Category Archives: 算数

『さんすうセット』のビデオ

『特別支援教育対応 さんすうセット』のビデオを作りました。
関心のある先生,ぜひ,ご覧下さい。
時間は2分3秒。なかなか良い感じです。

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b7913明石先生のSG会。
特別支援級の担任をしている石井先生が参加しています。
明るくて,体が大きくて,「頼れる先生」って感じの先生です。

その石井先生,算数ソフトを使っています。
SG会で会うたびに,「こんな成果があった!」と嬉しい話を話してくれます。
話題の中に,B君がよく出てきます。
先日のSG会では,「B君が,『分数がすき!』と言っていた」ことを教えてくれました。
分数が好きになるんですから,石井先生の指導がかなりのものと推察できます。

来年の2月頃,うまく調整できたら,石井先生の学校におじゃまをして,その様子を見学させていただけそうです。
その日が今から楽しみです。
参観する時には,カメラを持って行き,写真やムービーでしっかり記録に残したいと思います。
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『バカの壁』初等数学的比喩

b7885来週の土曜日,明石要一先生のSG会が開催されます。
この日の課題図書は『あの人はなぜ,東大卒に勝てるのか』です。

明石先生から,「横山君,レポート,どう?」と仰せつかり,早速読みました。
すると,後半に,やたらと「バカの壁」というフレーズが出てきます。
もちろん,有名な養老孟司氏の『バカの壁』からの「バカの壁」です。
何度も繰り返し出てくるので,これはちょっと読んでみるかと思い,取り寄せました。

一昔前,『バカの壁』がとてもよく売れていたことは知っていましたが,その頃の私は読んでいませんでした。
でも,流行っていた頃に読まなくて良かったです。
アフリカに行って,その後読んだので,私には,今がちょうどラッキーなタイミングと感じています。

読み出すと,すぐに,「y=ax」が比喩的に上手に使われている場面になります。
「入力をx,出力をyとします。すると,y=axという一次方程式のモデルが考えられます。何らかの入力情報xに,脳の中でaという係数をかけて出てきた結果,反応がyというモデルです。」
具体的にもあれこれ記されています。
似たようなことが,『あの人はなぜ,東大卒に勝てるのか』にも,ほんの少し出てきています。
北野武氏が映画作りの一こまを,因数分解のようだと比喩している場面です。

初等数学を学んだ人は,初等数学の論理を使って,比喩表現を共有することができます。
たとえば,「右肩上がり」という表現は,座標のグラフを用いた比喩です。
x軸が時間軸。y軸が成果軸。
そのx軸と,実態を示すラインとの角度で,成果の上がり方の速さ・大きさを表しています。
それを,手や腕を使って身体表現することも,たいていの人は自然に行っています。
自然にこういった初等数学的比喩を使えるのも,座標の読み方を中学の時にみっちりと仕込んでもらったおかげなのです。

アフリカに視察に行ったときのことです。
「新聞に表やグラフがあまり使われていない」「文章でみんな説明している」と教わりました。
初等数学の知識が一通りある大人で構成されている日本。
新聞には,普通に表やグラフが登場します。国民に共通理解できているからです。
初等数学の知識が無い人が多数いる後進国。
表やグラフがでてきません。載せても表やグラフが読めない人にとっては???となるからなのでしょう。

算数・数学は,例外が無く,偏見も無い,何人も認めざるを得ない論理で構成されています。
それ故,初等数学を学ぶことで,水準の高い,共通の理解ができるようになるのです。
現状のアフリカは,共通の理解が日本と比べて低い位置にあります。
そこを上昇させるには,初等数学を全員の子が学び,その論理を身につけることです。
『バカの壁』を読み,ますます,自分の道をしっかり進もうと,思いを新たにしました。

『バカの壁』は,「初等数学をしっかり教えよう!」と願っている先生には,お薦めの一冊です。
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算数ソフトのビデオを見てください!

算数ソフトのビデオを新しく作りました。
作成気分が高まったのは,知り合いから面白いムービー編集ソフトを紹介してもらったからです。
「カムタジアスタジオ」と言うのですが,PC画面をキャプチャーしつつムービーを作れます。
算数ソフトのように画面で動く内容を元に作成するには,うってつけです。

作成しつつ,操作を覚え,『子どもが夢中で手を挙げる算数の授業』のビデオが完成しました。
4分ほどの内容です。
私の作品に関心のある皆さん,ぜひ,見てください。


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このビデオ作り,音声録音も行いました。
マイクを机の上に置き,声を出します。
かなり有効だったのは,「立腰」です。
腹に力が入るので,言葉がはっきりします。
さらに,あごが上がらないようにすると,のどが開き,良い感じで話せました。
・立腰
・あごを上げない
この姿勢は,基本なのだと録音しつつ思いました。
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b7892右の写真は,PCのディスプレイです。
画面の中に映っているのがカムタジアスタジオです。

上の右側が,「こんな風に映るよ」というステージです。
左側は,録画した映像のパーツや音声が並んでいます。
下半分は,映画で言うフィルムです。左から右に流れていきます。このフィルムはレイア状態になっています。

使い方は,ディレクターに少し似ていたので,かなり簡単と感じました。

簡単に操作できるのですが,作り進めていくと,時間はどんどん経過します。
こういうソフトを使う先生は,相応の時間の確保が必要です。でも,面白いです。
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ディレクターを使って算数ソフトを作ってきたのですが,その周辺として,イラストレーターやフォトショップ,新しくカムタジアスタジオが使えるようになりました。
こういう広がりは楽しいです。
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ケニヤの先生が模擬授業

b7895IM(英語版の算数ソフト)が映し出されています。
白いワイシャツを着ている方は小学校の先生です。
初めてIMを見て,その場で即興で模擬授業をしてくれました。

でも,ここは日本の小学校ではありません。
ケニヤの小学校です。
ケニヤの小学校にも,このような設備が備わり始まっています。
教育が大統領選挙の公約になる国です。
備わり始まると一気と感じます。

この写真,先日見せていただいたムービーの一こまです。
この先生がIMを見て,大変感動したので,その様子が撮影され,送られてきたのです。
真っ先に,「非常に感銘しました」と,嬉しいお言葉を発していました。

大画面に映し出されたIMを見て,教師スピリッツが高揚したのでしょう。
手振り,身振り,声の出し方などの「盛り上げ」が実にナイスでした。

この小学校。
際だって有名な公立の小学校です。
日本で言えば,筑波大付属小のような感じなのだと思います。
そこの理数科担当の先生がこの先生です。
ソフトを見て,すぐに模擬授業をしてくれました。
いい授業が浮かんできて,いい実践ができると,強く感じたのだと思います。

ここまでの様子が伝わってくると,その先をプランしたくなります。
IMを使った「ケニヤ版算数の指導法研修」を,この先生と取り組んでみたいですね。
私は,来年もアフリカに行く予定です。
その時には,ケニヤにも行きます。
ケニヤ版指導法を冊子にするぐらいのミーティングができたらいいですね。
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日本語の算数ソフトは,「さくら社ネットストア」で販売されています。
ぜひ,先生の御指導で,子ども達の算数学力をさらに向上させてください!
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視点が変わると,問題が見える

ケニヤの小学校の壁面に,「CL」という単位が書いてありました。
その字が少々流れているような字だったので,私はてっきり「CC」だと思ってしまいました。
ところが,その前後をよく見ると,その単位は「CL」であり,「CC」ではありませんでした。

では,「CL」って何なのかというと,これが「センチ リットル」。
日本の小学校では教えない単位なので,私自身が「CL」に見慣れていません。
どうも私の場合,慣れない単位は慣れている単位に置き換えてしまう恐れがあるようです。

「センチ リットル」は,リットルの百分の一ですから,リットルますの中にちょっと水を入れたぐらいの嵩とわかります。
ですが,読み替えてしまった「CC」は,いったい何のことなのか,全くわかりません。
読み方も「シーシー」で,推測できません。
この頭文字による略し方は,本当にわからないです。

b7922辞書で調べてみたら,「cubic centimetre」と出ています。
キュービックです。
思い出すのは「ルービックキューブ」。
キューブが立方体で,キュービックは「立方体の」です。
ですので,cubic centimetreは,立方体のセンチメートル。
つまり,立方センチメートルなのです。
これが略されて「CC」となっているのです。
元をたどれないこの略し方,どうなんでしょうと思います。
せめて,「キュー・セン」とでも略してくれれば,少しは・・・と思いますが,そうなると,「C」を単独で「キュー」と読ませるのですから,逆に無理が生じます。

頭文字での略し方,書くには良いですが,元をたどるのはつらいですね。

ということで,「CC」は,「cm3」を文字で書いた時の頭文字をとった言葉となります。

ということは,英語圏の子どもたちには,「CC」と「cm3」は,同じ言葉を違う略し方で記したものと,すぐに理解できます。
しかし,日本の子は全く別物と感じつつ学び,覚えます。
このあたりに,言語の違いによる学びの違いが出てきます。
海外を知ることで見えてくるおもしろい世界です。

「視点が変わると,問題が見える」とはよく言ったものです。
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1999年末頃,円錐の掲示物

b7914懐かしい写真が出てきました。
この写真,撮影したのは1999年の末頃のようです。
当時のデジカメでの撮影でしたので,写真のサイズはとても小さいです。
640×480です。
今の時代から見ると,このサイズでは・・・,と思ってしまいますね。

この掲示物ですが,扇形を円錐状に丸めるとどうなるかを子供たちに見せたいと思って,子供たちと作りました。
展開図と立体の関係を視覚的に感じ取ってもらおうと思ったのです。

扇形の中心角は10度~350度まで。
中心角の大きさは10度ずつ違っています。
それを丸めて台紙に貼っていくわけです。

完成した物を中心角の小さい順にずらっと並べると,「ああ,そうか」と気がつくことが出てきます。
中心角が小さいと背が高く,中心角が大きいと背が低い円柱になります。
こういうことは,展開図を見ているだけではなかなか感じ取れません。
いくつかの中心角の場合を作って見て,初めて納得感が高まります。

たくさんの事例を一挙に見せる。
これが,誰が見ても,「そうか!」とわかるための一つの方法なのです。
この考え方があったので,算数ソフトはクリックするといろいろな事例が続々と出てくる作りにしています。
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