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大谷和明先生の署名「ハーバード大学図書館 20の教訓」

友達の大谷和明先生のメールには,毎回,右の「ハーバード大学図書館 20の教訓」が署名として掲載されています。
メールを読んだ後は,不思議とこの「20の教訓」に目がいきます。
そうして,気に入ったところを読み,心の中で「ヨシッ!」と気合いが入ります。

この気合いが入ったその時が,重要です。その時に,
◆フッと手を本に伸ばす。
◆続きの仕事に目を向ける。
など,前向きな方向に自分を動かすと,良い感じで進みます。

このような「自分を奮起させる力」の事を「自奮力」と私は呼んでいます。

「自奮力」を高めるには,2つの方法があります。
1つは,「20の教訓」のような脳へ働きかける教訓などを読むことです。日を置いて,繰り返し読むことが肝要です。そこから,教訓の内容の一部を,「自分の資質」へと高めることができるからです。そこまで進むと,いわゆる精神の一部として,教訓がとけ込むことになります。素晴らしい状態です。

もう1つは,「良い姿勢」で学ぶ事です。腰骨を立てて,きりっとした姿勢で学ぶことです。
すると,
◆頭がスッキリして,しかも,肯定的考えをするようになり,
◆心にはやる気が出て,しかも,素直に学ぼうとする気持ちになります。

「良い姿勢」で,「20の教訓」を読み,実行する。
自分への吸収がよくなり,願う未来が近づいてきます。

それにしても,大谷和明先生は「20の教訓」をメールの署名として伝え続けているのです。ともて有り難いです。おかげで,私までもが「自奮力」を高める事ができています。

札幌で

赤坂真二先生の話しに感動しました。大学の先生になっていますが,その論の組み立てになるほどと思いました。かなりの勉強を積まれたのではないかと感じられてきて,赤坂先生への見る目がガラッと変わりました。経験知からではつかみ得ない多くの事が話しの中に入っていたからです。赤坂先生の大変貌に影響を受けて,アドラー心理学の本を1冊注文しました。赤坂先生の話によると,アドラー心理学は私に合っているそうです。有り難いお言葉をいただきました。

山田洋一先生の話しには,強い暖かさを感じます。前回,札幌に来たときは,全くぶれない司会ぶりに強く感じ入り,そこから,あれよあれよと3部作となりました。底知れぬ力の持ち主なので,今回も期待して聞いていました。講座は予想外の多彩な写真の活用です。山田先生のまた新たな一面を見た思いでした。その写真の中におせち料理がありました。その写真が巨大で,その真ん中当たりに,かまぼこの紅白があります。紅白を見るとちょっとモードが変わります。紅白といえば,一つは水引の紅白があり,もう一つ源平の旗の紅白があります。どちらもめでたいのですが,意味合い的には源平の方が良い感じです。ただ,それ以前の紅白となると,道中読んでいた『礼記』にまでさかのぼってしまいます。好まれる色として,古来は黒・赤・白がありました。そこから,いきなり源平や水引に結びつけるのはちょっと無理があるので・・・などと思ってしまい,山田先生のお話と頭の中の紅白が交差して,あれこれ深みを持って感じる1時間でした。

若い先生のお話を拝聴し,日本の小学校教育は面白い方向に伸びていきそうで,楽しみが増えました。

福山憲市先生が,素晴らしい指導を!

本当に,驚くべき出来事が全国で起こっています。

不登校気味でクラスに入れない子が,マンツーマンで算数の勉強をうけました。
その子は6年生で,算数は「速さ」です。

6年を担任したことのある先生でしたら,マンツーマンでどのような光景になるか,それなりに想像できると思います。
まず,やる気がわいてきません。それがモチベーションをどんどん下げ,形だけ授業をするという感じになっていくのではと,思えます。

ところが,ところが!
この指導をされたのは,あの福山憲市先生です。
きっと,マンツーマンの雰囲気を和らげる笑顔や言葉かけで,ぐっと良い感じにして,それから「速さ」の学習に入ったのだと思います。
その指導時に,福山先生は算数ソフトを使いました。
そうしたら,
説明がいらない。
公式の説明も、言葉がいらない。
すぐに分かりました。
となったのです。
もう,これだけでも十分に嬉しいです。

その上に,なんと,指導中にその子から笑い声があがったそうです。
「速さ」の単元ですよ。そこで笑い声があがったのです。
とっても面白かったのでしょうね。

その笑顔を想像するだけで,私もグッと嬉しい気分になります!!
福山先生とそのお子さんに感謝感激です。

こういう素晴らしい奇蹟が全国の小学校で生まれています。
一つ一つに感動しています。
11月には「奇蹟の算数セミナー」を開きます。楽しみです!

佐藤先生にインタビュー!

上條先生とお会いして,あれこれ話し込んで,授業づくりネットワークの大会にちょっとだけ参加することにしました。
開会式の終わり頃に入れたので,お目当ての武田信子先生と上條先生の講演と対談に間に合いました。 
会場の後ろの方に座って,フロアをざらっと眺めたら,定位置に佐藤先生がビデオをセットして座っているのを発見。この段階で,講演後は佐藤先生にインタビューと決まりました。

インタビューして,実に感動しました。

佐藤先生は,5年生の途中から算数を任されました。最初の仕事がテスト。なんと,女子は平均点が20点なのです。やる気が感じられない答案用紙。テスト時間も45分では終わらず80分かかり,それでも成果が出ないという惨状でした。

その次の単元を佐藤先生が指導するのですが,まだ,若いので腕が思うようには立ちません。とりあえず,普通の指導をし,最後の振り返りで算数ソフトを30分ほど使いました。
そうしたら!そうしたら!
子ども達がみるみる変わっていったのです。

ワイアレスマウスで順にクリック。これを一人一人やらせたら,もう,算数ソフトの世界に夢中です。「もっとやりたい!」の心に急変したのです。
そこで,佐藤先生は子ども達に言いました。
「何回か見たので,何か気がついたことがあるだろう?」「何か,きまりが見つからなかったかい?」
このような言葉かけをしたら,子ども達は口々にあれこれ言いだしたのです。算数無気力だった子ども達が,一気に算数のきまりを言い出しました。
佐藤先生は,子ども達の言葉を受け,黒板にきまりを整理したそうです。
そうして,ソフトをやり終え,「自分なりのまとめをしましょう」「何が分かったか書きましょう」と投げ,「算数用語を最低1つは入れて欲しいな」とも促しました。

きまりを見つけさせる。
子どもの言葉を整理する。
自分なりにまとめさせる。(算数用語を使う)

どれも,非常に高度な指導です。それを自然な流れとして使いこなしています。さすがです。

そうして,いよいよテストをしようとしたら,「算数ソフトでもっと勉強したい!」と子ども達が願い出てきました。そこで,「テスト時間が短くなるけど,それでもいいのかい」と返したら,「30分で良いです!」とクラスがまとまったそうです。

算数無気力のクラスが,算数のテストを30分でやり遂げる形にまとまり,しかも,ソフトで勉強を続けたいと願うのです。これこそ,本来の学びの姿です。そんな姿に,あっと言う間に変容したのです。

テストの結果は,男子も女子も平均点で90点を超えました。
算数ソフトを振り返りに活用し,子ども達にきまりを見いださせるように促します。
こうした授業で,驚きの成果です。
しかも,これを若い先生が無理なく自然に行ったのです。
実に,嬉しいです!
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久しぶりに上條先生と!

1年ぶりぐらいでしょうか。
久しぶりに,上條先生とカフェで話しをしました。
暑いのでアイスコーヒーを頼んだのですが,その氷がすぐに溶けてしまうほどの熱い話を上條先生はされていました。「質的研究」の話しです。

私は「質」と聞いてしまうと,どうしても弁証法モードになります。
一つの現象を,変化の一過程ととらえる考え方です。
その変化の途中に,量から質に変わるという驚きの現象が起こります。

でも,上條先生の話される「質」は,こういう質とはちょっと違っていて,その質を説明するために「量」の話しがあり,「量」が排斥している所に「質」が位置していました。
詳しいことは,上條先生がどんどん書き表すでしょうから,そちらを見ていただければと思いますが,この「質」の研究は私が若い頃から着目していたところに,スポットが当たる研究のようで,とても興味を持っています。

「量が排斥しているところの質」という着目は,実に優れたところで,ここを弁証法的な変化の過程として見ていくと,質に着目することが,結果的に量の方にも大きな変化を生じさせる事になります。
ここの理解が小学校の現場ではなかなか見えにくくなっています。また,見えたとしても,大きな変化起こすにはどういうアクションが必要なのか,と言うところで,蓄積された「教育文化」がベールを作ってしまいアクションの創出がなかなか困難になっています。そんなところにも風穴をあける研究になりそうで,興味が湧いてきています。

上條先生とは,またお会いすることになると思っています。
ゆっくりお話しができる時に,研究の続きを伺って,私も私なりに思うところをお話ししてみたいと思います。

山中伸之先生のブログで紹介!

友達の先生方のブログをよく読みにいっています。
その中で,毎号毎号,「よく考えているなぁ」と感心させられるのが,山中伸之先生のブログ,『山中伸之 実感教育ブログ』です。質の高いブログなので,気に入っています。

その最新号は「 職員研修で算数ソフトの紹介」となっていました。もしかしたらと思って読み進めたら,算数ソフトを先生方に御紹介下さったときの様子などが記載されていました。とても,嬉しい記事です。

山中先生はブログで,算数ソフトを5つの場面で御紹介下さっていました。
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動かして見せられるところ
数値と連動して半具体物を見せられるところ
何度でも繰り返して見せられるところ
楽しく見せられるところ
次々と問題を出せるところ
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この場面分けが嬉しいです。
さらに,一つ一つの場面をご覧になっていた先生方からは,時として「感嘆の声」が上がったそうです。
算数の教材を紹介して,あるいは,算数の指導法を紹介して,感嘆の声が上がることは滅多にありません。理科の実験法を教わっているときには,「オオッー!」とか,「すごーい!」とか,声に出たり,身を乗り出したりします。一瞬で色が変わったり,光がついたりと,感動的場面があるからです。
算数ソフトには,理科実験に近い感動があるのだと思います。

先日,チーム算数の集まりがありました。
そこで,ちょっと話題になったのが,算数ソフトも「使い込んでる先生は,ソフトの活用の仕方がどんどん上手くなる」ということです。
初めて使っても効果的ですが,使いこなすと,いっそう感じが良いようです。
使う先生が増えてきているので,算数ソフトの話題も豊富になってきて,とても嬉しいです。