました。
作法の本も小学校で使われていません。

結果的に,小学校で使った最後の作法の本として位置付いています。
資料的価値はかなり高いです。
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新学期。
姿勢の指導をされている先生,「今度の先生は,立腰の先生!」と子ども達に言われるぐらい粘り強く進めて下さい。
授業参観観で親御さんがきっと喜ばれます。
立腰の森信三先生もきっと喜ばれます。

そうして,1年生の先生。
時々,「日本の昔話」を語っていただけますか。
長年語り続けられてきた昔話には,孝行とか敬愛とか難しい言葉を言わなくても,日本人が大切にしてきた感情や感覚が込められています。語ることで,子ども達の心にじんわりと伝わっていきます。
お話を語ることで代々伝えられてきた日本人の感性ですが,今,学校の先生が語らないととぎれそうな様子になってきています。
姿勢と同様,取り戻していきたい日本の教育文化です。
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