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夏の大三角の覚え方と棒グラフ,福嶋先生

北海道の福嶋先生から,夏の大三角の覚え方を教えてもらいました。

1,はくちょう座のデネブはデブな白鳥
2,こと座のベガは琴をベガベガと弾く
3,わし座のアルタイルはアンタいる?

こういうだじゃれ,私は大好きです。
「こんな覚え方があるよ」と話すと,クラスの雰囲気がグッと上がるからです。

大三角のように,だじゃれが3つできるとき,1つだけ子ども達に教えて,後は自分たちで考えさせても楽しいです。
どんなだじゃれが出てくるかも楽しいですが,考えている内に覚えてしまうので,そっちの効果に満足します。

b7534福嶋先生は,今,3年生を担任しています。
算数は棒グラフだそうです。
もう少ししたら,右のソフトを使う場面がやってくるそうです。

棒グラフの読みができ,与えられた数から棒をかくのもできたら,縦軸の目盛りの取り方をしっかり教えたいですね。
これができないと,棒グラフを一から描くことができないからです。

縦軸の設定の仕方にスポットを当てたのがこのソフトです。
福嶋先生と東京であって,あれこれ話しているときに,「こういうのがあると良いね」となってできた思い出のソフトです。

サイのクリックボタンを押すと,人数が改まります。
その人数を見て,縦軸の最大値を決めていきます。
桜スライダーを動かして,これで良いかなと思ったら,右端のグラフボタンを押します。
最大値が適切だと,棒がグラフに収まりますが,最大値が小さいと,ご覧のように棒が飛び出てしまいます。
そういうへまを何回かやって,適切な最大値を見つけるカンを養っていきます。
何回かやる体験を楽しくできるのが,このソフトです。

クラウドをご利用の3年生の担任の先生,棒グラフになったら,是非,このソフトも使って下さい。
すっごく面白いですし,最大値を見つける秘訣も子ども達がつかんできますよ。
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教育委員会の先生が算数の授業参観

b7535青森の駒井先生から嬉しいメールをいただきました。
教育委員会の方の授業参観があり,その時の授業が算数。
6年の円の面積を求める所だったそうです。
授業では,算数ソフトを使っていました。
すると,教育委員会の先生方も「おお~」とうなって感心されていたそうです。

その日の日記が1つ添付されていました。
嬉しいことがぎっしり書かれていましたが,際だったのが次の言葉でした。
作った人がすごいと思った。
この言葉に元気をいただきました。
こんなところまで気が回る小学生がいることにも驚きますが,そういう子に育てている駒井先生,さすがですね。
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CNNのニュースに「アフリカ連合,共通パスポート構想 全54カ国をビザ無しで」と出ていました。
アフリカのニュースは時折みていますが,このニュースには正直,驚かされました。
思い切ったことを考え,実行に移しています。
この先,アフリカはどう発展していくのでしょう。
非常に楽しみな大陸ですね。
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丸岡先生の記した言葉が実に良いです

丸岡先生のブログに,算数ソフトを使った実践が紹介されていました。
4年生の平行の学習です。
まず,グッと来たのは次の所です。

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もし、私が黒板にかいて説明をするとなると、平行とは何かということを1回程度しか見せることができないでしょう。
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b7591板書では回数多く見せることがやりにくいということです。
でも,算数ソフトを使うと,何度でも,繰り返す提示できます。
そこが,丸岡先生にとって,嬉しいところだったのです。

右の写真は,丸岡先生のブログからお借りしています。
線の端が緑色になっています。ここにマウスを持ってくると,直線を動かすことができます。
ですので,直線の向きを変えていろいろな平行を作ることができます。

ただ,平行を作るだけなら,朝顔の支柱の棒の両端に磁石を付けて,黒板でやってもできます。(私が現役の頃,そのようなことをしていました)
でも,このソフトの良いところは,平行になると音がして,線の色が黒から赤に変わります
要するに,平行かどうかの「判定」をしてくれるのです。
こういう面白さは黒板ではできません。
自然,子ども達も「やらせて下さい!」といった気持ちになってきます。

また,方眼が付いているので,なぜ平行なのか,マス目の数でも考えることができます。

そうして,丸岡先生はとても重要なことを記しています。
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しかし、ソフトを使うと子どもたちに何度も何度も見せることができます。
すると、子どもたちは「平行とはこういうことかな」と何となく実感します。
この何となくが大切です。
何となくこうかなと、わかった状態で子どもたちに入れてやると、平行とは何かということがスーっと入っていきます。
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算数ソフトで何回も平行をつくる。
こういう体験を積んでから,平行の理屈を学ぶとスーッと頭に入るということなのです。
こういうことを記す丸岡先生,さすがですね!!
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この自習がすごい

3年生の算数の能力別クラス。
4クラス中,上から3番目を担当していた先生から,驚きのメールが届きました。

研究授業のため,授業を25分ほど空けることになりました。

単元は3桁・4桁のたし算・ひき算です。
担当の先生は,算数ソフトを起動し,数回3桁同士のたし算・ひき算のソフトを見せ,子ども達に次の2点を話しました。

b7595「マウスを持った子が『一の位は?』『十の位は?』と言い,みんなが声を出して答えたら,クリックをして正解を見せます。」

「一人が1問担当したら,次の人にマウスを回します。」

そうしたら,25分間,みんながキチンと取り組んでいたのです。
各教室を回る役割の先生からも,しっかりとマウスリレーをしていたと報告があったそうです。

算数ソフトを使って自習ができただけではなく,ソフトで自習をしたことで,大きな成果がありました。

成果1.その日のミニテストは全員バッチリ!

成果2.翌日,4桁の計算に入ったのですが,子ども達は自力でやり方がわかった。

こういう成果が出た主な理由。
それは,繰り上がり・繰り下がりのイメージを,何度も見て答える体験をしたことです。
何事もそうですが,体験が多ければ,足腰・土台は強くなります。
自然,4桁を理解するに足る実力となったのでしょう。

こういう体験的に理解を進め,習得をしていく授業が,自習でできたこと。
これも実に大きな驚きです。

このメールをくれたのは藪田先生です。
一緒に勉強をしていますが,授業に向かうセンスがいいです。

PCで算数を体験してから,教科書を自力で読む

これは,新しい授業スタイルです。PC時代の授業スタイルです。
とても楽しく,それでいて力の付く授業です。
こういう授業が進むと,「教科書を自力で読めるようにするぞ!」という子がどんどん育つでしょうね。すると,算数への意気込みが変わってきますよね。
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算数ソフトを使った小数÷小数の導入/佐藤先生

神奈川の佐藤秀樹先生と,「教育と笑いの会」でお会いし,しばし,算数ソフト談義をしました。
5年生の小数のわり算,その導入で,算数ソフトがとっても効果的に子ども達の力になったそうです。
その様子を,メールでいただきました。
算数ソフトを使った授業のやり方が気になる先生には,とっても役に立つ情報です。
ぜひ,お読み下さい。
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b7620先日、算数ソフトを用いて小数のわり算の単元を学習しました。
単元のはじめですので、既習の整数のわり算の復習から行いました。

まず、問題を子どもと作ります。
「今日は、高級なリボンにする?お手軽リボンにする?」
「高級!」と返ってきます。
「誰か数を決めてください。」
8割の児童が手をあげます。
2mで200円のリボンになります。
「1m分をもとめる式は?」ほぼ全員が手をあげます。
「200÷2」
答えを確認すると、「先生、お手軽も買っときましょうよ。」との声が上がります。
「では、数を決めてください。」
5mで50円になります。子どもたちは笑顔です。
式と答えを確認し、
「どんな時に高級で、どんな時にお手軽になるのか説明してみましょう。」と聞くと、
8割の児童が手をあげました。
最初の説明場面でこれほど多くの児童が挙手をするのは珍しいです。

何人かがソフトを動かしながら、説明をして付け足していきます。
たった10分で、10例近くの問題と数直線を見たことになります。
「今、言いたいのはわる数でしょ?」「比例ってことですか?」
質問の言葉も洗練されていきます。
黒板には、書ききれないほどの反復を行っていることが分かりました。子どもは嫌がりません。

次に、わる数を小数にした場合を画面に出します。
すぐに児童は立式します。
わけを問うと、児童は「整数のときと同じように・・」と説明していきます。
前で説明している児童は、ソフトのわる数を動かしながら話します。
「整数も小数も同じで・・」の言葉に皆が共感しうなずいていました。
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良い点がたくさん見えてきますね。
まずは,ソフトで導入していることです。これが,斬新です。

普通なら,「何か場面を設定して,1問をねっちりと」というやり方になります。
場面を設定する主な理由は,「必要性を持たせるため」です。
見方を変えると,必要性を持たせないと,子どもがやる気にならないほど,この単元はつまらない内容なのだと捉えることができます。
でも,算数ソフトを使うと,子ども達はやる気満々になります。
やる気になっていれば,必要性は特に配慮する必要はありませんよね。
算数ソフトを使って授業作りをしていくと,こうした導入の必要性論を考え直さなければならなくなってきます。これは,大きな問題提起といえます。

次に,「では,数を決めて下さい」と子ども達に数値決定をさせています。
これも,実に良いです。
数値を子ども達が決めるとどうなるでしょう。
「山田君の決めた5mで50円」となるので,ただの「5m50円」では無くなります。
数値に友達がへばりつき,数値への親しみ度が急速に向上するのです。

さらに,「10分で、10例近く」です。
これ,信じられますか。
1分で1問ですよ!
しかも,「どんな時に高級で、どんな時にお手軽になるのか説明してみましょう。」とわり算の意味を考えたりしているのです。
いかに,軽快に内容濃く進んでいるかがわかりますよね。

これだけみっちりとわり算を学んだら,小数÷小数も内容を伴って学ぶことができます。
とっても良いですね。

佐藤先生のメールの最後に,次のようなまとめが書かれていました。
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算数ソフトを使うよさについて、今回の単元であらためて実感した良さは
〇めんどくさくない反復練習ができること
〇視覚的に「変わらないもの」をとらえることができること(もちろん、変わるものもですが)
以上の2点です。
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反復練習が面倒くさくないのです。最高ですね。
視覚的に算数を理解できるのです。これまでの算数に比べると,一目瞭然の世界に近いですね。

算数ソフトを使った授業に,これからも大いに注目をしていきたいと思います。
そうして,その授業の良さをアフリカの先生方にも伝えていきたいです。
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2年生の内容がわからない

b7637昨日届いた東アフリカの某国のニュースを見て,非常に驚きました。
小学生への調査が行われたようで,2年生の中味がわかる子が40%程度なのです。
字が読めない,数が読めない子は,20%近くもいるとのことです。

このような調査結果に,研究者は「先生のモチベーション(待遇)が足らないから」と指摘しているそうですが,そう言う問題ではないだろうと思います。

b7636このニュースと前後して,ルワンダの先生が,英語版の算数ソフトを使って授業をしたビデオが届きました。

ビデオには,右のソフトがスクリーンに映し出されていました。
先生がマウスで1つのマスをさすと,子ども達の手があちこちで挙がります。

一斉に答えたり,一人の子を示したり・・・。
授業は非常に楽しげに進んでしました。

驚いたのは,子ども達の様子です。
子ども達はそうとう嬉しかったようで,椅子に座っていられなくなり,席を立ってしまいます。
それだけでなく,席から離れ,スクリーンの方へじわじわとにじり寄っていくのです。

授業をした先生の授業後の感想もビデオで届きました。
ソフトは使いやすいし,子どものやる気も高まると,大絶賛でした。

アフリカの現状と,英語版算数ソフトIMを使った先生の様子からも,算数ソフトでアフリカの算数教育を前進させることがとても大事なことなのだと痛感します。
この方向で一緒に頑張ろう!という方々がたくさんいます。
それも嬉しいことです。
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